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アメリカのGPレジェンド、ランディ・マモラ:2位になるということ

シーズンも終わってしばらく虚脱状態でしたが、最終戦直前の記事ですがちょっと面白いので翻訳。ランディ・マモラへのインタビューです。Cycle Worldより。
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13年間のGPでの500ccキャリアを通じてランディ・マモラがランキング2位を記録したのは1980年、81年、84年、87年の実に4回。58歳になるこの日曜にスペインのリカルド・トロモ・サーキットで行われたMotoGP最終戦を終えたマルク・マルケスが、そしてむしろこちらの方が近いだろうアンドレア・ドヴィツィオーゾがどんな気持ちになるのか、彼は良く知っている。

「みんなに言われますね。『敗者の中では一番だ』って」とマモラは言う。「でもレベルがここまで高くなってライダーの才能もマシンも凄くなると色んなライダーが勝てるようになってるんです。だからメダルを手にできるってだけでも凄く特別なんですよ。最初はスズキでケニー・ロバーツと戦って、その後はホンダでエディ・ローソンとって感じで少しずつ進歩しながらシーズン開幕を迎えてましたね。
 タイトル争いで僕を負かした相手にも勝ってるんですよ。それも全員にね。1986年は初めてヤマハに乗って、1レース勝ってランキングは3位。翌年は3レースに勝ってランキングは2位。僕らがヤマハのトップチームだったんです。その時勝ったのはワイン・ガードナーですね。ホンダがすごく速かったんですよ。ワインも見事に乗りこなしていた。それがほんとにうまいこといったんですね」

もしマルケスが日曜のレースで勝てば7勝を挙げて4度目の最高峰クラスのタイトルを獲得することになる。2013年の彼の勝利数をひとつ上回り、2016年と比べたら2勝も多い。しかし史上タイ記録となる10連勝を含む2014年の13勝には6つ及ばない。24歳の彼は現時点で35勝を最高峰クラスで挙げているのだ。

2日間のプラクティスを終えてマルケスはポールを獲得し戦いを有利に進めている。「間違いなくダニとマルクがユーズドタイヤでの速さがありますね」とドヴィツィオーゾは金曜に言っている。「それが今の現実です。コーナー中盤で僕は早さが無い。マシンを起こしてスムーズに脱出できないんです」。そんな彼は9番手からのスタートとなる。

マルケスはヴァレンシアで2度のクラッシュを喫している。金曜の午後のプラクティス終了直前と土曜の予選だ。どちらも彼はかすり傷一つ負わないで済んだ。マルケスと同様、ドヴィツィオーゾも6勝。彼にとってこれは2004年の125ccから始まったGPでの16年のキャリアの中での年間最多勝利である。

「このスポーツにかかわってるならわかってるでしょうけど、やっぱりドヴィツィオーゾにドキドキしますよね」とマモラは言う。「これまで彼のファンじゃなかったとしても今年はファンになってしまう。ドヴィはすべてを賭けているのか?その通りです。できることならやりなおしたいと思っているのか?もちろんです。でもそれは終わったからこそ言えることなんです。どっちにしろ彼は全力を尽くしたんです。
 レースではドヴィは勝たなきゃならない。それに加えて幸運も必要です。ダニ・ペドロサが2006年のポルトガルでニッキー・ヘイデンをはじき飛ばしたとき、今でも覚えていますけどニッキーはずっと「なんでだ、なんでだ、なんでだ」って言い続けてましたね。ヴァレンティーノ・ロッシはヴァレンシアで得点圏内に入るくらいで良かった。つまりニッキーにはチャンスはなかったってことです。でもロッシは転倒してゼッケン69がチャンピオンになった」

マモラは当時500ccのGPマシンを駆る最高のライダーの一人だった。「銀メダルを4個、銅メダルを2個持ってるんです。メダルを手に入れられない人だっているし、表彰台に上がらないままの人もいる。僕は表彰台には57回上がっていて、しかもその隣にはバイクを走らせたら史上最高ってやつらがいた。
 もちろん自分はチャンピオンだって言えないんですけどね。でかいパーティーには無縁なママだった。でも自分が思ってた以上のことができたんです。もちろんミスもしましたよ。自分を叱りつけたいくらいです。でもほんとにこの競技をやっていてよかったですよ。4つのメーカーで表彰台に上がってるんです。ランキング2位も3つのメーカーで獲得した。僕にとっては素晴らしいことなんです」
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写真のキャプションも面白いので翻訳。
1枚目「最高峰クラスの最年少優勝記録を持っているのはマルク・マルケスだが、表彰台の最年少記録は19歳のときフィンランドで表彰台に上がったランディ・マモラがいまだに保持している。ライダーズ・フォー・ヘルス(訳注:アフリカで公衆衛生活動をバイクでやろうという慈善団体)の共同創設者であるマモラは現在ドゥカティの2シーターMotoGPマシンを走らせている。「僕はもうパドックに38年もいるんですよ」

2枚目「ドゥカティのチーム力について:「これはジジ・ダリーニャのおかげでもありますね」とマモラは言う。「ここまでのバイクを作るには何年もかかるんです。フォーミュラ1と同じですね。まとも走るようになるのに5年はかかる。そういうところは似てるんです」

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コメント

んーマモラさん、未だ消えぬ心の炎と多少の悔い。
そして頑張ってやってきたんだ!という充足感でしょうか。
良いインタビューですねヽ(´▽`)/

投稿: motobeatle | 2017/12/03 18:33

>motobeatleさん
なんかチャンピオンになれないのがわかってるけどやめられないって業ですよね。

投稿: とみなが | 2017/12/29 19:55

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