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MotoGP:ヴィニャーレスとロッシがシルバーストンで使ったのは2018年型プロトタイプ

という記事をSport Riderより。Manuel Pecino氏の記事です。
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レースの現場に魔法など存在しない。驚くような結果の裏にもたいていは技術的な種明かしがあるものだ。たった2週間の間にモヴィスター・ヤマハが驚くべき変貌を遂げたのもそういうことである。レッドブルリングではマーヴェリック・ヴィニャーレスとヴァレンティーノ・ロッシはそれぞれ6位と7位。トップからは7.4秒と8.9秒差だった。そして先週の日曜、彼らは2位と3位、トップからは0.114秒と0.749秒遅れだった。

彼らはこのパフォーマンスの差について何度も質問を受けている。シルバーストンでは予選からとんでもなく戦闘力をみせつけたのだ。これに対してロッシとヴィニャーレスは、オーストリアGPとイギリスGPの間に行われたミザノでのプライベートテストでいい電子制御セッティングが見つかったからだと呪文のように繰り返すだけだった。しかし実際はそれ以上だった。

語られていない要素はヤマハワークスのピットに置かれた2台の新型マシンである。謂わば「2018年用試作マシン」だ。もちろんこれはフレームの話だ(エンジンは今シーズン用に定められた6基から変更は不可である)。このフレームはレッドブルリングでの腹が立つほど悲惨なレースの後に行われたイタリアでのテストに持ち込まれたものだ。新型フレームは明らかに一歩前進したことを証明してみせた。そこで彼らはイギリスGPに導入することにしたのである。

シルバーストンの週末、ロッシとヴィニャーレスはそれぞれが2017年型と新型の比較を行っていた。そして両者共に決勝では新型を使うことにしたのだ。

結果はご覧の通り。マシンはライダーもスタッフも頭を抱えるような2週間前のオーストリアとは全く違うパフォーマンスを発揮した。「凄く気持ち良く乗れました。特に最後の2周くらいは良かったですね」。こう語るのはシルバーストンで優勝したアンドレア・ドヴィツィオーゾの直後でゴールしたヴィニャーレスだ。「シーズン序盤と同じような感じだったんです」

ロッシはまだタイトル争いができるところまではきていないと言う。レース終盤での戦闘力が足りないということだ。しかしデータでは違う結果が出ている。彼がトップを走ることができた最後の周となる17周目、タイムは2分02秒239だった。最後の2周、19周目と20周目はヴィニャーレスより速い2分02秒291と2分02秒を記録している。レース後半では彼のベストタイムである。

ミザノでのパフォーマンスに基づきエンジニアとライダーはこの「試作品」をイギリスに持ち込み、そして素晴らしい結果を得ることができた。当然チームは新型M1がミザノ・マルコ・シモンチェリ・ワールドサーキットで開催されるサンマリノGPで最高のパフォーマンスを発揮することを期待している。行く先を見失っているように見えた時期はもう過ぎた。ヤマハは再びタイトル争いに復帰したのである。
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なんかシルバーストンでのロッシの負け方って、先行逃げ切りを図って失敗というこれまでに無い感じで、精神的にダメージが大きそうって観戦会で話していたんですが、本当のところはどうなんでしょう…。

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コメント

最近、とかくテック3の昨年型M1と比較されますが、これがファクトリーの強さですよね。
なんてったって新しい物を作れるんですから。
本当に改善したか自分は少し懐疑的だけど、事前にミザノでもテストをしたようだし大丈夫でしょう。
個人的には、まだマルケスに分があると思ってますけどw

あと、当てずっぽうですがホルヘは今年ドカに移籍して苦労してるけど、意外とヤマハもホルヘが抜けたことで何かズレが生じたのではないかな?なんて。
八年間の在籍で3度のチャンプ、2位も3回という実績。
少なからず彼の意見はマシンに反映されていたと思いますから。

投稿: motobeatle | 2017/08/31 23:40

>motobeatleさん
 ちょっと本気出すのが遅かったんじゃあ、とヤマハファンは思ってるのかもですが、しかし今回は強かったですもんね。

投稿: とみなが | 2017/09/01 21:28

並列4気筒の2018年型のもう片方の雄wスズキは未だ闇の中ですねorz

強力なグリップのブリジストンタイヤに合わせて前荷重を増やして、ライダーがリアタイヤのインフォメーションが解り易いようにとかでスイングアームも長くしてきましたが、今年はV型4気筒勢が好調から判る様にミシュランタイヤを使いこなす為には重心が後ろよりのバイク作りの方が良い結果を出しています。
リアタイヤの万年グリップ不足もスイングアームを短くしてみるとか試せばいいのにと思います。

余談ですが今年の8耐でモリワキのCBRはキットパーツ+独自スイングアームで挑戦してきました。大昔もスイングアーム貫通2本サスのCBRで挑戦した時も凄いリアグリップだったそうです。
名伯楽な森脇護さんとこに行って相談したら良いとも思いますね。

そういうわけで、スズキの方向性を変えた新シャシーの登場に期待します。さて、スズキの明日はどっちだ!

失礼しました。

投稿: MOGE | 2017/09/02 02:58

MOGEさん、スズキはチェコからイアンノーネが
ニューシャシーです。
リンスはシルバーストーンからですね。

シルバーストーンのウォームアップ走行で
イアンノーネがトップタイムをマークしているのは
伊達じゃないですよ。
彼のコメントを見ても、彼の得意領域である
強いブレーキングが出来るようになりました。

スズキは中盤以降から、今の復帰後の
プロジェクトを支えていた寺田氏と
かつてのGPプロジェクトのリーダーで
新型GSX-Rの開発に従事していた佐原氏を
入れ替える人事をしましたから、その効果が
出ていると思われます。

投稿: ブラインドカーブ | 2017/09/02 16:57

>MOGEさん
 ペルナートあたりは「そもそもスズキが初めての二人なんてのがまちがっちょる」と言っていて、ま、それはそうかなあとも思いますねぇ。

投稿: とみなが | 2017/09/07 20:52

>ブラインドカーブさん
 元にもどすって、あんまり日本じゃないですよね。そのあたりすごいなぁ。

投稿: とみなが | 2017/09/07 20:52

>とみながさん
元々佐原さんは新型GSX-Rの開発に従事してましたから
市販された時点でお役御免だったようです。
で、GSX-Rレーサーの開発を寺田さんに引き継いだと。

投稿: ブラインドカーブ | 2017/09/08 08:34

>ブラインドカーブさん
 でもなんとなく「あ、失敗したから戻そう」っぽく見えちゃうんですよね。ほんとのところはわからないですが。

投稿: とみなが | 2017/09/13 21:56

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