« MotoGPストーブリーグまとめ−夏休みは熱い交渉の時期 | トップページ | 8耐観戦会のお知らせ »

MotoGP:ドゥカティのジジ・ダリーニャ、大いに語る パート2

パート1ではドヴィやらホルヘやらについて語ってくれてますが後編ではミシュランとの噂とかケイシーについてとかについてです。Sport RiderよりManuel Pecino氏の記事を。
============
ドゥカティのレース部門の責任者であるジジ・ダリーニャへのインタビューの後編ではミシュランにひいきされているという噂や新型空力パーツ、そしてケイシー・ストーナーについて話をしている。

ミシュランに特別扱いしてもらっているという噂

:シーズン前半の話題の中心、タイヤについての話に移ります。ドゥカティがミシュランに特別扱いしてもらっているという噂については気付いてらっしゃったと思いますが…。

ダリーニャ:ええもちろん。「スペシャルタイヤ」の話ですね。実際には真反対ですよ!私がいちばん最近ミシュランと話をしたのはスペインGPの後の月曜のことですけど、あれはドゥカティ以外の全メーカーがフロントタイヤを去年のものに戻すよう決めたときのことなんですよ。で、その時はミシュランの人に対してめっちゃ怒ってたんです。だってドゥカティに不利な決定をしたんですからね。もちろんこれもレースの一つですし、それがドゥカティを不利にするためだったとは思ってません。多数派が望んでいることを実行しただけですからね。でもミシュランがうちのマシンだけに合っているタイヤを作ってるなんて言えないでしょ?タイヤを選んだのは他のメーカーなんですから。


:なるほど。でもだったらなぜドゥカティだけがソフトのフロントタイヤを使いこなせてるんですか?」

ダリーニャ:それはうちが去年からずっとタイヤの性能を引き出す方法をいろいろ試してきてるからですね。それまでは誰の目にもうちがタイヤに関して問題を抱えてるのは明らかだった。だからこの2年間ずっとタイヤの性能を引き出すためにがんばってきたんです。個人的にはすごくうまくいったと思いますね。


:そうやっていろいろ試すには何種類ものフレームをテストしたってことだと思うんですが…、曲がりやすいマシンはいつになったら完成するんでしょうか?ドヴィツィオーゾはいつも同じことを言ってますよね。「うちの問題は相変わらず同じ。マシンが曲がらないことだ」って。

ダリーニャ:イタリアでは「長さの足りない絨毯」って言うんですがね。マシンを曲がりやすくしようと思ったら、何かをあきらめなければならないんです。それは間違いない。いつだってコース上でのマシン性能にかかわるいろんな部分で少しずつ妥協しながら組み立てなきゃならないんです。他のマシンと比較したらそりゃうちのマシンは曲がりにくいのは間違いないでしょうし、そこは何とかしようと取り組んでいる。でも一方で他の部分では他メーカーに勝っているところもある。で、総合的に考えたらうちのマシンの戦闘力はかなりのものだと思うんですよ。


新型空力パーツは出番待ち

:カタールで一瞬トライしましたけど、夏休み明けにはドゥカティが再び新型空力を導入してウイング禁止で失われた性能を取り戻すというのはもう秘密でも何でもないですよね。これでホルヘの悩みは解決してドゥカティでの戦闘力を一段階上げることができるんでしょうか?

ダリーニャ:個人的には彼のいちばんの悩みに利くと思ってますね。


:どちらですか?コーナー進入?それとも脱出です?

ダリーニャ:マシンの安定性ですね。うちのマシンは特に高速で少し安定性に欠けるんです。それでホルヘが自信を持って速く走れない。彼の強みのひとつを潰してしまってるんです。これについては空力パーツで解決できると思ってます。ドヴィも同じ問題を抱えてるんですが、彼はこういうタイプのマシンに乗りなれていて対処もできる。ドヴィはこれをマシンの弱点と言うよりマシンの特性ってとらえてるんです。実際は弱点だとしてもね。だから彼にとってもいい方向だと思いますよ。


:ドヴィは今年のマシンについて、機動性もあるし体力的にも楽だと繰り返し行ってますけど、去年と同じような空力特性にもっていくのはそれに逆行することになりませんか?アンドレアのここまでの成績を考えたら彼の意見をもっと真剣に取り入れるべきだと思うんですけど、そちらとしてはどうお考えですか?

ダリーニャ:繰り返しになりますけど、去年のアラゴンからヴァレンシアまでの間で一番ポイントを獲得したのはドヴィツィオーゾなんです。これも同じですね。絨毯の長さは足りないんです。ウイングに関しても、ある面ではいいところもあるし、一方であきらめなければならないことも出てくる。私は自信がある、というか、絶対そうだと言った方がいいと思うんですが、新型空力パーツは我慢しなきゃならないことが少ないんです。それに去年のウイングならもっと戦闘力があがりますよ。私の考えでは、他の部分の開発も進めばウイングの欠点をかなりカバーできるはずなんです。


:風洞実験でも実際の空力効果がわかるものなんですか?

ダリーニャ:それもうちが他メーカーに比べて進んでいるところですね。うちも全てがわかってるわけじゃないですけど、でもバイク特有のことについてかなりいろいろ調べているんです。まだ全てを把握してるわけじゃないですけどね。


ケイシー・ストーナー:家庭内のいさかい

:ケイシー・ストーナーの話をしましょう。今でもいい家族だと言えますか?それとも疎遠になっているという噂が本当なんですか?

ダリーニャ:どんなにしあわせな家族でも口論ぐらいはするでしょ?人間ってそういうものじゃないでしょうか。でも限界を超えなければそれで強くなれるんです。これまでの全てが申し分なかったなんて言えませんし、これからだってわからない。私がこっちがいいと思っても彼は違う方向がいいと思ってたりすれば議論は起こる。でも今言った通り、雨降って地固まる、みたいなこともあるんですよ。
 ケイシーとの関係で一番の問題は彼がオーストラリアにいて私たちがヨーロッパにいるってことなんです。最新情報についていくのは難しいし、ちょっとした誤解や難しい状況のせいで取り返しのつかないことになることもありますね。彼がヨーロッパにいるか、こっちがオーストラリアにいるかすればもっといろいろ楽なんだけど、ってのが私の考えですね。


:なるほど感服つかまつりました。あなたはエンジニアリングの天才ってだけじゃなくて、外交的言辞を駆使することについても天才なんですね。何でもおできになる!

ダリーニャ:(笑)私は本当のことしか口にしませんよ。でもまあ、時には…(大笑いしながら)…そうですねぇ、いささか気遣いを重視した言い方をすることもありますね。
============
なるほど、ケイシーとは完全に切れたんでしょうね。以外と来年の8耐あたり、ホンダで出たりして…。

|

« MotoGPストーブリーグまとめ−夏休みは熱い交渉の時期 | トップページ | 8耐観戦会のお知らせ »

コメント

新しい空力パーツは楽しみですけど、でもそれ一つで特にホルヘの速さが戻るんですかねぇ?
読み返すと少し不安になりました。
「他のメーカーに勝っているところ」
を大事にし過ぎて、結局ライダーの意見が反映されないなんて事にならなければ良いですが。
ホンダも今年のミシュランの特性を理解したようだし、そこのアドバンテージは長くはないと思います。
当事者に対して素人考えですけど、うがって見ると如何にジジとはいえドカのマシン造りに口を出せない点ってあるのかな?なんて考えました。
杞憂であれば良いですが。

投稿: motobeatle | 2017/07/20 21:46

私は以前からフロントのウイングは必要ないんじゃないか、と思ってるんですよね。

予選の1ラップだけとかなら得る物の方が多いかもしれないけど、決勝レースの長丁場になるとウイング無しの他のマシンよりフロントタイヤの消耗が激しいんじゃないかって思うんですよ。

だってウイングがコーナリング中にずっとアウト側にフロントタイヤを押してアンダーステアになってる訳でしょ?

それを力技でバイクの向きを変えてやらなきゃならない、ぐりぐりステアリングをコジって・・

そりゃ体力的に厳しくもなろうし、フロントタイヤは他メーカーより早く損耗するんじゃないか?と

新フロントカウル、KTMの物のよな、そこそこの物で良いと思うんですよねぇ・・むしろ今のままのカウルで良いんじゃない?と思うんですよねぇ

投稿: bb | 2017/07/20 22:00

深読みしようと思えば限りなくできるインタヴュウだ笑

絨毯の快適な長さの基準はどこに?
絨毯は家族皆がくつろげる広さなのか?
ジェネラル・ジジの外交的言辞のベクトルは?

うーーーん笑・・・考えてもわからないので
とりあえず後半戦の新型空力導入に激しく期待しよう。

しかしケーシーとジジの口論・・・静かにねっとり凄そう
そこに理論派ドヴィと若干天然ホルへが加わるとどうなるんだっ!見たい!

投稿: りゅ | 2017/07/21 19:13

ホルヘ「あれ、喧嘩してたんか...」

投稿: にわか | 2017/07/21 19:40

え!ケンカしてたんですか?!

投稿: たけちよ | 2017/07/25 14:51

>motobeatleさん
 いや、意外にいけるかもですよ、ホルヘ。そして過去の経緯を見るに、おそらくジジはやりたいことはできるんじゃないかと。

投稿: とみなが | 2017/07/26 00:41

>bbさん
 あー、確かに高速コーナーではありそうですね。そこらへん、どの速度域で効果を出すかがキモなんでしょうね。

投稿: とみなが | 2017/07/26 00:42

>りゅさん
 怪獣大進撃w。

投稿: とみなが | 2017/07/26 00:43

>にわかさん
 たぶん。

投稿: とみなが | 2017/07/26 00:43

>たけちよさん
 たぶん。それもかなりの。

投稿: とみなが | 2017/07/26 00:44

ケーシー:キングギドラ
ジジ  :ガメラ
ドヴィ :ファイヤーラドン
ホルヘ :ゴジラ

クレバーな空中戦を繰り広げるケーシーに静かにして重厚なカウンターアタックで応戦するジジ。
その二人の応酬を隙あらばウラニウム理論でまっぷたつにしようと目論むドヴィ。
周りの緊張感漂う空気に気づいているか否や、進撃あるのみホルヘ。

いいね!ドカ怪獣大進撃!笑

※ m(_)m 
『怪獣』の文字を見過ごせなかったんです・・・

投稿: りゅ | 2017/07/27 06:49

>りゅさん
 うんうん。

投稿: とみなが | 2017/07/28 21:57

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/69409/65559130

この記事へのトラックバック一覧です: MotoGP:ドゥカティのジジ・ダリーニャ、大いに語る パート2:

« MotoGPストーブリーグまとめ−夏休みは熱い交渉の時期 | トップページ | 8耐観戦会のお知らせ »