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MotoGP:シャイーナによるインタビュー…相手はカル・クラッチロー

彼女が初めてカルに会ったのは2012年、6歳の時。そしてその3年後の2015年には見事なインタビューをものにしています。そんな彼女ももう11歳。というわけでインドネシアのシャイーナ・サルヴィアさんによるインタビューをCRASH.netから。
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シャイーナ・サルヴィア:ホンダのMotoGPマシンは乗りにくいって以前私に教えてくれましたけど、今はなにか乗り方のこつみたいなものをつかんだようですね。速さの裏にある秘密を教えてくれませんか?マシンを乗りこなせるようになったのか、それともエンジンとかタイヤのセッティングがみつかったとか?

カル・クラッチロー:その両方ですね。僕のチームもものすごくがんばってくれてますしね。マシンは相変わらず理解するのも乗りこなすのも難しいですよ。MotoGPマシンの中ではいちばん体力的にきついんです。あらゆる面においてもっとスムーズで乗りやすいマシンにしないといけないですね。コーナー進入でもコーナリング中でもコーナー出口でもね。だからいつもそこを良くしようとしてるんです。僕も速く走れる様になったけど、それは長く乗っているせいでどうやったらうまく自分のマシンとつき合えるのかわかってきたおかげなんです。たぶん僕もマルクも、ダニもジャックもティトもみんなマシンの改善については良い仕事をしてますよ。


シャイーナ・サルヴィア:なるほど。これからますます速くなるといいですね。

カル・クラッチロー:僕もそう思います!


シャイーナ・サルヴィア:こうなるまでに何度も転倒してますけど、ついに自分を取り戻したということですね。どうやって自分を保っていられたんですか?子供たちが自分を見失ったときでも強い気持ちでいられるにはどうしたらいいのか教えてくれませんか?

クラッチロー:自分を信じ続けることでしょうね。今でも相変わらずプラクティスや予選やなんかでクラッシュしてますけど、そこからまた気持ちを高めることができるんですよ。攻め続けるために自信を持っていれば前より速くなれる。でもそういうのもレースの一部なんです。良いときもあれば悪いときもある。自分の失敗から学んでいくんです。なんで自分がそうしてしまったのか振り返って学ぶ。でも去年の序盤のクラッシュはほとんどが僕のせいじゃなくて運が悪かっただけなんです。でもそういうこともある。8月からは運がついてきましたしね。


シャイーナ・サルヴィア:つまり続けることが大事なんですね。そうすれば次は前よりうまくやれる。もし自分を信じ続けることができたらそんな風にやれるってことなんですね。

カル・クラッチロー:あと、周りが自分を信じてくれてないときは、彼らが間違ってるって証明してやるんです。


シャイーナ・サルヴィア:チーム探しに凄く苦労していて自分の分は自分で稼がなきゃならない若いライダーがたくさんいます。そういうライダーはどうすればいいんでしょう?

カル・クラッチロー:同じことですね。自分を信じるんです。バイクレースってのは楽なスポーツじゃない。僕もみんなも、ここでレースをしてる誰もがとんでもなくラッキーなんです。ここに居場所を確保して、大好きなレースという仕事で食べていける。だからあきらめないことが大事なんです。僕の人生の中でも「これが最後のシーズンかも、もうレースなんてしたくないのかも、もうやめたいのかも」って思うことが何度もありましたね。でもまだ昨日より速くなり続けているんだし、まだこの仕事を続けていきたいんです。自分と自分の能力を信じ続けていれば、前より向上できるんです。若い頃にはシートを確保してスポンサーを捕まえるのだってたいへんかもしれない。でも自分を信じ続けていい結果をだしていけばうまいこといくんですよ。


シャイーナ・サルヴィア:コースをはみ出しちゃうことに関するルールについて聞かせてください。あれっておかしいと思うんです。ライダーは戦ってるのに罰を受ける。あなたの意見をきかせていただけますか?

カル・クラッチロー:僕の意見は、みんな同じルールの中で走ってるってことですね。でも正直僕もあのルールはきらいですよ。だってちょっとミスって、それで特にアドバンテージもないのにペナルティを受けちゃうんですから。1インチはみでただけでもペナルティになることがある。だからライダーにとっても混乱のもとなんです。コースを半分過ぎてもまだペナルティを受けるかどうかわからないんですから。


シャイーナ・サルヴィア:去年のシルバーストンではマルク・マルケスとのバトルの末に前でゴールしてますね。マルケスはワークスマシンで、みんなそっちの方がいいスペックだって知ってました。どうやってあんなことができたんですか?

カル・クラッチロー:あのレースでの表彰台は本当に嬉しかったですね。なんといっても地元でのレースですから。マルクとのバトルもすごかったし、ヴァレンティーノともいいバトルができた。マーヴェリックに勝てなかったのだけはがっかりですけどね。だって勝てたらすごいことになるって思ってましたから。もう少し攻めることもできたんですけど、マーヴェリックとはちょっと差がつきすぎてたんですよね。追いつけるかもとは思ったんですけど、マルクとヴァレンティーノとのバトルが始まっちゃって、それにマーヴェリックの走りもすごかった。あの時点ではどういうことになるか見えなかったんです。でもマルクに勝つのはかなり特別な感じでしたね。だってそんなことはあんまりないですから。サテライトチームとしてすごく嬉しかったですよ。


シャイーナ・サルヴィア:ウィローちゃんが生まれてから速くなったって言われてますね。子供が生まれたことでレース生活にはどんなインパクトがあったんでしょうか?

カル・クラッチロー:レース生活がそれほど変化したとは思わないですね。人間としては前より落ち着きが出たかな。ウィローが生まれる前よりもね。でも主に変わったのは僕のうちでの生活とルーシーの生活ですね。ひとつだけ確かなのはウィローが生まれてから僕は速くなったってことですけどね。それについてはもう良いことしかないですね!これからも速くならなきゃだし、父親としてもやってかなきゃならない。でもまだ新米で勉強中だし、楽しみながらやってるんです。あんな素敵な娘はいないですよ。よく寝るし、いつもにこにこ遊んでますし。たぶんサーキットでの僕は前よりちょっと穏やかになってますけど、彼女を寝かしつけるための「お静かにモード」が続いてるのかもです。でバイクに乗れば前よりうまく走れてるんです。


シャイーナ・サルヴィア:これが最後の質問です。どきどきしちゃうような質問なんですけど、もし彼女が大きくなったらライダーにしたいですか?

カル・クラッチロー:ぜんぜん。でも、もちろん彼女がバイクに乗りたいって言うならバイクは手に入りますよ。パパはメロメロなんで彼女が欲しいって言えば手に入るんだけど、かなりまずい!だから、もし小さなバイクが欲しいって言うなら、もちろんOKです。でも僕が決めていいならレースなんか絶対してほしくない。だってすごく難しいスポーツだし何より危なすぎるし、権謀術数がうずまいてるし、それになにより彼女にはそんな目に会ってほしくないって僕が思ってるんです。僕の娘なんだからあらゆるものから彼女を守りたい。特に男の子からは守りますよ。もし彼女が男の子に混じってレースなんか始めたら、やつらは彼女にキスしようとするんだ!そんなの耐えられない。ぜったい無理ですね。まあうちの敷地内ならバイクで遊んでもいいんだけど。


シャイーナ・サルヴィア:お時間をいただいて本当にありがとうございました。

カル・クラッチロー:こちらこそどういたしまして。
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お父さんは心配性。

しかし相変わらず素晴らしいインタビュアーっぷり!

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コメント

最初の頃はなんておしゃまさんなんだろう!ってカワイイばかりだったけど、今や立派なインタビュアーだ・・・
このままハイティーンまで続けてほしいな。
カルがライダーでいる限りねconfident

Stay strong!Go!Nicky!

投稿: りゅ | 2017/05/18 09:58

>りゅさん
 ほんとにいいインタビューすぎて訳していて楽しいことこの上なしですね。

投稿: とみなが | 2017/05/22 20:12

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