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ロレンツォ・バルダッサーリへのインタビュー:Moto2チャンピオン候補であることについて、VR46アカデミー、2017年への準備

需要の有無に関係なくかわいかったので、Moto2ライダー、ロレンソ・バルダッサーリへのインタビューをMotoMatters.comより。
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昨年のランキング上位7人のうち3人がMotoGPクラスに上がることになったMoto2クラス。つまりこの中量級クラスのチャンピオン争いは多くのライダーに開かれているということだ。ロレンツォ・バルダッサーリ、トム・ルティ、フランコ・モルビデリ、中上貴晶といったライダーがその筆頭である。他にもKTMのミゲール・オリヴェイラやスッターのドミニク・エガーター、ダニー・ケント、カレックスのアレックス・マルケスといったダークホースも控えている。それに加えてなんといっても有望なルーキーたちがこのクラスに乗りこんでくるのも興味の的だ。昨年のMoto3チャンピオン、ブラッド・ビンダーに加えて、ファビオ・クアルタラロやペッコ・バグナイアといった目が離せないライダーがやってくるのだ。

そしてこのクラスについて驚かされるのはイタリア人ライダーの層の厚さである。Moto2のトップチームが名を連ねているおかげであり、そして何よりヴァレンティーノ・ロッシの強大な商業帝国に支えられたVR46アカデミーが才能あるライダーを輩出し続けているおかげである。そしてその二つの要素はミラノでの2017年フォワードレーシングのMoto2発表会にも存在していた。ジョヴァンニ・クザーリが所有しミレーナ・コーナーが運営するこのチームのライダーは去年と同じ。チャンピオン争いが期待されるロレンツォ・バルダッサーリと、今年は常にトップ5を狙いたい、そして表彰台争いにからみたいルカ・マリーニだ。

しかりロレンツォ・バルダッサーリが2017年にフォワードレーシングですべきことははっきりしている。発表会ではチームオーナーのクザーリもVR46の代表であるアレッシオ・ウーチョ・サルッキもこの20歳のイタリア人が優勝候補だとはっきり言ったのだ。この発表会に出席していた何人かのジャーナリスト今シーズンに臨むバルダッサーリの気持ちについて尋ねている。

プレッシャー

「もちろんありますよ」とバルダッサーリは言った。「僕はライダーだし、プレッシャーを感じていないライダーなんていませんからね。タイトル争いをしようという最初の年ですからね、100%で走りきらなきゃいけないし、ミスはできない。これは当然のことですし、だからプレッシャーもコントロールできますよ」

バルダッサーリ自身は自分をチャンピオン候補だと考えているのだろうか?「もちろん今年もたくさんのライダーがタイトルを狙ってくるわけですけど、僕もやれると思ってます。だからタイトル獲得がひとつの目標です。でもMotoGPに行ったライダーもたくさんいて、すごく速いライダーが3人か4人は上に上がってますよね。とは言え毎レース全力を尽くして100%で臨みますよ。そして今年は安定して走りたいですね。
 これまでのシーズンは浮き沈みがありましたから。特にシーズン前半は苦労してます。その後はトップ3で走ろうってとこまでは行けてるんですけど」。バルダッサーリは誰がライバルとなるかについてもはっきりした考えをもっている、「トマス・ルティはMoto2の経験も豊富です。あとフランコ・モルビデリとタカ・ナカガミですね。他にもKTMが新規参戦してきますしスッターも復帰しましたね」

今シーズンへの備え

バルダッサーリは細かいことにこだわるので有名だ。そんな彼が毎年どのようにシーズンに臨んでいるか教えてくれた。「細かいことも完璧に仕上げていくんです。例えば、過去のレースを見返したり、今年のシーズンオフは全レースを見返してます。予選もね。自分のライディングスタイルをビデオや写真で見直してもいます。あと他のライダーのスタイルとも比較しますね。それからヴァレ(ロッシ)からも学んでいます。先生からはすべてを吸収しようとしてますよ」

ロッシだけがバルダッサーリの師匠ではない。VR46アカデミーには常勤のライディングコーチがいる。スペイン人のイダリオ・ガヴィラだ。彼は全てのライダーを見ているのだ。「彼の存在はとても重要ですね。コースに来て全ライダーのコーナリングをあちこちで観察してくれるんです。何速に入れてるとかもね。だから彼はどうやったらまく乗れるか教えることができるし、どこを直したらいいかも教えてくれる。ほんとうにコーチみたいな存在なんです。VR46の全ライダーのために働いてくれてるんですよ」。ロッシもできるときには助けてくれるが、レース期間中はこの伝説的イタリア人の集中力はすべて自分のレースに注ぎ込まれることになる。「ヴァレもコースで手伝ってくれますよ。サーキットでの走行会とか主催するときですけどね。でも彼はすごく忙しいし、だから僕らは地元やジムで会ってますね」

VR46アカデミー

バルダッサーリはVR46アカデミーがイタリアのバイクレースシーンの再興にどれほど重要な役割を果たしているのかも話してくれた。少し前まではスペイン選手権を経験したスペイン人ライダーがグランプリを席巻していた。しかしVR46アカデミーがこの状況を大きく変えたのだ。

「VR46が僕らにとって重要なのは言うまでもないですよ」とバルダッサーリは私たちに言った。「それまでは学校を持っているのはスペイン人ライダーだけだった、だからチームマネジャーもスペイン人ライダーをどんどん育てることができた。一方僕らイタリア人にはそういう手助けになる学校がなかったんです。誰もそんなことができるとは思ってなかった。でも今はVR46アカデミーがある。ヴァレが作ったこの学校のおかげで僕らは凄く早く成長することができたんです。イタリア人がまた増えてきたのはそのおかげもあるんですよ」

アカデミーで学んだことの中で最も大事なことはなんだろうか?「もちろんいろんなことがありますよ。トレーニングについても僕には目新しかったです。特にライディングのトレーニングですね。あとライディングスタイルもそうですね。すごく細かいところをいろいろ学んでいて、ヴァレからも教えてもらってます。ヴァレの施設コースで彼と話すこともすごく役立ってますね。マシンのコントロールが学べるんです。それと戦い方も学んでます。ヴァレのコースでは毎回レースをやるんですよ。しかも本当のレースばりにみんな真剣なんです。みんな日々上に行こうとしてるんですよ」

VR46 のダートトラックコース、「モト・ランチ(バイク園)」はバルダッサーリが自分で最大の弱点だと考えている部分の改善にも役立っている。「この冬は、特に方の手術が終わってからはモト・ランチとジムに通ってます。僕のライディングスタイルだとドライとウェットが混ざったコンディションで苦労するんです。僕がそういうのが好きじゃないんですよ。でもそういうのも克服しなきゃならないんで、すごくがんばってます、あとヴァレンシアでもコースがドライとウェット混じりでわかりにくかった。だからあの時も少しでも苦手意識を克服しようとしてました。モト・ランチもそういう意味ですごく役立ってます。冬期テストでは苦手克服のために路面温度が低い状態で走る予定ですよ」

Moto2の先に

バルダッサーリはMoto2を越えてMotoGPで走りたいと考えているのだろうか?「ええ、もちろんですよ。子供の頃から考えてますよ。だってMotoGPに行くのが夢なんですから。だからそのためにも全力を尽くしますよ。でも大事なのは急ぎすぎないことです。自分の準備ができたら上がればいいと思ってますし、一緒にやるなら良いチームでやりたいですしね」

MotoGPの方がバルダッサーリは楽ができそうだ。その身長のせいだ。「パワーがあるのも間違いなくいいですよね。僕は身長もあるし体重もありますからね。だから凄く良いと思いますし、試してみたいですね。明日にでも!」。彼はこの件を友人で同居人のペッコ・バニャイアにも話している。アスパーチームがバニャイアにご褒美でユージーン・ラヴァティが2016年に使ったドゥカティGP14.2に乗らせた後のことだ。「彼はMoto3なのに僕より早くMotoGPマシンに乗ってるんですよ。だから彼に感想を聞いてみたんです。すごかったみたいですよ。僕がMoto2に乗るより全然大きく踏み出してますよね」

バニャイアがMoto2に上がってきたせいで、同じ屋根の下にライバルとクラスのはずいぶんな緊張関係となりそうだ。「そうとうへんでしょう?ぜんぜん違いますよ!」とバルダッサーリは言う、「この件についても話し合っていて、でも僕は何も変わらないと思ってます。去年は状況が違いました。彼はMoto3で、でも今年はMoto2で、家の中で皿を投げ合うとかあるかもね、って話したりはしたんですけどね。でも僕は、お互いに尊敬しあえると思ってますよ。ルカみたいにね。コース上ではルカも敵ですけど、でも家に帰ればピットの中のルカに対するのと同じように友達でいられますよ。それどころか助け合えると思ってます。プラクティスとか、あとはアドバイスを出し合ったりね」
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なんだ、このいい人っぷりはw。

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