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ホルヘ・ロレンソへのインタビュー:本能に従ったらライディングが取り戻せたんだ

先日のヘレスではいかにも彼らしい独走優勝を飾って、スランプ説(ほんとだったかもしれないけど)を吹き飛ばしたホルヘ・ロレンソへのインタビューをCycle Worldより。
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ヤマハのホルヘ・ロレンソは先日のスペインGPで完璧な週末を過ごしたことになった。しかし一時は自分のことが信じられなくて優勝から遠ざかってしまっていたのだという。そのため2015年MotoGP第4戦となるヘレスに先立って、気持ちを入れ替え本能にのみ従ってライディングすることにしたのだそうだ。その結果?彼は見事に55回目のGP優勝を手にしたのである。そして彼のタイトル争いが始まった。

サイクルワールド:やっと表彰台のてっぺんに戻ってきましたね。完璧な週末じゃなかったでしょうか?

ロレンソ:FP1からトップに立ち続けて、レースでは5秒差で勝てるなんて、木曜の時点で言われてもとても信じられなかったでしょうね。特にここ3戦はひどかったですからね。表彰台にすら上がれなかった。ここではFP1から何もかもうまくいったんです。おかげで自信がつきました。ヘレスは僕の得意なコース(全クラスを通じて5勝している)ですしね。1分38秒台が出せるとは思ってませんでしたけど、良いペースが出せたし、どんどんタイムを詰めていけたんです。マルク(マルケス)やヴァレンティーノ(ロッシ)との差もついていきました。このアドバンテージを活かせたら2014年のもてぎ以来の優勝も手に入れられるなって思いましたね。


サイクルワールド:これまでとは何が変わったんですか?

ロレンソ:こういうことっていろんなことがからんでるんです。レベルが高いから何か一つ欠けてもだめなんですよ。そうなると優勝争いなんてできなくなる。カタールの時から優勝できるポテンシャルはあったんですけど、毎回何かしら問題が出て、結果を出せなかったんです。


サイクルワールド:ヤマハとの契約更改も大事な要素だったんですか?

ロレンソ:ヤマハには本当に感謝してます。この厳しい時期に、それでも僕を信じてくれたんですからね(この3戦、彼は4位が2回、5位が1回という成績だった)。うまくいってるときなら大したことではないですけど、結果が伴っていないのに信頼してくれたってことはすごく嬉しかったですね。キャリアを通じてヤマハでしか走っていないライダーってもうそんなにいないですよね。でもヤマハはMotoGPパドックで最高にいい雰囲気のチームなんです。大きな家族みたいな感じなんですよ。マシンは去年と比べても良くなっているし、だから僕としても是非契約を更新したかった。ヤマハと2016年も一緒にやるということが決まってもちろん気持ちがすっきりしました。それが大事だったんです。もちろんその2日間で人生が変わったというわけじゃないですけど、確かにそれも関係してますね。あと、走ってるときライディングスタイルについて考えすぎたり、なんとか自分で速く走るにはどうすれば良いか考えすぎたりしてましたね。なんか新鮮な気持ちで走れなくなってたんです。金曜のプラクティスの時点で、なんかそういう気持ちがなくなって、あんまり考えないで乗れるようになったんです。とにかく本能に従って乗るようにしたんですよ。それがよかったですね。そこがポイントだったんです。もう自分では乗り方はわかってたんだし、あとは本能に従うだけだったんですよ。


サイクルワールドこの調子を維持するためにはどうすればいいんでしょうか?:

ロレンソ:とにかくどうすれば速く走れるのかを教えてくれるマシンの声に耳を傾けて、自分はあんまり考えすぎないことですね。目の前のコーナーに集中する。フランスGPでも同じようにやろうと思ってます。この週末みたいに完璧なものにならないかもしれませんけど、2位か3位に入れればいいです。大事なのは安定性ですね。


サイクルワールド:今回、パルクフェルメでも表彰台でも結構冷静でレース中のアドレナリンはひっこんでいたみたいですが?

ロレンソ:もう28歳ですし苦労もしてますからね。最高の瞬間をどう楽しめばいいか覚えたんですよ。ヘレスでの勝利はチャンピオン獲得ほど重要じゃない。すべての熱望が喜びとない交ぜになっていたんですよ。


サイクルワールド:28歳の誕生日に最高のプレゼントになりましたね。

ロレンソ:これ以上のプレゼントはないですよ。2010年みたいに池に飛び込もうとしたくらいです。でもやめたんですよ。革ツナギを着て飛び込むのはちょっと危なすぎますからね。ツナギって水に浸かるとめちゃめちゃ重くなって泳げなくなるんです。もう1日くらい長生きして、ママと喜びを分かち合うのもわるくはないですし。ママがレースに来ることはほとんどないんですよ。いっつも辛い気持ちになるみたいで。ちょっと心配しすぎで、テレビでもレースを見ないくらいなんです!


サイクルワールド:ここで勝ったことでヤマハのピットの中でのパワーバランスに変化はあるんでしょうか?

ロレンソ:ピットではどっちが上ってのはないんですよ。マシンは同じだし、結果がすべてですね。最初の3戦ではヴァレンティーノが毎レース最高の結果を出してました。ここではいつもみたいなわけにはいかなかったですけどね。代わりに僕が週末を通じて安定していましたね。


サイクルワールド:現在ランキング3位ですが、タイトル争いはどうなるでしょうか?

ロレンソ:現時点ではタイトル争いのことは考えたくないですね。最高に速く、そして安定して走るのには、1コーナーずつ、そして1レースずつに最善を尽くしていくことなんです。
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ますます求道者っぽくなるロレンソ!座禅とかやるといいのかもね(マジで応援しているよ)。

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コメント

ここまで4戦3勝。

今年のM1は本当にいいですね。
というか、去年からの伸び代という意味では
RC213Vは去年の完成度が高かった分、
今年の伸び代が少なく、M1は去年の前半散々だった分
伸び代も大きいって感じですね。

マシンが拮抗したおかげで決して
マルケスのライダーの力だけが突出している
わけではなく、ロレンツォもロッシも充分
対抗しうる事が分かって面白いです。

投稿: ブラインドカーブ | 2015/05/05 22:38

プレシーズンからロレンソはトレーニングを重ねて準備してきただけに、序盤の体たらくは「なんで!なんで?」という感じだったんじゃないですかね?
その重圧は、我々の想像以上だったかもしれません。
しかし、遂に来ましたね。
定常円旋回でキレイにコーナーリングするロレンソのライディングは、ヤマハ歴代選手の中でも有数に美しいと思います。
今シーズン、楽しくなってきましたね!

投稿: motobeatle | 2015/05/06 11:36

>ブラインドカーブさん
 いい感じで来てますねえM1!でもヘレスでマルケスはヒントをつかんだみたいなので、ますますこんせんになりそうで楽しみです!!

投稿: とみなが | 2015/05/06 13:47

>motobeatleさん
 私も期待していただけにちょっと不思議でした。たぶん彼のライディングは競り合いに弱いので、独走でロレンソが勝ったり、競り合いでマルケスとロッシのどちらかが勝ったりと、すばらしいシーズンになりそうです!

投稿: とみなが | 2015/05/06 13:49

ロレンソの復活(といっては失礼かな)はとてもよかったのですが、
「この週末みたいに完璧なものにならないかもしれませんけど、2位か3位に入れればいいです。」
は正直なんだかなぁと思ったり。もしかしたらそれが現実的なのかもしれないけれど、ちょっとね?

投稿: さくら | 2015/05/08 05:01

>さくらさん
 復活感高いですよね!まあロレンソ自身もセルフコントロールのつもりで言ってるのかもしれないので、次戦も楽しみにしましょう!

投稿: とみなが | 2015/05/10 19:46

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