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HRCテクニカルディレクター横山健男氏へのインタビュー

青山博一に続いてKevin Cameron氏がHRCのテクニカルディレクターである横山健男氏にインタビューしています。Cycle Worldより。
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HRCの横山健男氏は実に上手に英語をしゃべる。COTAのパドックで彼に会ったのはホンダMotoGPチームのコミュニケーション&マーケティングディレクターであるリヴィオ・スッポと話している時のことだ。

私が尋ねたのは、日本のテストコースはヨーロッパのコースと比較して路面が整備されているにもかかわらずホンダが補助的サスペンションとして比較的柔軟性のあるフレームをどのように開発しているかということだ。横山によれば、だからこそHRCはセパンのようなヨーロッパ的コンディションのサーキットでテストをしようとしているとのことである。そしてこうしたテストに使用できるタイヤの数はレギュレーションで制限されているため、毎回テストでは最大限にタイヤを使い倒そうとしているとも言っている。

こうしたルールが設けられているのは、資金力のあるチームがテストをやりまくらないようにするためだ。フォーミュラ1でも似たようなルールはあるが、トップチームがシェイカー・リグと呼ばれるテストベンチ(訳注:シャーシごと載せて油圧でマシンをゆらしサスの動きをシミュレートする機械)を使ってコースでのテストなしに開発を行うことになった。研究開発予算は実に流動的なものであり、ある分野で何かが禁止されるとすぐに他の分野に流し込まれることになる。

その後、私は横山に対してHRCのMotoGP開発の中心は何かきいてみた。彼がブレーキング時の安定性について話している時、質問したジャーナリストが、そのためには何が必要なのかについて重ねて尋ねた。横山がそれに対しての答えを考えているとき、私は試しにこうきいてみたのだ。「エンジンの回転方向についてはいかがですか?」

すると彼は一瞬こちらを向いてにやっと笑った。ブレーキングの安定性の要素のひとつとしてエンジンの回転方向が語られることはあまりなかったのだが、彼が反応したということはそれが重要だと言うことだ。こういうことがあるからレース現場に通うのはやめられないのである。人々としゃべってうまいこと反応を引き出すのだ。

ヤマハのMotoGPマシンであるM1のエンジンはホイールとは逆方向に回転している。ジャイロ効果によって安定性が出すぎるのを避けるためだ。そしてヤマハは長いことホンダと同レベルのブレーキングの安定性を実現仕様と苦労している。ホンダRC213VのV4エンジンはホイールと同方向に回転しているのだ。

ある時リヴィオ・スッポが言っていたのだが、マルク・マルケスはマシンの変更を申し出ても、テストで結果が出せなければその考えを捨てて次に進んでいくのだそうだ。しかし時間を注ぎ込みすぎたせいで、このパーツは役立たないと言い出せなくなるライダーだって何人もいる。スッポは、あるライダーが「自分のマシンは真ん中でぐにゃっとする」と強く主張してスイングアームピヴォット周りに補強を入れさせるように言ったという話をしてくれた。他のライダーが補強無しのマシンで同じように速いタイムを出しているのに、そのライダーは補強版を使い続けたのだそうだ。そしていつかその補強のことは忘れられ、結局使われなくなったという。

また私は理想的なライダーのサイズについても聞いてみた。スッポの答えはこうだった。「MotoGPで要求されるほどの信じられない技術を持ったライダーのサイズはばらばらですよ」
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なるほどなるほど。「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」ですな。

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