« 公式プレビュー>アメリカズGP2015 | トップページ | MotoGPオースチン:ホンダがストーナーの代役参戦が流れた経緯について語る »

FIA世界耐久選手権(4輪)でアンブレラガールが禁止される

またかと思われるかもしれないのを承知の上で、先日のこの記事の直後に4輪の世界耐久選手権でアンブレラガールが禁止されたという記事が入ってきていましたので翻訳。Asphalt & Rubberより。筆者は先日の記事と同じJensen Beeler氏です。
============
いや、これはエイプリルフールのネタではない。やっとモータースポーツ界が21世紀に足を踏み入れようといているという本当の話だ。先日当サイトにMotoGPにおけるアンブレラガールについての記事を掲載してすぐ、FIA世界耐久選手権(WEC)が銭ベントで肌もあらわな女性たちを使わないことにしたと発表したのである。伝統あるルマン24時間も含めてだ。

4輪界でもメジャーな選手権の一つがこうした決断をしたというのは実に興味深い。その影響は世界中のレース界に及ぶに違いない。

男性の観戦客がWECで減るということになるのだろうか?女性客は増えるのだろうか?新たな広告獲得にはつながるだろうか?若い観客は増えるだろうか?当然こういった疑問はわき上がってくるし、その結果には興味が尽きない。

どうなるにせよ、実際にはすぐに何か変わるということはなさそうだ。先日の私の記事でも多くの読者がコメントしていたが、みんなが観に来るのはレースであって、それ以外のすべては飾りにすぎないのである。

しかし私が一番興味を持っているのは、若いファン、というかこれからファンになる可能性のある若い人たちにどう影響するかということである。モータースポーツ、特に2輪レースはもっと若い情熱的なファンにアピールすべき時に来ている。若い内に彼らをとりこにするのだ。タバコ会社がやっているようにだ。

もうファンになっている人たちはキャンギャルがどうなろうと関係はないだろう。既にレースに魅了されている人たちにアンケートをとっても意味はない。私が気にしているのはまだモータースポーツには興味がないが、これからファンになるかもしれない若い世代のことである。

年齢と男女平等に関する意見には明らかな相関がある。若い世代になるほど全世代平均より社会的にリベラルになっていくのだ。

民族や宗教、性的指向、そして性別役割等に関する問題は70年代以降2000年代までに生まれたファンにとっては大事な問題というにとどまらず、彼らの価値観に大きく関わっている。

こうした物事に敏感な世代にアピールすることがモータースポーツ界に新たな視点を呼び込み、そして驚くような変革につながることにもなるだろう。特にバイクレース業界においてはなおさらだ。

バイク乗りでない人たちをバイク大好き人間にするにはどうすればいいかというのが昨今の業界の最も重要な課題となっている。ここ何回か参加したプレス発表を見てみると、業界外からの出席者が増えているが、これはつまりバイク業界が投入資源をどのように配分しようとしているのか注目されているということなのだ。

パドックの雰囲気を変えるということで、状況にうまく対応していけることになるのだろうと思う。

要するに、若いファンを獲得したいなら、彼らと心を通じ合えるような環境を作り出すべきだということである。いつまでも彼らの父親世代を相手にしている場合ではないのだ。
============
ついでに上記翻訳でもリンクしていますが、FIAの決定を報じるロイターの記事の中の世界耐久選手権の責任者であるジェラール・ヌヴー氏のコメントも翻訳。

「来週のシルバーストンのレース以降は今までのようなグリッドガールは廃止することとしました。
 既に私にとってそれは過去の遺物だということです。女性を取り巻く状況は変わってきているということです。
 レース自体は変わることはありません。でもそれを取り巻く諸々に関しては変えることができるんです。DJを入れたりとか、グリッド上のいろいろなこととかですね。レースというショーはグリッドから始まるわけですけど、一番大事なのはマシンとドライバーなんです」
============
つまり時代は変わっているということなんですよ。

|

« 公式プレビュー>アメリカズGP2015 | トップページ | MotoGPオースチン:ホンダがストーナーの代役参戦が流れた経緯について語る »

コメント

トップカテゴリーのF1とMotoGPがどうなるかが見ものですね。

仕事場ならまだしも、それ以外の場所で性の商品化が行われることは別に悪い事ではないと思います。
需要と供給から発生しているわけですし。
この世に風俗やポルノが存在する事自体が悪い事かというと、そうではなく(嫌いな人は行かなきゃいい)。

ちなみに、自分はキャンギャルは全く好きでも嫌いでもないです。

投稿: 結石 | 2015/04/10 01:15

アンブレラガールも、メリットあるから、やりたいからやってるんだと思います。
やりたくないのにやらせてるののなら止めれば良いと思いますが、やりたいのにできない、彼女達の仕事場が無くなるのには、どーかなー?って思います。

投稿: もちょい | 2015/04/10 15:41

>結石さん
 性風俗店やポルノについては(貧困によって実質的に強制されているという話はさておき)私も許容してますが、それもどの程度日常生活と線を引くかということですね。で、公共の場における性的なものをどの程度まで許すか(どのような場所まで許すか/どのレベルまで許すか)というのは議論を経た上で社会的コンセンサスの落ち着くところに落ち着けばと。今回の記事はこの社会的コンセンサスが昔より厳しい方に移りつつあるという動きのひとつではと思います。

投稿: とみなが | 2015/04/11 12:37

>もちょいさん
 私も彼女たちが意志に反してさらしものにされてるとは思ってないです。
 で、彼女たちの仕事の話というのはこれまた別問題でいろいろ考えるところありです。「マーケティング的に不要(若しくは邪魔)になってきている職種で稼いでいる人たちをどう別の仕事に誘導するか」とか、「そもそも彼女たち(と彼女たちのエージェント)」に払ってる金はもっとうまい使い方(レーサーの賞金とかメカニックの給料とかより効果的なプロモーションとか)」があるのではないかとか。

この件はいろいろまとめ切れてないことが多いので、しばらく考え続けます。

投稿: とみなが | 2015/04/11 12:44

禁止するのはアンブレラガールだけなのでしょうか?
表彰台からもいなくなるのでしょうか?
もしすべてが男性のみで行われたら、ますます女性ファンは入りづらくなってしまうのではないかと思います。
例えば、工具類や電子部品のお店等は男性ばかりで、女性としてはすごく入りづらいんですよ。
男性の皆さんも同じでしょう?
ぬいぐるみでを売ってる女性ばかりのお店には入りづらくないですか?

「肌の露出」が問題であれば、露出を抑える基準を作るというのはどうなのでしょう。
もてぎでは、ゆかた姿の女性がピットにいましたが、私には緊張感溢れる現場を和ます美しい存在に見えました。
ただ、資金の流れを言われると、確かに…と思ってしまいますが。

投稿: TOMOKO | 2015/04/18 22:07

>TOMOKOさん
なるほどなるほど。
ぬいぐるみの話はぬいぐるみ好きとしてはなかなか面白いです!確かに男性店員がいたら「ああ、自分も入っていいんだ」って思いますからねえ。
じゃあ翻って考えてみると、キャンギャルや和みのためだけの女性しかいないというのもよろしくないと。
本当は女性メカニックや女性ライダーがバリバリ働いてる世界がいいんでしょうけど、そうなるまでをどういうステップで実現していくか、ということなのかもですね。

投稿: とみなが | 2015/04/19 12:27

ものすごくかいつまんじゃうと、「キャンギャルの存在自体ではなく、それが補強する固定概念によって選択の自由が失われてしまうことがとても嫌」なんです。

投稿: とみなが | 2015/04/19 12:34

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/69409/61415407

この記事へのトラックバック一覧です: FIA世界耐久選手権(4輪)でアンブレラガールが禁止される:

« 公式プレビュー>アメリカズGP2015 | トップページ | MotoGPオースチン:ホンダがストーナーの代役参戦が流れた経緯について語る »