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ジャック・ミラーの両親へのインタビュー

オーストラリアから家族の支援でヨーロッパに渡り、そこで実力を示すことで来シーズンはついにMotoGPマシンに乗ることになったジャック・ミラー。そのミラーのオーストラリアの故郷であるタウンズビルの地元サイトがミラーの両親にインタビューを行っています。なんか小さな町の英雄って感じでかわいいので訳出。
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モータースポーツ好きかどうかにかかわらずタウンズビルで生まれ育ったジャック・ミラーの活躍にワクワクしない人はいないだろう。わずか2年前にはレースをあきらめようとしていたのに、19歳の今、彼は時代の寵児として人々に語られている。今年はわずかの差でMoto3世界チャンピオンを逃すことになったが、史上初めてMoto3から最高峰クラスのMotoGPに飛び込むことになったのだ。ケルソにある両親の家にクリスマスのために帰ってきたジャックと家族にこのたびインタビューをできることになった、内容はジャックの長足の進歩について、そして両親であるピーターとソニアがどれほど彼のために力を尽くしたかについてだ。

ここで私はまず告白しておかなくてはならない。実はバイクやバイクレースについてはほとんど何もしらないのだ。しかしあのフィリップアイランドでの勝利以来、ジャック・ミラーの物語に魅了されてしまったのだ。その物語には愛すべき要素がたくさんある。タウンズビルの一人の少年が、ヨーロッパの恵まれたライバルたちに立ち向かい、国際的な舞台で活躍する。両親は彼の才能を信頼し、土地を抵当に入れ資産を売り、彼のためにすべてをささげる。そしてそれは数多のライバルを差し置いて世界最高峰クラスへに飛び級で昇格するという形で結実するのだ。しかも彼が心から加入したかったチームである。

本稿ではジャックの愛すべき、そして地に足のついた両親、ピーターとソニアに、ジャックがトップライダーになるまで、そして国際舞台で活躍する息子を見守る気持ちについてインタビューを行った。

最後に掲載したビデオでは、同行してくれたバイクレースファンであるストルアン・スミスにジャックに対して5つの質問をしてもらっている(訳注:こちらは訳してないです)。


Q:ジャックがMoto3からMotoGPクラスに史上初めて飛び級するわけですが、どんな気分ですか?

ソニア(母):いい人たちに恵まれたんですよ。難しい決断だったと思いますけど、HRCも彼についてくれて、しかもプレッシャーはかけないと言ってくれてます。とてもよかったと思いますね。こんな贈り物をもらったんで、そのあら探しなんてしちゃいけません。

ピーター(父):彼がMoto2で勝つのを観たかったとも思いますけど、どっちにせよもう身長が大きくなりすぎてるんでMoto3からは卒業しなきゃならなかったわけですし、これくらいの年ならどんどんいろんなことを吸収できるし環境の変化にも対応できるでしょう。MotoGPでのテスト初日にそれを示してくれましたしね。水の上のアヒルみたいに活き活きしてましたよね。彼の走りを見てたんですけど、ヘルメットがびゅーんって凄い勢いで通り過ぎていくんです。で、ピットに戻ってきたら「ヒュー、コーナーに向かうっていうより、コーナーがこっちに向かってるって感じだよ」って言ってました。


Q:お母さんはジャックがレースをするのを見たくないっておっしゃってましたけど、いまでもそうなんですか?というか、もっとパワーのあるマシンに乗るんで、もっと心配しているとか?

ソニア:(レース中は)一人でいるんです!

ピーター:どこにいるのか誰にもわからないんですよ!

ソニア:フィリップアイランドではスマホのアプリで観られて良かったですね。最初の1~2周はレースを観てたんですけど、結局裏のテントでアプリで観てました。ちょっとおかしいですよね。タウンズビルでレースをしていたときはよかったんですよ。タウンズビル・モーターサイクル・クラブの仕事をしてたんでお手伝いで忙しくてレースを観る暇がなかったんです。だからGPでも仕事があれば最高ですね(笑)。


Q:ところでジャックは何回くらい骨折してるんですか?

ピーター:14歳の時点で28回ですね。まだ数えているかどうかは知らないですけど、その後も手首を1回と鎖骨を3回やってますし。去年はお医者さんもすごく心配してましたね。骨の石灰化が進んでしまって骨移植までやったんです。

ソニア:クラッシュや怪我を気にしない人たちって何かが違うんですよ。きっとちょっとネジが足りないんでしょうね(笑)。骨折の度にジャックに言ってたんですよ。「もうやめる?」って。でも彼はこう答えてました。「ううん。治してくれたらまた乗るよ」ってね。


Q:お二人ともジャックの走るレースには全部行ってるんですか?

ソニア:3年半ヨーロッパで彼と暮らしていて、去年こっちで仕事を始めることにしたんです。それに他にも2人の子供がいますからね。マギーには高校を卒業させたかったし、おかげさまで来年は大学で看護学を学ぶことになりました。もう一人の息子、ファーガスはうちの仕事を手伝ってくれていて、今年23になったんですけど、まあそういう状況なんですよ。だから今年はあと2レースばかり観られればいいとおもってますけど、行きたいかどうかは微妙ですね。私はうちにいた方がいいと思うんですよ。じゃなきゃホテルにね(笑)。まあそういう意味では来年は今年ほどプレッシャーがないので気楽に観られそうですけどね。


Q:特に思い出に残っているレースはありますか?

ソニア:この10月にフィリップアイランドは最高でしたね(原注:ジャックが地元大観衆の前で優勝した)。カタールも初戦なんで特別でしたけど、フィリップアイランドではなんかあの子がオーストラリア中を背負ってるみたいで気の毒でした。でも彼はそれに負けなかったんだからすごいものですよ。


Q:有名になるに従ってジャックへのプレッシャーは増していったんですか?

ピーター:プレッシャーはすごいですけど、ジャックのことですからね。話してみると25歳みたいでしょ。奴は16歳で単身ヨーロッパに渡ったんです。考え方も大人だし、それでここまでこれたんでしょうね。彼は独立心が強くて、自分の考えを持っていて、毎週自宅からレースに通うような他のライダーより大人なんですよ。ジャックは自分でトレーニングをして、じゃなければチームと一緒にいる。たぶん自分で考える時間もちゃんとあって、それでぷらっシャーにどう対処するか良く考えているんでしょう。

ソニア:彼は自分の仕事が何かわかっているんです。それにヴァレンティーノ(ロッシ)やケイシー(ストーナー)を見て、自分自身をどうやってコントロールすべきかわかっているんです。ヴァレンシアの最終戦ではうまくいかなかったですけどね(原注:2ポイント差でアレックス・マルケスにチャンピオンを奪われたレース)。

ピーター:だからこそ彼は競争に強いんでしょうね。


Q:ジャックは思ったことをはっきり口にするタイプですか?

ピーター:ええ、その通りですね。

ソニア:私の姉がうまいこと言ってたんですけど、決勝戦で負けたサッカー選手は地面に突っ伏して泣くでしょってね。

ピーター:みんな「でもランキング2位でしょ」って言うんですよ。全然わかってない。彼は負けたんです。2位って言っても参戦しているのが2チームだけだったら明らかに負けってことでしょ。彼はそう考えるんですよ。タイトル争いをして負けた。あの日彼は最高のライダーで、でも2回リタイヤしているからチャンピオンを獲れなかった。彼はそれにものすごく打ちのめされているんです。こんなことのためにこの4~5年をがんばってきたんじゃないってね。サッカーやラグビーのワールドカップを見ればわかるでしょ?1点差で決勝戦で負けたら喜んだりしないし、勝ったチームのために逆立ちして見せたりもしない。確かにもう少し勝者を讃えてもよかったでしょうし、まあどうかなあと思わないでもないですけど、彼に気持ちはよくわかりますよ。


Q:ジャックがヨーロッパでレースができるように相当な金銭的援助をしていますね。それが無駄に終わるということは考えなかったんですか?

ソニア:そう思う人はたくさんいましたし、私たちを馬鹿だと思っている人もたくさんいましたね。でも家族でちゃんと話し合ったし、他人に「あの子ももしかしたらチャンピオンに・・・」と言われたときに「もしあのときがんばっていたら」なんて思いたくなかったですからね。

ピーター:自分が60過ぎになって誰かが「あんたの息子がレースをするのを見てたけど、もっといけたろうね」なんて言われたら、彼にチャンスを与えられなかった自分を撃ち殺したくなるでしょうしね。彼に走るチャンスをあげられて本当にラッキーでしたよ。本当に何度も話し合ったんですよ!


Q:オーストラリアからヨーロッパに行ったということでジャックは休みが取りにくいんですか?

ピーター:2009年にオーストラリアでロードレースを始めた年にジャックが走った距離ですけど、あの年はサザン・ダウンズ選手権と、オーストラリア・スーパーバイク選手権と、MRRDAってオーストラリアの若手育成用選手権に参戦してたんですけどね、ブリスベーンにバンを置いて、ジャックと週末ごとにブリスベーンに飛行機で行って、そこから車で走るんです。で1年に63,000km走りました。私たちがそうやってサポートするお金と時間があったわけですから、ジャックは本当に運が良かったとも言えますね。それ以前はブリスベーンまで車で行ってたんですよ。毎週金曜日には1,400km走ってたってことですね。午後3時にジャックを学校で拾って、翌朝6時にサーキットに送り届けるんです。サーキットに着いたら私は「じゃあ私は寝るからレースをがんばっておいで」って言って、日曜日は半分寝て過ごしてました。で、決勝が終わるとジャックがバンに戻ってきて、月曜朝に学校に着くんです。そういうことをやってたんです。2009年は移動に63,000km、ジャックがレースで走ったのは1,850kmです。それに対してスペイン選手権の第2戦(ジャックの最初のヨーロッパでのレース)の前の1週間で1,450kmもサーキットを走れて、さらにレースでは600kmも走れてるんですよ。ヨーロッパではサーキットから5.5km離れたところに住んで、サーキットには何でもある。1日分走行料金を払えばずっと走れるんですよ。すばらしいですね。簡単にマシンにのる時間が確保できるんですよ!オーストラリアでもそうした施設がたくさんあるといいですよね。若手を育てるにはそうしたことが大事なんです。

ソニア:だからジャックはヨーロッパに住んでるんですよ。バルセロナのすぐ南なんですが、30分とか1時間で行けるサーキットが10か所もあるんですよ。あちことにあるんですよねえ。


Q:こういう若手が育ちにくい環境からここまで来られたと言うことは、やはり彼に才能があるからなんでしょうね。

ソニア:そう思いますね。他の選手を見るとそう思います。

ピーター:だからこそ若い時にヨーロッパに行くべきなんです。たぶんケイシー(ストーナー)もそれでヨーロッパに渡ったんですよ。同じ頃向こうに行っていますね。ジャックが14歳になる1年くらい前に海を渡ってるんです(オーストラリアの法律では16歳になるまでロードレースには出場できない)。オーストラリアは規制が厳しすぎるんですけど、まあダートトラックには出られますから、それだけはいいところですね。いろんなトップライダーがダートトラックで練習しているというのも面白いですよね。


Q:ということは、これからバイクレースをしようとしているライダーにとってダートトラックが鍵になるということですか?

ピーター:ジャックがダートトラック出身だということや私たちが南部のレースでダーシー・ワード(原注:スピードウェイ世界選手権で2回チャンピオンとなっている)をはじめとするヨーロッパのスピードウェイにでているライダーと戦ってきたと言うことがそれをショウエイしていますね。ジェイク・アレンはすごく上手くやっていますし、彼とジャックは激しい戦いをしていました。ダートトラックは才能の宝庫で、みんなそこで激しい戦いを繰り広げてお互いを高め合っていて、それが良い方向に作用しているんですね。


Q:ジャックに才能があるのは良くわかりました。でもそれ以上に彼は努力しているんでしょうね。

ピーター:週末中ずっとレースに明け暮れて、日曜の午後に家に帰ってくるという生活でしたね。帰ってくるのは3時くらいなんですが、そこまで500kmは知ってくるんです。で、帰ってくるとトレーラーからバイクを降ろして、そのまま走りに出ちゃってましたね。タンクにちょっとでもガソリンが残っていれば、裏のモトクロスコースに行って暗くなるまで走ってたんですよ。で、灯りが点く頃になってやっといろいろ洗い始めるんです。あの子はずっとそんな調子でした。走ることが生き甲斐で、今でもそうなんですよ。

ソニア:あの子はいつでも最高のものを手にしたことがないんです。でも周りは夫に「バイクにどんなことをしてるんだ」って言ってましたね。ジャックの実力だとは誰も思ってくれなかったんです。ゴールドコーストの人たちはみんなマフラーやエンジンに何千ドルもお金を掛けてますからね。

ピーター:燃料の検査もされたことがありますよ。でも結果を見て彼らは私の所に来て「なんてこった、あんたは息子さんにチャンスを与えた方がいいよ」って言いましたね(笑)。道ばたのスタンドのガソリンを使ってるなんて信じられなかったみたいです。


Q:そういうことが今の彼のいいスタンスを作り上げたということですね。

ピーター:あの子は段ボール箱でだって走るでしょうよ。私が彼にしてあげたのは、バイクを買って、マフラーを替えて、キャブセッティングをしてあげたくらいですね。ノース・クイーンズランドではみんなそうしてましたから。でも全然関係ないことがわかってからは、もうキャブセッティングとかはしなくなりました。そのままのマシンで彼は走ってたんですよ。

ソニア:あの子はそういう人生を送ってきたんです。いつも夫に言ってました。「いつか僕は速いマシンに乗れるの?それともずっと遅いマシンにしか乗れないの?」ってね。

ピーター:そこで私は答えたんです。「コーナーをうまく抜けられるようになったらもっとパワーを出してあげるよ」ってね。この2年、彼がコーナーで誰よりも速いのはその言葉のおかげかもしれませんね。馬力の無いマシンでどうやって速く走るかずっと努力し続けているんです。これまでずっとそうでしたからね。


Q:今でもそうなんですか!パワーてんこ盛りのMotoGPマシンのテストでもいい感じですよね。

ピーター:しかも電子制御なしでしたからね。「ホイールスピンに相当苦労したよ。でもちょー楽しかった」って言ってました。

ソニア:それもあって今回の昇格はうれしいんです。2015年には電子制御が統一去れて力関係が変わりますしね(訳注:電子制御ソフトが統一されるのは2016年からで、2015年は7月以降開発が凍結されるだけです)。

ピーター:つまり今年がMotoGPクラスに昇格してマシンを学べる最後のチャンスだってことなんです。そう考えればMoto2で1年学習して、MotoGPに行って、また一から学び直すのがいいのか、MotoGPのオープンクラスで走って学んでから翌年みんなと一緒に統一電子制御になって、一から学び直すのがいいのか、というところですね。それにタイヤも変わるわけですし。ですから同じスタートラインに立つわけです。

ソニア:それに彼のチームは本当にすばらしくって技術力もありますからね。本当に幸せな子ですよ。最高の技術と、それに気遣いに囲まれてるんです。この4年間、GPという厳しい世界で学んできて、だからこそ本当にいい人たちを選ぶことができたんですよ。


Q:何がいちばんたいへんでしたか?

ソニア:政治的なことですね。あとはソーシャルメディアです。ツイッターで「あんたが死ぬとイイネ、ジャック」とか言われて、ジャックは「全力を尽くします。何も約束はできませんけど」と返したりしてました。

ピーター:ホルヘ・ロレンソもジャックのリプを気に入ってくれましたね。それでツイッターの有名人になっちゃったんです。

ソニア:ジャックには「きつくない?」って聞いてるんですよ。私は相当まいりましたからね。だから気にしないようにしてます。でもジャックは「うーん、気になるならYouTubeとか見なきゃいいんだよ」って言われちゃいました。


Q:夢みたいだと思うようなことはありましたか?

ソニア:いつもそう思ってますよ。私の両親がニュージーランドから来たときに一緒にテレビを見てたら息子がスペイン選手権でトロフィーを渡しているところが映ったんですよ。

ピーター:そこで「Moto3の伝説的なライダーであるジャック・ミラーがトロフィーを渡している・・・」ってナレーションが流れたんですよね。4年前にはそんな場面が見られるとは思いもしなかったですよ。あとまー紙亜でのテストで彼がロッシと2周ばかり一緒に走った時には、本当にこみ上げてくるものがありましたね。

ソニア:いろんな思い出がありますけど、みんな現実とは思えませんよ。本当にあの子のことを誇りに思いますね。彼は1年かそれくらい前にはもう家に帰ろうって思ってたくらいですから。


Q:才能ある若いライダーの両親へのアドバイスをいただけますか?彼らをどこまで支援して、どの時点であきらめるかとか。

ソニア:自分の直感を信じる、それしかないですね。あとは実力を見せるだけです。

ピーター:その通り。子供たちは力を見せて、あとは誰よりも速く走りたいということを証明しなきゃならないんです。それがライダーの人生なんですよ。ねえ、マギー(ジャックの妹)、ジャックがバイクに乗ってないときは何をしてた?

マギー:私をいじめてましたね。

ピーター:もうバイクに乗ってないとほんとうにダメな子だったんです。友達を集めて「行こうぜ!」っていつもやってました。みんなのバイクをうちにもちこんで、バンでみんなを迎えにいってたんです。でないとみんなめんどくさいですからね。それに彼は一人で走るのが嫌いだったんです。みんなを負かしたかったんですよね。それしか考えていなかった。みんなを集めて、みんなを負かす。それが彼の得意技だったんです(笑)。


Q:ジャックは来年MotoGPで勝てると思いますか?

ピーター:それについてはわからないですけど、表彰台に昇るところは見てみたいですね。それはさておき、最初の2か月ほどに注目してるんです。みんなジャックとマルク・マルケスが戦うところを見たいでしょ?ホンダの偉い人も楽しみにしてるでしょうね。とにかく骨惜しみしないライダーを手に入れたわけですし、彼の柔軟性は相当だと思いますしね。
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うむむ、ミラーってやっぱりやな子供な気もしますが、それでも私は応援するよ。両親の(溺)愛と信頼もすごいです。トップライダーの強烈なエゴを支えるにはこれくらいでないとだめなのかも。

ちなみにミラーへのインタビュービデオはこちらなんですけど、ディクテーションが苦手なので断念。どなたか!モトクロッサーで走るシーンとか、すごいので見るだけでも!

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今年良く読まれた記事ベスト10

年末になったので、今年の当サイトで良く読まれた記事(ページビュー数)ベスト10です。
まあだらだらと長く読まれる記事もあるので、去年やシーズン前半の記事が多いですが、それでも今年の振り返りということで。
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10位:スズキ、クラッチローにも声をかける(2014年6月29日)
 結構みんなをやきもきさせたカル・クラッチローの今年初めのころの移籍話。結局はLCRに決まったわけですが、スズキに行ってもおもしろかったでしょうね。

9位:ドゥカティの問題(2014年7月30日)
 ドゥカティではレース現場と工場、メカニックと設計者や幹部との間に大きな溝があって、だからうまくいっていない、という記事でした。来シーズンはどうなるんでしょうか。

8位:化学合成油 vs. 鉱物油(2014年7月5日)
 ベスト10圏内では唯一レース以外のネタです。どっちでもいいよ、という結論でした。

7位:ダニ・ペドロサは不運なだけなのか?(2013年9月25日)
 去年の記事なのにこれがランクインするというのは、なんとも切ないものがあります。来シーズンは是非ともチャンピオンを!

6位:ウェイン・レイニーの心温まらないエピソード(2013年5月15日)
 チーム監督になっても戦闘的なレイニーのエピソード。「ウェイン・レイニー」でGoogle検索すると1ページ目に出てくるのが理由でしょうか。

5位:大久保光+「ああっ女神さまっ」が海外で記事に!(2014年9月27日)
 日本GPにワイルドカード参戦する大久保光選手を海外のライターが記事にしてくれました。日本人がこうして取り上げられるのはとてもうれしいものです。

4位:腕上がりとは何か、そしてその治療法(2014年5月15日)
 良く聞く言葉だけど本当のところはどういうこと?というのを解説してくれた記事です。治療は全身麻酔下での手術とのお話。

3位:2014年からヤマハがリースするMotoGP用エンジンはニューマチックバルブ(2013年5月11日)
 これまた去年の記事。この時点でヤマハのチームマネジャーであるリン・ジャーヴィスは「うちはシャーシまでは作りませんよ」と言ってましたが結局全チームにフレームまで供給しましたね。

2位:バイクレース界最大の問題:お金が足りない!(2014年11月9日)
 MotoMatters.comのDavid Emmett氏によるたいへん考えされられる論説。こういう記事が広く読まれるととてもうれしいです。

1位:悩めるRCV1000R(2014年2月8日)
 思えばこの頃からRCV1000Rの戦闘力に問題があることは判明してました。来年は心機一転ニューマチックバルブのRC213V-RSを供給し巻き返しを図ります。ちなみにこの記事がトップに来たのはyahoo!知恵袋からのリンクのおかげですね。
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なんか今年は長文をいっぱい訳したようにも思いますが、お楽しみいただけましたでしょうか。
これにて本年の更新は終了です。
皆様良いお年をお迎え下さいませ。

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まだタイトルは獲れてないけど、それでもペドロサはトップライダー、とホンダは言う

ええ、来年こそは!ですよ。AUTOSPORT.comより。
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未だにタイトルは獲れていないが、ダニ・ペドロサはそれでもMotoGPのエリートライダーの一人だとホンダのチームマネジャーであるリヴィオ・スッポは強く主張している。

ペドロサはワークスホンダで9シーズンを過ごし26勝を上げているものの、同じスペイン人のマルク・マルケスが2013年にチームメイトとして加入してすぐ2連覇を飾ったこともあってタイトルには手が届いていない。

ペドロサは2014年にマルクマルケスを破った最初のライダーとなった。チェコでの激しいバトルを制してのことだ。しかしその後ヤマハのヴァレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソにランキングでは上をいかれて、結局4位でシーズンを終了している。

スッポはペドロサがポイントを重ねられなかったのは彼の問題だけではないと信じている。アンドレア・イアンノーネの製でポイントを失ってしまったオーストラリアGPがその好例だと言う。

「ダニについてはほぼ全シーズンにおいて2番手を確保していたのに残念でしたね。ついていないレースが2つほどあったせいなんですよ。なかでもひとつは彼には全然責任はない。それでランキングを落としてしまったんです。
 トップ4のライダーが頭一つ抜けているというのはみんな言っていますし、それはその通りだと思いますね。ダニはその一人なんで来年に期待ですよ」

スッポは5月に行った腕上がりの手術が今シーズンの不調の原因だとも考えている。

「ダニはシーズン序盤は腕上がりにかなり悩まされていましたしね。ヘレスのあとに手術をしたのをみんな忘れてますけど、ヘレスの次のルマンではかなり無理をしたんですよ。それで序盤は相当苦労したんです。
 これが問題だということを明確に指摘するのは難しいですけど、いろんなことが重なったんです」

ペドロサ自身は今シーズンの問題は細々とした様々な問題が積み重なったせいだと語っている。

「今シーズンは厳しかったですね。いろんなところに細かな問題が出て、最高の状態で戦えなかったんです。
 でもいい面もありますよ。まだ上にいけると思ってますし、来年はもっと強くなって帰ってきます」

ホンダは今年夏に既に2016年までの契約をペドロサと結んでいる。
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とは言え、こんな記事も思い出しちゃいます。

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シルバーストンが2014年のどん底だった、とクラッチロー

ワークスの座を手に入れたものの散々な1年に終わったクラッチローがコメントしています。MCNより。
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イギリス人ライダー、カル・クラッチローは期待はずれに終わった8月のシルバーストンが2014年のドゥカティワークス時代のどん底だったと考えている。

チームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾがヴァレンティーノ・ロッシ、ダニ・ペドロサと表彰台争いをしたのに対して10番手争いもできなかったのだ。

クラッチローによれば第2戦テキサスでのレース人生最大のクラッシュがアルゼンチンまで尾を引いたのだそうだ。

しかしこれがどん底だったわけではない。フィリップアイランドでは2番手を走っていた最終ラップにクラッシュしているのである。

MCNの最新号でクラッチローはこう語っている。「どん底はシルバーストンで全然まともに戦えなかった時ですね。手を抜いてたなんてことは絶対ないですよ。全力を出したのに速く走れなかったんです。あんなのファンが期待してるカル・クラッチローじゃない。本当にがんばったのにだめだったんですよね。アンドレアがもう一歩で表彰台という4位に入ったし、立場がなかったですよね。完走するためだけにレースをするなんて最低ですよ」
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来年はうまくいくといいなあ。

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MotoGPルール変更:燃料制限は2016年から22L。SCAT3脳震盪テスト導入等々

他のサイトはみんな燃料制限変更についてだけ書いてますが、さすがのMotoMatters.com。ちゃんとライダーの安全性向上についてのルール変更も網羅しています。というわけで訳出。ちなみにSCAT3(Sport Concussion Assessment Tool 3:スポーツにおける脳震盪判断ツール 第3版)の概要はこちら(日本語PDF)にざっと紹介されています。前バージョンのSCAT2はこちら(PDF)に和訳がありますのでバイクに乗る方は是非ご参照ください。英語が大丈夫ならオリジナルがこちらに。
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グランプリコミッションの会合が今週火曜にマドリッドで開催された。そこでGPの3クラスについて多くの細かなルール変更が行われたが、これらに加えて燃料制限が2016年から22Lになるということと、ライダーがクラッシュした際に脳震盪の判断ツールであるSCAT3が導入されるという2点の大きな変更も行われた。しかし今回の会合で最も注目すべきは何が決められたかではなく、何が決められなかったかであろう。

さまざまな小変更の中にも言及すべきものがいくつかある。ひとつはエンジン使用台数制限を超えてしまったライダーに対するスタート時のタイムペナルティの時間が短くなったということだ。2015年からは台数制限を超えたエンジンを使うライダーはピットレーンでグリーンライトが点いてから5秒後にスタートできることになった(現行は10秒後)。ちなみにグリーンライトが点くのは、通常のスタートをしたライダーが全員ピットレーン出口を通過した時点である。実際にはそれほどの影響はないだろうが、最後尾のライダーには近づけるだろうし、うまくいけば1ポイントか2ポイントは稼げるようになるかもしれない。

Moto2ではタイヤ空気圧センサーが義務づけられることになった。これは空気圧が供給側のタイヤメーカーが指定した範囲内に収めるようにするためのものだ。リアのエッジグリップを増してタイヤのフィーリングを良くするためにリアタイヤの空気圧を危険が生じるほど低くしているチームがあったことから、去年から空気圧の規定が導入されたのだが、これに実効性をもたせようと今回からセンター導入も義務づけられたというわけだ。要するに、わからないからということで実際にタイヤ空気圧規定を無視していたチームがあったということでもある。

MotoGPではブレーキシステム一式の価格上限が導入された。ドライレース用セッション一式で7万ユーロ(邦貨換算1千万円)、またはキャリパー別で6万ユーロ(880万円)というのがその価格である。残念なことにこのルールには抜け穴がある。ドライコンディションの価格しか設定していない上に、キャリパー抜きでオーダーするということもできるのだ。11月に発表されたルールではではブレーキコンポーネントはホモロゲーションが必要で価格管理が導入されるということになっていたが、この規定が現時点でも生きているのかどうかは定かではない。最終的には2015年のルールが発表された段階でわかることになるだろう。

今回の決定で最も重要なのはSCAT3脳震盪検査の導入と2016年からの22Lへの燃料制限変更である。脳震盪の公式検査が導入されたのはライダーの安全性のみならず医療面の均てん化という意味でも重要だろう。ライダーからはレース出場可否の判断がサーキットごとに異なるメディカルオフィサー(医療担当管理者)によってかなりばらつきがあるという問題が指摘されている。とんでもなく緩い医師もいれば、すごく厳しい医師もいるというのだ。中でも脳震盪はバイクレースでは難しい問題となっている。脳震盪を見逃したことでレース出場が許されることがあったら、かなり深刻な問題となるし、場合によってはそのライダー本人のみならず、レースで近くを走るライダーにまで命の危険が及ぶからだ。SCAT検査はそれを防止するための第一歩である。もちろん完璧ではないとしてもだ。今回の規定変更では脳震盪の有無を判断するための基準値の設定については何も決められてない。これについてはシーズン前に個々のライダーに対してSCATテストに対する通常時の反応についての質問を行ってからになるようだ(訳注:SCATテストでは「今は何月?」「今日は何日?」「これからいくつかの単語を言うので、できる限りそれを思い出して下さい?」とかいろんな質問をすることになりますので、それに対する通常の反応を見てから脳震盪の有無の判断基準を作るということです)。とは言え基準値は特に設定する必要もないだろう。SCAT3の目的は走るべきでないライダーをみつけることであり、走るのを禁じられたライダーが復帰できるかどうかを判断するものではないからだ。

2016年からの22L燃料制限導入により、MotoGPは再び単一クラスに戻ることになる。同時に全マシンが同じ電子制御システムを使うこととなっている。オープンクラストドゥカティはコースによって21L〜23Lで走っている。ホンダは燃料制限を厳しくしようとしたが、他のメーカーが反対したのである。統一電子制御システムでは22Lが妥当なところだろう。

この燃料制限に関する合意より重要なのは、合意されなかった部分である。MotoGPにおけるライダー1人あたりのエンジン台数制限と最低重量については決定が2月まで先延ばしされることとなった。ドルナとIRTAはこんな風に先延ばしされることを相当怖れいていた。決定が先になればなるほど来シーズンに向けての準備期間が少なくなるからだ。それをいいことにルールは替えずにこのまま年間5基のエンジンでいこうと主張するメーカーがでてくる可能性もある。そうなれば既存のメーカーにとってはコスト削減になるが、MotoGPに新たに参戦するメーカーが戦闘力のあるマシンを作ることは実質的に不可能となってしまうだろう。

新ルール案では回転数制限も見送られている。つまり2021年のルール大改定までは回転数制限は導入されないということだ。回転数制限はトップスピードを制限する有効な手段だが、特にホンダとドゥカティは強硬に反対している。

新ルールによって見えてきたことが他にもある。ドルナはメーカーとの対決姿勢を明確に打ち出したということだ。電子制御ユニットと、アクチュエータ(訳注:電子制御システムで機械的に動かされる部分)の間に追加デバイスを入れることを禁止している。ここはMoto2とMoto3で抜け道として利用されてきて、MotoGPでも大問題になる可能性があった部分だ。最も天気英的なのは2012年にいくつかのMoto2チームが導入していた特性クイックシフターだ。マルク・マルケスが使っていたのはよく知られている。これはクイックシフターの回路に後付けコンポーネントを追加することで点火カット時間を短縮し加速を改善するというものだった。電子制御システムとスロットルバタフライやインジェクターやイグニッションといった機械部分の間に追加コンポーネントを入れれば統一電子制御システムではできないことまでできてしまうようになる。つまり標準電子制御が有名無実のものとなってしまうということだ。

とは言えこれはルール作成側とチームとの良くあるいたちごっことも言える。メーカーとチームはいつでもルールブックの裏をかいて有利な立場を得ようとする。ルールブックが厚くなれば、これに伴い抜け穴も増えるのだ。税法と同じだ。ルールが増えれば、知恵を絞れる部分も増えるのだ。そしてさらにルールが増えていくことになるのだろう。

以下は新ルールに関するプレスリリースである。(以下略)
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SCAT3、覚えておきましょう、ってかレース関係者は必携ですね。

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スタッフを入れ替えたことで来年のペドロサは強くなるだろう、と中本さん

今シーズンは身体も運も問題はなかったのに、どうもぱっとしなかったペドロサですが、スタッフを大規模に入れ替えたことで来年はもっとうまくやれるだろうとHRC副社長の中本氏が語っています。MCNより。
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ホンダの幹部はダニ・ペドロサが主要スタッフを来シーズンに向けて大幅に入れ替えたことでタイトル争いができるようになることを期待している。

ペドロサはこれまで長く一緒にやってきたメカニックのマーク・バーネットとクリストフ・レオンスを解雇した。これはチーフメカのマイク・レイトナーが2004年からのペドロサとの関係を断ったのに続いて起こったことだ。

2014年のペドロサが挙げた勝利はわずか1勝。ランキングは4位に留まっている。レプソル・ホンダのチームメイト、マルク・マルケスの影に完全に隠れた格好だ。

マルケスは新記録となる13勝を挙げ、ペドロサには116ポイントもの差をつけた。しかしHRCの中本修平はペドロサがチーフメカを替えるという決断をしたことに驚きながらも、それを支持している。

中本はMCNにこう語っている。「驚きましたけど、それもいいかもしれませんね。ダニには新しいモチベーションが必要でしたからね。ダニのスタッフが入れ替わるのは歓迎ですよ。もちろん彼らも技術的には高いレバルでしたが。でも今までながくやってきたのにダニが思っているほど良い結果が出せなかったのも事実です。だからこそダニは別の道を探ることにしたんです。ダニの希望でやったことですけど、私はそれに賛成ですね。まあすごくいいメカニックを失うことになるわけですけど。ライダーのモチベーションの有無で0.2〜0.3秒くらいは違うんですよ。スタッフを入れ替えることで速くなるなら私はそれを支持しますよ」

2013年いっぱいで冷酷にも伝説的なチーフメカ、ジェリー・バージェスを解雇してシルヴァーノ・ガルブゼラを雇ったことで、ヴァレンティーノ・ロッシは復活をとげた。

彼の2014年シーズンはは2レースで勝利を挙げ、表彰台は11回という結果だった。中本は同じようにペドロサのパフォーマンスも上がることを期待していると言う。

「レベルをもう一段上げられるといいですね。ヴァレンティーノがいいお手本になると思います。35歳なのにまだ上を目指して学び続けていますからね。今シーズンは2勝してますし。ダニは全然若いんだから、これをきっかけにまだ伸びるでしょう」

来年のペドロサはHRCのペドロサ担当データエンジニアだったラモーン・オーリンをチーフメカにすえる予定だ。

バーネットとレオンスの経験はホンダにとっても貴重らしく、どちらも来年ホンダのライダーにつくことになっている。バーネットはマルク・VDSチームでスコット・レディングを、レオンスはLCRホンダでルーキーのジャック・ミラーをサポートする予定だ。
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吉と出ることを祈りましょう!

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トップ4とそれ以外の差を憂うジェリー・バージェス

問題はMoto2クラスがMotoGPの準備期間になっていないからだ、というお話をバージェスさんがしています。MCNより。
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ヴァレンティーノ・ロッシの元チーフメカで既に伝説となっているジェリー・バージェスの考えでは、トップ4とそれ以外のギャップを埋められるライダーはまだ現れていないようである。

ファンタスティック・フォー、すなわち、マルク・マルケス、ヴァレンティーノ・ロッシ、ホルヘ・ロレンソ、ダニ・ペドロサ以外のライダーが2014シーズンに表彰台に乗ったのは18戦×3つ=54の内、わずか6回だ。

2013年に切られるまで14年間にわたってロッシと一緒にやってきたバージェスはトップ4とそれ以外のライダーの差がむしろ広がっているのではないかと懸念している。

アンドレア・ドヴィツィオーゾ、カル・クラッチロー、アレイシ・エスパルガロ、アルヴァロ・バウティスタ、ブラッドリー・スミスがトップ4の一角を崩して表彰台に昇ってはいるが、ワークスライダー以外が優勝したのは2006年のエストリルまで遡らなければならない(訳注:この時優勝したのはトニ・エリアス)。

バージェスはMCNにこう語っている。「トップ4と戦えるライダーはいないんじゃないかと思いますよ。こうした古参ライダーがすごく速くて、ポル(エスパルガロ)やブラッドリー(スミス)やステファン(ブラドル)やスコット(レディング)は差を縮めるには相当がんばらなきゃいけないって理解しておくべきですね。奇跡なんてないんです。努力して、そして理解を深めなきゃいけないんです。私が心配しているのはトップ4とそれ以外の差ですよ。もの凄い差があるんです。でもそれは縮めていかなきゃならない。ジャック・ミラーがMoto2を飛ばして昇格したことで、Moto2がみんなが思っているほどMotoGpライダーを育てるのに重要なわけじゃないってことが証明できるといいと思ってます。確かに全然違うクラスから移るよりMoto2で腕を磨いてからMotoGPに来た方がいいのかもしれませんけどね。でもジャックがうまいことやれたらMoto2自体の意義が問われることになるでしょうね。私に言わせればライダーの技量がマシンを上回りすぎてるんです。Moto2マシンをもっとMotoGP的にしてライダーの昇格準備に使うにはパワーを上げないとだめだと思いますよ。問題はライダーにはなくって、マシンのクオリティなんです」
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それぞれのクラスでそれぞれのマイスターがいてもいいとは思うので、昇格のための準備クラスである必要はないでしょうけどね。

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【わりと急募】大相撲初場所1/18(日)枡席Aチケット4名セットお譲りします

諸般の事情により行けなくなりましたので、大相撲初場所1月18日(日)枡席A 4名様分1セットお譲りします。席は向正面の東寄りです。

セットで48096円(11700円×4枚+発券手数料432円+システム利用料864円)。

ご希望の方はレスかメールをお願いします。

どなたかぜひぜひ。m(__)m。

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本当はステファン・ブラドルともう1年やりたかったとLCR

来シーズンはフォワード・ヤマハに移籍するブラドルですが、LCRとしてはもう1年やりたかったんだそうです。MCNより。
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LCRホンダのボス、ルーチョ・チェッキネロの考えでは来シーズンもステファン・ブラドルがワークス仕様のRC213Vで走ることができたらコンスタントに表彰台争いができただろうということだ。

HRC幹部はブラドルの成績に満足していなかったものの、チェッキネロとしては2011年のMoto2チャンピオンであるブラドルを来シーズンも継続して走らせたかったのである。

ブラドルはLCRでの3年間でわずかに1回の表彰台を記録しただけだった。乗っていたのはレプソルホンダのマルク・マルケスやダニ・ペドロサとほぼ同じスペックのRC213Vだったにもかかわらずだ。

チェッキネロは残留を願っていたのだが、シーズン半ばにして将来の不安に駆られたブラドルは結局フォワードレーシング・ヤマハに移籍することにしている。

チェッキネロはMCNにこう語った。「CWMワールドが真スポンサーに決まってワークスマシンのための資金が調達できたので、ステファンに契約を更新してくれるよう打診したんです。こちらから持ちかけたんですが、時間がほしいと言ってきて、そして彼はフォワード・レーシングに行ってしまった。とても残念ですね。18年間チームオーナーをやってきて、いろんなライダーを走らせましたけど、ステファンは最高にいいやつで、すごく仲良くできていたんですよ。彼はすごい才能を持っているんです。もちろん弱いところもありますけどね。他のライダーとバトルしているときはもっとタフにならないといけませんし、ラップタイムも安定させなきゃならないでしょう。でも彼ならできるはずですし、だからこそ来年も彼とやりたかったんですよ。とんでもなく才能があって、すぐにトップレベルの走りができるライダーもいますけど、何年も努力し続けてトップに立つライダーもいるんです。だからステファンといっしょにやっていきたかったんですよ。彼には能力があると信じていましたから」

来年チェッキネロはカル・クラッチローをワークスRC213Vで走らせる。そしてLCRとしては初の2人体制で参戦することになっている。

クラッチローのチームメイトはMoto3らでランキング2位に入ったジャック・ミラーだが、彼が乗るのはオープンクラスのホンダRC213V-RSである。
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フォワードよりLCRの方が楽しそうなのになー。

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経験豊富なライダーラインアップが2015年の鍵、とアプリリアのボス

嫌々ながらもMotoGPに移籍することになったマルコ・メランドリと、RC213Vで鳴かず飛ばずだったアルヴァロ・バウティスタという微妙なラインナップの来年のアプリリアですが、それなりの理由はあるようです。MCNより。
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アプリリアのボスであるロマーノ・アルベシアーノによれば、2015年のMotoGP復帰に当たっては経験豊富なライダーを獲得することが重要だったそうだ。

アプリリアワークスが来シーズンファウスト・グレシーニのチームで走らせるのはアルヴァロ・バウティスタとマルコ・メランドリという、2015年の参戦ライダーの中でも最も経験豊富な2人である。

2人の参戦回数は合わせて400回を超えているが、これこそがアプリリアが1000cc時代にカムバックするための開発に最も重要な要素だということだ。

2004年の以来のワークス参戦となるアプリリアが持ち込むのはニューマチックバルブエンジンのマシンだが、2016年には完全な新型となる予定だ。

アルベシアーノはMCNにこう語っている。「経験豊富なライダーを2人そろえるのがなにより重要だったんです。一人は最近までトップレベルのマシンの経験のあるライダーです。アルヴァロはホンダに乗っていましたからね。そしてマルコの経験もすごいものです。ワールドスーパーバイクでも一緒にやってきて、彼のことはよく知っていますし、彼の開発能力もすごく評価しています。この2人がいればマシン開発に大いに役立つでしょうし、新プロジェクトにはとても大事なことですよね」
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マシンの戦闘力の無さにライダーが腐らないことを祈りましょう。

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MotoGPレースディレクター、マイク・ウェッブへのインタビュー

レース・ディレクションっつーのはレースのお目付役みたいな感じで、ホワイトフラッグ(雨でフラッグ・トゥ・フラッグ:乗り替え可の印)を出したり、レッドフラッグ(レース中断)を出したり、危険な行為をしたライダーにペナルティ・ポイントを科したりと、なかなか厳しい決断を迫られる組織ですが、そのトップであるレース・ディレクターのマイク・ウェッブ氏へのインタビューがCRASH.netに掲載されていましたので訳出。
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今回のMotoGPのレースディレクターであるマイク・ウェッブへのインタビューは残り2戦となったセパンで行われたものである。

まず2016年に導入される全メーカーが統一電子制御システムを使うという新たなルールから始まり、ミシュランへのタイヤ変更、本来あるべきライディング、そしてジャックミラーのMotoGP飛び級等々、多岐に渡る内容について話してくれた。

CRASH.net:まずは2016年のルール改定から話をしたいのですが、2016年からはファクトリー・クラスもオープン・クラスもなくなって、全ライダーが同じ技術規定で走るということでよろしいんですよね?

マイク・ウェッブ:その通りです。この何年も、少なくとも2012年からずっと統一の技術規定を導入したかったんです。MotoGPクラスに複数のクラスがあるというのはあくまで暫定的なものだったんです。2016年に向けてまずはプライベートバイク(原注:CRT)をまずは導入して参戦台数を増やし、そして徐々にそのマシンをオープンクラスという戦闘力のあるものにしていって、最終的には全ライダーが同じルールで走るようにもってきたわけです。


CRASH.net:純粋なプライベーターが緩い燃料制限や、より柔らかいタイヤといった今年のオープンクラスのような優遇措置を受けるのはそんなに悪いことなんでしょうか?

マイク・ウェッブ:個人的にはパフォーマンスを一定レベルにするような措置に反対しているわけではありません。他のモータースポーツでも良くあることですしね。でも本来の理念に従うなら、同じレギュレーションにして、最高のパフォーマンスを発揮できる力のある者が、最高のパフォーマンスを発揮できるようにしなければならないんです。
 最終的にはプライベーターもワークスと同じ仕様で走れることが目的なんだと思っています。理想を言えばそこまでいきたいですよね。でも現実世界ではそうはいかない。サテライトマシンでも微妙に違いますからね。
 ルールがどうあろうとワークスが常にマシンを最適な状態にできて、常に改良し続けるというのは誰もがわかっていることではありますが、マシンに関しては皆が同じスタートラインに立てるようにしたいと考えているんです。
 振り返ってみれば2ストローク時代は市販マシンもあったわけです。ワークスマシンとほぼ同じマシンを買うことができた。ワークスが開発してチューニングしたものを使えるようにしてくれてたんです。ワークスとそれ以外の違いは、いいライダーを雇えるかどうかだった。それでワークスは勝てたんです。


CRASH.net:今はファクトリー、ドゥカティ用ファクトリー、オープンと3つのクラスがあるわけですが、2016年のレギュレーションはどれに一番近いんでしょうか?

マイク・ウェッブ:オープンとファクトリーの中間になるんですけど、ドゥカティとも違うものになりますね。電子制御はハード、ソフト共に2016年には全ライダーが同じものを使うことになっています。ドゥカティは今年は自社製ソフトを使っているので、そこは確実に違うことになるわけです。
 2016年のについてはまだMSMA(モータースポーツ製造者協会:メーカーの集まり)とドルナ/IRTA(国際レーシングチーム協会:チームの集まり)との間での最終的な合意ができているわけではなくて、調整が続いているところです。既に案はできていて、それについて議論しているところです。燃料制限とエンジン使用台数はファクトリーとオープンの間くらいに落ち着きそうだと思っています。そのあたりが丁度いい落としどころでしょうね。
(原注:現在のファクトリークラスの燃料制限は20L、一方、ドゥカティ/新規参戦メーカー、オープンクラスは24L。エンジン台数に関してはファクトリークラスが5基に対してドゥカティ/新規参戦メーカー、オープンクラスは12基となっている)


CRASH.net:つまり2016年の新ルールに関してはほぼでそろっていて、実質3クラスなのが1クラスになるということはもうわかっていて、メーカーが特にびっくりすような話は出てこないということですね。

マイク・ウェッブ:そこがポイントなんです。統一電子制御システムソフトとハードを使うオープンクラスを導入した時点では、それがワークスにまで導入されるかということについてずいぶん懐疑的に言われてきたわけですけどね。「プライベーターにはそれでいいだろうけど、うちとしてはそれではレースはできない」ってね。
 ホンダもヤマハもドゥカティもオープンクラスにマシンを出していて、電子制御システムは同じなわけです。で、「いいね、ちゃんと走れるね」ってなったんです。ですからあとは細かな点を詰めるだけですね。2016年から導入される統一電子制御システムでも、全チームが不満無くやれるだろうと信じていますよ。


CRASH.net:Moto2とMoto3ではエンジンを抽選で割り当てる(つまりMoto3ではメーカーはどのエンジンがどのライダーにいくかわからなくなるために、エンジンスペックが統一される)ということをやっていますが、それはMotoGPにも導入される可能性があるんでしょうか?

マイク・ウェッブ:Moto2やMoto3でやっているのはコストを抑えるためなんです。それと同時にパフォーマンスレベルもそろえたいというのもありますね。パフォーマンスを上げるためにお金をかけるようなことをしたくないんです。
 こうした抽選式のエンジン割り当てというのはMotoGPに導入するつもりはありません。MotoGPは最先端技術を試す場ですからね。Moto2とかMoto3はライダーやチームのトレーニングの場であって、レース事態が競争の激しいものでなければいけないんです。もちろMoto2やMoto3でも技術開発要素はあるわけですけど、MotoGPこそが技術開発の真のフィールドなんです。
 ですから抽選でエンジンを割り当てるつもりはありません。でもコスト抑制という観点からは、実は非公式ですけど販売価格やリース価格の目安というのはメーカーに対して示しているんです。つまり価格抑制という意味では、既に手を打っているし、それが機能しているんです。


CRASH.net:2016年のMotoGPマシンの目標価格というのはあるんですか?サテライトマシンの価格をオープンクラス並の年間100万ユーロ(邦貨換算1億5千万円)くらいまで下げるとか考えているんですか?

マイク・ウェッブ:まず、価格自体はドルナとメーカーとの同意事項なんで、ドルナがこれくらいの価格がチームにとって適正だというのを示すんです。技術規定やルールブックに記載されるわけじゃないんですけどね。
 価格に関して言えば、現状でも適正価格だと思いますよ。まあ調整は続いていますけどね。


CRASH.net:技術規定の変更という意味では2016年にタイヤサプライヤーがブリヂストンからミシュランに変わるのも大きなな変更ですね。その影響をいちばん受けるのはどういったところでしょうか?ミシュランがブリヂストンより多様なタイヤを提供するとか、全く違う種類のタイヤになるとかいうことはあるんですか?

マイク・ウェッブ:ルール自体は変わらないんですけど、ミシュランがMotoGPに参加するにあたっては、毎レース、より幅広い種類のタイヤをもっと数多く供給してくれることになっています。だから突然予想以上に寒くなったとしても、今より対応はしやすくなるでしょうね。そこが違いと言えば違いです。
 タイヤ割立てについては引き続きレースディレクションが管理することになります。公平さを担保して、スペシャルタイヤを使うようなライダーがいないように、ということです。ここは変わりませんね。


CRASH.net:今シーズンを振り返ってみて、ライダーの走り方については満足していますか?

マイク・ウェッブ:ええ、満足していますよ。そんなに気狂いじみたことは起こらなかったですからね。もちろん各クラスの特徴を考慮すれば、ということですけど。
 Moto3は若い子たちがGPレーサーとしてのキャリアを始める場ですよね。だからMoto3には教育的な側面も必要とされますし、マシン自体も若いライダーがとにかく速く走るのに向いています。一方でMotoGPマシンは難しいし、ライダーにもそれなりの経験が必要です。ですからMotoGPではMoto3ほど問題は起こらないし、まあMoto2はその中間ですね。
 全般的には満足しているわけですが、それでもいくつか問題は起こっています。Moto3予選でのポジション取りとかが一例ですね。これに関してはペナルティを科すことにしました。
 より良いシステム、しかも介入しないで機能するシステムを常に模索しているんです。でもそれは本当に難しいんですよ。ゆっくり走ってるライダーは道を譲るべきなんですけど、でも誰かのあとについて走るのはルール違反ではないし、レーシングラインをはずしてゆくり走るのもルール違反ではない。でもライダーには正しく走って欲しい。まあここは今後の課題ですね。


CRASH.net:来年ジャック・ミラーがMoto3からMotoGPに昇格することになっていて、冬期テストもフルに参加することになっていますが、レース・ディレクターの立場として、若いライダーがMotoGPに参戦する資格があるとかないとかはどう判断するんでしょうか?

マイク・ウェッブ:もちろんどのクラスでも成功したライダーというのはものすごくレベルの大会ライダーなんです。ですからライディングの面からは私に言えることはないですね。私の立場からは、いかに大人になっているか、そしていかに相手を尊重できるかというとです。
 さっきも言いましたが、Moto2とかMoot3はMotoGPに比べれば楽なんですよ。パワーも少ないし、乗りこなせるライダーも多いし、コーナリングラインもたくさんあります。つまりうまくやれる余地はたくさんあるということです。
 でもMotoGPではミスをしたらその代償は大きいんです。そしてコーナーでできることもすごく限られている。ラインは一本しかないし、ブレーキングも詰めなければならない。つまりミスできる範囲がすごく小さくて、ライダーは無理をするとすごいしっぺ返しを受けるということなんです。
 スコット・レディングが良い例ですね。彼はMoto2では本当にすごく良いライダーでした。マシンを乗りこなしていた。マシンの限界よりライダーの限界が上にあったんです。だからいくらでも速く走れたし、マシンをコントロールできた。
 MotoGPでも、もちろん彼は素晴らしいライダーですし、今年は長足の進歩を遂げました。でも彼は相当がんばらなければならなかったし、集中もしなければならなかった。派手なライディングや、無茶な抜き方はMotoGPではできないんです。抑制的な走りでないといけないんですよ。
 ジャックにも同じことが起こるんじゃないでしょうか。Moto3では傑出したライダーで、その能力はマシンの能力を上待っていた。でもMotoGPマシンを学ばなければいけないんです。MotoGPマシンを操るための忍耐力を得て成熟すれば偉大なMotoGPライダーになれるでしょう。でもいきなり飛躍はできるわけではないでしょうし、Moto3みたいな乗り方をすることもできないでしょうね。


CRASH.net:今シーズンはジャックをレースディレクションに呼ぶことが何回かありましたね。加害者の時も被害者の時もありましたが。今シーズンは彼にとってそれほどすごいシーズンだったということだと思いますけど、去年は表彰台にも乗れずにタイトル争いもしてなかった彼はどこが変わったんでしょうか?

マイク・ウェッブ:ジャックは本当におもしろくって、キャラも立ってますよね。私は彼のことが好きなんですけど、彼は時々私のことが大嫌いだったりするんでしょうね。「こんなことはするな」とか言ってますから。
 ジャックはハートが強くて、その分、彼に対して何か苦言を呈すると、なかなか自分が間違っていると受け入れることができないし、それをはっきり言うんですよ。でもすぐに冷静になって、こちらの言うことを理解してレースに戻るんです。ひきずらないくらいには大人なんですね。「OK,もう終わったことだ。かんしゃくは起こしたけどレースに戻ろう」ってなれるんです。
 この2戦(日本・オーストラリア)でかなり彼は変わりましたね。期待したリザルトではなかったし、ポイント差も詰められていました。プレッシャーもかかっていたのは誰の目にも明らかだった。だからこそ彼がオーストラリアで反撃にでて、すばらしいレースをしたことに感銘を受けたんです。あんな風に成熟したレースができるならMotoGPでも相当いけるでしょうね。

[アレックス・マルケスのチームからジャック・ミラーとダニー・ケントに対する抗議をレースディレクションが退けた経緯はこちら(英語)](当ブログですと、こちらとかこちら

CRASH.net:今シーズンからインパネにフラッグの状況を知らせるシステムをつけることになりましたが、これはどういう風に機能しているんですか?

マイク・ウェッブ:これについてはかなりうまくいったと思っています。全クラスの全マシンが着けているんですが、5種類のシグナルが出るようになっています。これはレースディレクションだけが操作できるんです。マーシャルからは発信できないんですね。5種類というのはレッドフラッグ(レース中断)、ブラックフラッグ(失格・即ピットイン)、黒地にオレンジボール(メカニカルトラブル)、ピットスルーとポジションを落とせという2種類のペナルティです。
 この5種類に限定したのはレインフラッグやイエローフラッグはコーナーのマーシャルの責任で掲示されるものだからです、例えばマーシャルが雨滴を感じたらすぐにレインフラッグを出せるんです。アクシデントも同じですね。イエローフラッグはアクシデントがあったらすぐ出さなければなりません。だからこうした旗に関してはインパネには入れてないんです。レースディレクションではコントロールできませんし、即時性も求められますからね。


CRASH.net:このシステムは今後どんな風に発展していくんでしょうか。来シーズンはこのままいくんですか?

マイク・ウェッブ:ええ来シーズンは同じですね。でも違う旗を追加していくことは考えています。イエローフラッグとかブルーフラッグ(後ろから速いライダーが来てるという意味)とかですね。マーシャルポストとの情報交換をどうするかといった技術開発要素がたくさんありますけどね。現時点ではこちらが要求するレベルに技術が到達していないんですが、開発は続けています。これがうまくいけば他のシグナルもインパネに装備できるでしょうね。


CRASH.net:ありがとうございました。

マイク・ウェッブ:どういたしまして。
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このインタビュー、けっこう凄いこと言ってますね。リース/販売価格に内部規定があるとか、ミシュランはブリヂストンよりタイヤの種類をたくさん出すとか。

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アプリリアのエンジニアがMotoGPの自由な世界を楽しんでいる

来年から軸足をスーパーバイクからMotoGPに移すアプリリアですが、エンジニアとしてはその方が楽しいというお話。MCNより。
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2015年にアプリリアがフルワークス体制をワールドスーパーバイク参戦からMotoGPに移す、その中心人物がロマーノ・アルベシアーノだ。アプリリアのニューマチックバルブと搭載したエンジンと新型MotoGPOシャーシの最初のテスト結果は上々だと彼は考えているようだ。ただし、彼は最初から完璧というわけにはいかなかったとも言っている。「テストでは相当な量のデータを集めることができました」とチーム加入初年度でアプリリアにワールドスーパーバイクのタイトルを再びもたらした男は言う。「これが新型エンジンの最初の集中的なテストだったわけですが、ニューマチックバルブのエンジンはいい感じでしたね。マルコのマシンにはちょっとした問題ができましたけどエンジン内部の問題じゃなく、インテーク用ファンネルの問題だったんです。エンジンの特性はいい感じで、状況全体としてはうまくいっていると思います。スタートは上々ですね。エンジン電子制御のマッピングに関しては、まだまだ開発すべきこともありますし、シャーシに関しては相当課題があります。トップとの差を詰めていかなければなりませんからね」

まずとりかかるべき課題は2つだという。「エンジンの電子制御マッピングに最初に手を着けなければなりませんね。その後はシャーシのディメンジョンにとりかかります。他にもたくさんテストすべき事項がありますね。ホイールのリムサイズとか、諸々やらなきゃならないんです」

3度のタイトルを獲得したワールドスーパーバイクからMotoGPにメインチームを移行させるわけだが、これは2015年〜スーパーバイクの技術レギュレーションが厳しくなることも動機の一部だろう。アルベシアーノはアプリリア・レーシングが行動マシンの制約に縛られないクラスに移行して良かったと考えている。「MotoGPの方がおおしろいですね。もちろんスーパーバイクもすごくいいカテゴリーですけど、手を着けられるところが少ないんですよ。MotoGPの方が苦労は多いでしょうけど、エンジニアにとってはおもしろいことが多いですね。。見る方からしたらスーパーバイクの方がおもしろいことが多いでしょうけど、MotoGPの方が力を発揮できるんです。こっちの方が正しい世界ですよ!」
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レースの面白さとは別なんですね。そこが両立すればいいんですが。

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2016年のMotoGPの電子制御は「公平・簡単・安全」

2016年からはプロトタイプもオープンもなく、すべてのマシンが同じ電子制御ソフト(ハードは既にマニエッティ・マレリで統一済み)を使うことになります。そしてソフトの開発はライバルメーカーが協力してやるというなかなか興味深いものとなっています。まあ、開発に今からかんでおかないと取り残されるので当たり前っちゃー当たり前ですが、そのあたりについてCRASH.netから。
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統一電子制御の開発では各メーカーが秘密を共有するというこれまでになかったような協力関係が見られる。

現在の「チャンピオンシップECU」はオープンクラスにのみ義務づけられているが、2016年からの次世代版は全車両に義務づけられることとなる。

現在のMotoGPワークスチームもハードウェアに関しては統一電子制御ユニットを使用しているが、ソフトは特製のものを使うことができる。

こうした複雑な電子制御はトラクションコントロール、ウィリーコントロール、スタートコントロール、エンジンブレーキ、トルク制御等、多岐に渡るものだ。このソフトウェアは燃費向上にも大きな役割を果たしている。近年、燃料制限が性能を抑えるための主要な手法となっていることもその一因だ。

オープン用ソフトウェア

現在のオープンクラス用ソフトウェアはドルナの依頼によりマニエッティ・マレリ社が作製していいるもので、チームやメーカーからの要請に基づき開発が進められている。

例を挙げれば、メーカーがウィリーコントロールを導入したい場合には「その戦略ロジックをうちに教えてもらって、それがうちのものより良いと判断すれば、うちの、実際にはマレリのソフトウェアエンジニアがコードを書いて、だれもがオープン用ソフトウェアで使えるようにするんです」とMotoGPの技術ディレクターであるコラード・チェッキネリが今年初めに語っている。

「オープンクラス用ソフトが利用者からの要望で改善されていくのが理想ですね。もちろん投入できる資源の量と時間には限りがあるわけですが、できる限り応えていきたいと思っています。ですからアップデートはされるものだと思ってください」

その開発哲学は2016年の電子制御に関してはよりはっきりした公式のものとなっている。「現在、そして将来のMotoGP参戦メーカーがチャンピオンシップECUの開発に携わることになります。ソフトウェア開発の過程では公開範囲を限定したウェブサイトで各参加者が開発をモニターして、それぞれが修正提案をしていくことになります」

ヤマハ:ライバルたちが一緒に働いているんです

2016年型システムに移行するために、各メーカーは2015年7月1日をもって自社製ソフトウェアの開発を凍結することになる。

ヤマハのマネージングディレクターであるリン・ジャーヴィスはこう語る。「6月末でワークスのソフトウェア開発が止まるわけですが、各メーカーの電子制御エンジニアが一緒に議論を始めてますよ」

ジャーヴィスは新ソフトウェアで重要なのはパフォーマンス、使いやすさ、安全性だとも言う。

「大事なのはソフトウェアがその目標レベルまで達することですね。まず大事なのは、どのメーカーもそう思ってるわけですが、パフォーマンスです。でも同時に使いやすさも大事ですね。現状のソフトウェアを配っても良いですけど、小さいチームだと使いこなせないんですよ。パラメータが多すぎていろいろ変えられすぎるんです」

これがドゥカティが今シーズン開幕前にオープンクラスに移ることを決めたときに想定さらたシナリオだ。ドゥカティはオープンクラスのチームと秘密を共有することになると思われ、実際に大幅アップデート版がリリースされることとなった。

しかしこのソフトウェアはエンジニアとリソースが豊富なドゥカティしか使えないものだったのだ。ドゥカティは結局、修正版のファクトリークラスに残り自社製ソフトウェアを使用することとなり、その他のオープンクラスは旧型のシンプルなソフトウェアを使うこととなったのだ。

「誰でも簡単に使えるようにならなければいけません、あと安全性も大事ですね」とジャーヴィスは続ける。「うちの会社がソフトウェア開発に熱心なのは、失敗したときのリカバリを考えているからなんです。ソフトウェアがライダーを驚かせるようなことがあってはいけない。だから完璧にテストして、パフォーマンスを下げないように、でも安全性と操作性を重視しなければいけないんです」

なぜ統一電子制御が導入されたか?

ここ何年も多くのMotoGPマシンメーカーが統一電子制御ユニットに反対してきた。

統一電子制御ユニットが導入されるのは、電子的なドライバー/ライダー補助を抑制するためである。そのため統一電子制御の開発は第三者が秘密裏に行い、出来上がったものをチームに渡すだけであった。

しかしMotoGPでの開発はかなり違った形で行われている。メーカーが共通ソフトの要件定義と開発を行うだけでなく、ライダー支援機能については明確な制限がないのだ。MotoGP電子制御の、少なくとも初期の目的は全チームが同じパフォーマンスレベルの電子制御を利用できるようにするとともに、コストを削減することなのだ。

ライダー支援機能は全般に及ぶと見込まれる一方で、想定されるほど改良が行われるわけではなさそうだ。事故の防止を第一義としており、ラップタイムを0.05秒縮めたり燃料消費を何cc分か効率化するという方向での開発ではないからである。

しかしなぜメーカーは統一電子制御システムに同意することになったのだろうか?日本メーカーがオープンクラス規定の穴をみつけたドゥカティに裏をかかれ、その結果、残された選択肢はわずかだったと考える人は多い。

共通電子制御を使用したマシンはすべてオープンクラストなり、燃料使用量、タイヤ、使用エンジン数、テスト回数等で優遇されることとなる。

ドゥカティ・コルセのゼネラルマネジャーであるジジ・ダリーニャは実にうまく考えた。オープンクラス規定のマシンは(アップグレードされた「ファクトリー」用ソフトウェアを使えば)ファクトリークラス規定の同じマシンより速いはずだ。

ワークスマシンがオープンクラスに参加することを禁止する規定はなかった。そしてドゥカティは躊躇なくMSMA(訳注:モーターサイクルスポーツ製造者協会-要するにワークスメーカーの集まり)の秩序を乱す行動に出たのだ。そこでファクトリークラスの命運は決した。遅かれ早かれ全メーカーは性能を確保するためにオープンクラスに参加することになったのである。

とは言え、統一電子制御システムの導入は2016年からとなったのはなぜだろう?これが今般のルール改正のポイントにもかかわらずだ。ドゥカティがオープンクラスに参加することでルールが有名無実化したにもかかわらず、ということだ。

ドゥカティは(他の新規参戦メーカーも)いわゆる「ファクトリー2クラス」となった。オープンクラスの利点と同時に自社製ソフトウェアが使えるのだ。そのかわりにリザルトに応じて燃料制限とエンジン使用台数制限が厳しくなることとされた。もっともドゥカティはエンジン開発凍結を避け、ホンダとヤマハに追いつくためにオープンクラス規定を選んだと常に強調している。

ホンダ:メーカーも開発に関与できる

ホンダは常に統一電子制御システム反対の急先鋒だった。MotoGP参戦の主要な目的名公道用バイクの電子制御開発にあると行っているのだ。チェッキネリはオープンクラス用電子制御システムもメーカー主導で開発されていると主張している一方で、ホンダは3月の会議までは統一電子制御システムの開発にメーカーが関与できないものと考えていたのだ。

「いろんなインタビューで、はっきりとは書かれてなかったですけど、ここで強調しておきたいのは、メーカーもある程度開発に携わることができるように状況が変わったということです」とレプソル・ホンダのチームマネジャー、リヴィオ・スッポは語る。「これがホンダが全員が統一電子制御システムを使うことに同意した理由です。
 ソフトウェアがひとつしかなくて、それを使わなければならないということと、最終的に決まった、メーカーの人間がマニエッティ・マレリに開発について提案できるということは別の話ですからね。
 そうなれば会社としてもMotoGPに参戦するちゃんとした理由ができますから。技術開発というね」

ドゥカティ:7月以降は秘密は無し

ドゥカティは今シーズン開幕前にオープンクラスに参戦しようとしたことからもわかるとおり、専用ソフトウェアについてはとっくにあきらめている。

スポーティング・ディレクターのパオロ・チアバッティは2016年の電子制御システムプロジェクトについてこう語る。「あるメーカーからの提案があったら、それを全員が共有することになります。これが根本の考え方ですね。ですから特定の要求に対して特定のマッピングが必要になったら、マレリに開発してもらわなければいけなくって、そうなれば全員がそれを使えるようになるということなんです。
 自社製ソフトウェアは来年6月で開発が凍結されて、それ以降はエンジニアにとっては秘密がなくなるんです。今もっているものをすべてテーブルに出して、そのマッピングを全員が使える新ソフトに移行しなければならないですからね」

コスト削減についてはチアベッティはこう言っている。「共通ソフトウェアは電子制御エンジニアが開発のために宿題をたくさんしないで済むようになるという意味があると思っています。最終的に自分のところで開発しても、それを公開してライバルが使えるようにしなければならないですからね。つまり、満足できる共通ソフトウェアができれば、電子制御方面の開発は一段落するでしょう」

電子制御システムが各メーカーのソフトウェアの合成版になることについて、トップクラスにとってはそれほどの違いはないだろうが、2015年にGPに復帰するスズキとアプリリアにとっては、差を縮める助けになるだろうとスッポは考えている。

「オーガナイザーとメーカーがうまい妥協点をみつけたってことだと思います。パフォーマンスのレベルは変わらないでしょうね。全メーカーのノウハウが詰め込まれるわけですから。でも新規参戦メーカーとの差も縮まることになるでしょう」

ソフトウェアに関する秘密が過去のものになるとしても、メーカーにとってMotoGP用電子制御開発にリソースを割く理由はあるのだろうか?これについてスッポは言う。「技術開発というのが唯一の動機ですね。もう独占することはできないですけど、そこから学べることはあるわけですから」

トルクダクター(トルクセンサー)はマルク・マルケスの手首にある

共通ソフトウェアと同時に、メーカーはセンサー類も統一するように要求されているとスッポは言う。「つまりセンサー類も誰もが使えるようになるということですね」。ホンダが特殊なトルクダクターというセンサーを使っていると噂されていることに関しては、彼はジョークでこう答えた。「トルクダクターって、マルク・マルケスの手首のことですよ」

2016年の新ルールの最も重要なポイントが統一電子制御システムである。これに伴い、現在実質的に3クラスに分かれているものが一つの技術ルールの下に統一されることになる。またブリヂストンがミシュランに変わるのもポイントだ。
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なかなか楽しいことになりそうですね。

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2015年のホンダはもっと乗りやすくしたい、と中本HRC副社長

ヴァレンシアテストではどうも評価が芳しくなかった2015年型RC213Vですが、乗りやすさを出すのに苦労している模様。CRASH.netより。
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HRCの中本修平副社長は、ヤマハの復活をはばむためには2015年型RC213Vはよりユーザーフレンドリーにしなかればならないと考えているようだ。

2014年は総合的にはマルク・マルケスの完勝だったと言えるが、8月のインディアナポリス以降、最終戦ヴァレンシアまでを考えれば、2台のワークスヤマハに上をいかれてしまっている。

ミサノ、アラゴン、フィリップアイランドでのクラッシュのせいで、シーズン後半9戦のマルケスは137ポイントしか獲得できなかったのに対して、ホルヘ・ロレンソは166ポイント、ヴァレンティーノ・ロッシは154ポイントを稼いでいるのだ。

中本はヴァレンシアでヤマハがシーズン中盤から復活したのはM1の乗りやすさにあると語り、HRCのエンジニアもこれに学ぼうとしていると語っている。

「誰もがコーナリングスピードを上げたいと言ってますけど、うちはまだそこに到達するためのあと一歩が足りないでんすよ。シーズン後半、ヤマハは進歩したましたね。これはマシンとライダーの両方が、ということです。今年のうちのマシンは2013年型より乗りにくいんです。だからもっと乗りやすくしたい。ヤマハみたいにね」

サテライトホンダのアルヴァロ・バウティスタとステファン・ブラドルが期待はずれの結果しか出せなかったのも、RC213Vが乗りにくかったからだと考えている。

「今年のマシンは乗りにくいんです。去年型より難しい。ホンダを乗りこなすのは難しくて、ヤマハの方が乗りやすいでしょう。乗りやすくするためにトルクを出すようにしたんですけど、結果は逆でしたね。ライダーたちはトルクがありすぎるって言ってました。
 誰でも乗るだけならできるんですよ。もし私が今日乗ったら2分を越えるラップタイムになるでしょうけど、そこから0.1秒とか0.2秒とか詰めるのがとても難しいんです。でも0.1秒の違いでも、差がつくんですよ」

マルケスもチームメイトのダニ・ペドロサもヴァレンシアでテストした2015年型のパフォーマンスには不満を述べている。エンジン特性とシャーシのリア周りについては改善が必要だと言っているのだ。

マルケスの今シーズンの成功についてしばらく語ったあと、彼はペドロサの2015年のパフォーマンスについての質問にはこう答えている。

「ダニは今シーズン序盤は腕上がりに苦しめられたんです。で検査を受けたんですけど、そのころはリズムをつかめなかった。それが4レースか5レース続いたんです。セパンではすごく早かったのにクラッシュしてしまった。ヴァレンシアでも良いペースでしたね。彼が表彰台に上ってくれてとてもうれしいですよ。今年は1回しか優勝できませんでしたけど来年はもっといける力を持っていると信じています」

今年はペドロサのMotoGPでのキャリアで最低のシーズンだったとも言える。8月のチェコで1回優勝しただけで、9シーズンの中で最も勝利数が少ない1年となったのだ。

2014年に20Lに燃料が制限されたせいでマシンのキャラクターが変わったが、これがペドロサのロケットスタートが影を潜めた原因だと中本は考えている。

「ダニはいいラップタイムを出すのにも苦労してましたね。ブレーキングでカバーして、結果としてタイヤを保たせながらいいラップタイムを出せることもあった。でも別のレースでは逆のことが起こってました。序盤は速いのに、マシンとグリップのせいで後半落ちてしまうんです。ダニは凄く繊細なライダーなんですよ。
 リアのスプリングはハードな方を好んでいたんですけど、これはラップタイムを出しやすかったからです。でもレース全体を考えて柔らかいスプリングを使うこともあった。今ダニは1周だけ良いタイムを出せれば良いとは考えてないんです。レース全体の組み立てを考えているんですよ」
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シーズンオフなので記事を小出しにしてるっぽい感じですね>CRASH.net。

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史上最高額のヘルメット

がん撲滅のチャリティで出されたMotoGPライダーのサイン入りヘルメットに凄いお値段がついたというお話。良きかな良きかな。CRASH.netより。
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過去、そして現在の12人のMotoGPスターがサインした「がん撲滅」ヘルメットがオークションに出品され20万ポンド(邦貨換算3800万円!)という記録的な価格で落札された。

ジャコモ・アゴスチーニ、アンヘル・ニエート、ヴァレンティーノ・ロッシ、ホルヘ・ロレンソ、マルク・マルケス、ダニ・ペドロサ、ウェイン・レイニー、ロリス・カピロッシ、アレックス・クリヴィエ、ワイン・ガードナー、スコット・ラッセル、ランディ・マモラの12人がサインしたこのヘルメットは史上最高額で落札され、その全額がチャリティに寄付される。

このアイディアはスペインの大学生、アルベルト・エルナンデスとオスカー・ハロの発案によるものだ。どちらもLCRホンダのチーム員である。AECC(スペインがん協会)ライダーズ・フォー・ヘルスの資金作りを目的としてMotoGPの公式チャリティとして行われたものだ。

落札したのは2015年のLCRのメインスポンサーとなるCWM FX社のCEO、アンソニー・コンスタンティノウである。MotoGP最終戦のヴァレンシアGPに出向いた彼は、ここでこのオークションのことを耳にし、オンラインでオークションに参加し、そして20万ポンドというとてつもない額をつけたのだ。

「がんに苦しめられるたくさんの家族のためにもこのチャリティに参加したかったんです。患者さんとその愛する人たちを支援できますからね」とコンスタンティノウは言う。「チームはこの問題に注目を集め、そして同時に資金も集めるという良い仕事をしました。私もこの素晴らしい試みに参加できてうれしく思っています。みなさんにもがんとの戦いに参加してほしいですからね」

サインしたライダーの持つ世界タイトルは総計58にもなる。そしてこのヘルメットはドルナCEOのカルメル・エスペレータ公認のサインも入っている。

オークションでここまで高額となったヘルメットはこれまでなかった。これまでの記録を大幅に塗り替えることになったのだ。これに次ぐのは2012年に出品されたアイルトン・セナのヘルメットの7万4750ポンド(1400万円)、2013年のセバスチャン・フェッテルの7万2100ポンド(1356万円)となっている。
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すごいなあ。

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MotoGPが有料チャンネルに移行するのは仕方がないのか?

日本はテレビ東京の無料時代(まあ録画が主体でしたが)の後は、WOWOW、NHK-BS、CSでのG+と基本有料チャンネルでの放映となっているMotoGPですが、ヨーロッパではペイ・パー・ビュー(1番組ごと有料)に移行しているようです。その功罪についてCRASH.netより。
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MotoGPはペイ・パー・ビューにその軸足を移しているようだが、これについては賛否両論だ。

多くのファンがこの傾向に意義を唱えているのに加えて、パドックでも、ペイ・パー・ビューで視聴者数が少なくなるとバイクレースそのものの正調が阻害される上、チームがきちんとしたスポンサーを探すのに苦労することになるだろうと問題視している。

ペイ・パー・ビューのせいで、チームはドルナからの配分金への依存を増すことになり、結果として有料チャンネルの値段も上がってしまうという問題が指摘されているのだ。

レプソル・ホンダのチームマネジャーであるリヴィオ・スッポはドルナが資金集めに苦労しているチームを支援しているということを認めながら、有料チャンネルについては問題よりも利点の方が多いと考えているようだ。むしろ無料チャンネルがスポンサー問題を解決するという考えに反対している。

スッポは言う。「好むと好まざるとにかかわらず、どんなスポーツでも有料チャンネルに移行するでしょうね。そしてこれもそうなんですが、好き嫌いは別として、ここ何年もいくつかのチームについてはドルナがメインスポンサーになっているのも事実です。チームにはお金が必要ですからね。
 まあそういう状況に直面しているということですよ。正直言って『えーっと、だめですね。だって無料チャンネルで放映されてないんでしょ』なんて言うスポンサーには会ったことがないですしね」

有料チャンネルと無料チャンネルの比較については、F1broadcastingblog.comがイギリスのBTスポーツでのMotoGP最終戦はたったの151,000人しか見ていなかったとのことだ(平均は110,000人、つまり1戦あたりの平均現地観戦観客数の101,000人をわずかに上回るに過ぎない)。

一方当日夜に放映された無料チャンネルのITV4での視聴者はピーク時で518,000人(平均では407,000人)。そして2013年のヴァレンシアは無料チャンネルであるBBC2で121万人が生放送を見ていたのである。

ヤマハのレーシング・マネージング・ディレクターのリン・ジャーヴィスは無料チャンネルにもメリットはあると考えている。

「これは諸刃の剣ですね。スペインやイタリアなら、有料になったせいで視聴者が少なくなるということは問題になるでしょう。番組の質としては有料の方がいいんでしょうけど、みんながお金を払えるわけではないですから、相当な市場を逃しているということになるんじゃないでしょうか」

スポンサー獲得に関する影響については、ジャーヴィスは有料チャンネルがチームスポンサーになっている例を引き合いに出している。そしてヤマハのメインスポンサーについて言及している。

「特にモヴィスターに関して言えば、有料チャンネルを持っているわけですし、それがうちのチームのメインスポンサーですよね。つまりうちにとってはいいことなんですよ。ヨーロッパ以外ではそれほど大きな流れにはなってませんけどね。実質的には3つか4つの国に対してしか広告効果はないでしょうね。
 でもスポーツ界全体がそういう方向に進むのでしょう。F1やサッカーでもそうですし、仕方がないことなんでしょうね。興行主の立場からしたらテレビ放映権から入るお金はとても大事ですし」

ドゥカティでも状況は同じようだ。有料チャンネルのせいでイタリアの視聴者は減っているが、スポンサー獲得面では新たなチャンスをもたらしているとのことである。

ドゥカティ。コルセのスポーティングディレクター、パオロ・チアバッティは言う。「イタリアでも問題になってますね。視聴者数が減って知るんです。でも一方で、うちのスポンサーの一つ、テレコム・イタリアはMotoGPをタブレットとかのデバイスで放映する権利を獲得していて、それがひとつの事業機会になっているんです。
 リヴィオが言った通り、こういう状況が普通になるんでしょうね。将来的に無料チャンネルが放映するスポーツはどんどん減っていくんでしょう。スポーツは専用チャンネルのものになって、そういう状況で生きていかなきゃならいんですよ」

MotoGPのテレビ放映に関してはさらに別のニュースがある。ドルナの解説者、グレゴリー・ハインズが2015年はワールドスーパーバイクに移るということだ。スチーブ・デイと共に世界中継にたずさわるのである。はインズはギャヴィン・エメット(現在はBTスポーツの解説者)の後継者としてニック・ハリス、ピットレポーター兼技術解説者のダイラ・グレイと共に良い仕事をしていた。
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うーん、うーん。要するに少ないコアなファンから高い金を取るか、薄く広く少なく集めるかという話なんでしょうけど、スポーツ自体の広がりを考えたら無料チャンネルの方がいいように思うんですよねえ・・・。

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ニューマチックバルブの効果

スプリングのかわりに圧搾空気の反発力を使ってバルブをコントロールするニューマチックバルブですが、ホンダはプロトタイプマシンにのみこれを採用。オープンクラスは通常のバルブスプリングだったために、パワーが今ひとつという結果になりました。とは言え、私もなぜニューマチックだとパワーが上がるかはよくわかっておらず、そんななか、こんな記事が出ましたのでとりあえず翻訳。Cycle WorldのKevin Cameron氏の記事です。
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先日のマレーシア、セパンでテストを行ったMotoGPルーキーのジャック・ミラーがニューマチックバルブを搭載したホンダRC213V-RSについて、「スムーズだしパワー特性がコントローラブルだ」と言っていたのは注目に値する。

ニューマチックスプリングは、単に高回転まで回せるというだけではないということは強調しておきたい。ニューマチックバルブの最大のメリットは短時間でバルブのリフト量を稼げるということなのだ。これは金属スプリングではできないことである。金属スプリングのエンジンは、戦闘力を上げるために高回転まで回せるようにするにはバルブを開ける時間を多くして、しかもバルブリストは少なくしなければならないのである。そしてそのせいでパフォーマンスについては一種の妥協を強いられるのである。2006年のヤマハは正しくここに苦労していたのだ。

金属スプリングでバルブ解放時間を長くしようとすると、次のような問題が起こる。

1)低中回転域ではインテークバルブを下死点後も長く開けてしまうと、せっかく吸入した混合気をピストンが押し出してしまう(高回転域では吸入する混合気の勢いが強いために、これが実質的な蓋となって混合気が抜けてしまうのを防ぐことができる)。シリンダー内の混合気が少なくなってしまうということは、エンジンが発生するトルクが少なくなることを意味する。

2)上死点前の早い時点からインテークバルブを開ける、すなわちオーバーラップを大きくしてエキゾーストバルブが閉じていない段階からインテークバルブを開けると、エキゾーストパイプの脈動のせいでピークトルクの前にフラットスポットでできてしまう(これは中回転域でエキパイの背圧によりシリンダーに廃棄が逆流してしまい、インテークパイプやエアボックスにまで排気が戻ってしまうことによる)。

この2つの問題のせいで、低中回転域ではトルクが小さくなってしまうのだ。結果としてピーキーになり、トルクのフラットスポットをすぎるといきなりトルクのピークが訪れることになる。これはライダーにとっては、本当はスムーズに抜けたいコーナー出口でトリッキーになるということになるのだ。

そして3つめの問題としてトップエンドでの吸気量が少なくなってしまうということがある。金属スプリングで高回転を実現仕様とするとバルブリフト量がが少なくなってしまうからだ。

要するに、ニューマチックスプリングによりエンジンと混合気の流れにとって理想的なバルブ動作に近づくということなのである。
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なるほどー。ちなみにニューマチックバルブについては野田健一さんによるこちらのサイトが勉強になります。

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