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ジャック・ミラーは第2のケイシー・ストーナーになれるか?

オーストラリア人というだけでなく、家族の多大なる犠牲的支援のおかげでMotoGPまで上り詰めたというあたりがケイシー・ストーナーと共通するジャック・ミラー。彼が真の意味で第2のケイシー・ストーナーになれるかという記事をCycleWorldから。
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11月初旬の日曜午後、ジャック・ミラーは最後のMoto3レースで勝利を香蟻、その翌日の月曜日には、19歳の彼は最高峰クラスデビューを飾った。55馬力のKTM250ccから230馬力のオープンスペックのホンダRCV1000Rに乗り替えたのだ。

「人生最良の1日でしたね」とミラーは言う。「夢の中みたいでしたけど現実なんです。今までできなかった場所で肘も擦れるし、そんなことができるなんて思ってもみなかった。最高の経験でしたよ」

ミラーはヴァレンシアのサーキット・リカルド・トロモでの初日を現チャンピオンであるマルク・マルケスの2.7秒遅れ、しかしワールドスーパーバイクからやってきたMotoGPルーキーのユージーン・ラヴァティやロリス・バズからはわずか0.2秒遅れのタイムを叩き出している。

ミラーはLCRホンダでMotoGPデビューを飾ることとなるが、これはケイシー・ストーナーと同じ道である。しかもストーナーとタイトル獲得まで一緒にやっていたクリスチャン・ガバリーニがミラーのチーフメカなのだ。ミラーはマシンの特性を生蓋目にトラクションコントロールもウィリーコントロールもなしに走っていた。

「ジャックは普通と違ってMoto2を経由せずMotoGPにいきなり来たわけですよね」とガバリーニは言う。「最初から彼は才能があると思っていたし、実際それを見せつけてくれました。電子制御の助けなしにリアのスピンをコントロールできるようになるのも早かったですね」

ガバリーニは先日、日本で行われたホンダのテストでストーナーと一緒に仕事もしている。「ケイシーは僕にとっては弟とのようなものですね。ジャックとはまだ知り合ったばかりですが、彼とケイシーはレースに対するアプローチが同じなんです。どちらもはっきり物を言うんですよ」

ミラーはこう語る。「サーキットの外でケイシーと話したことはないですね。『やあ、どんな具合?』ってくらいですよ。ちゃんと話したことがないんですけど、クリスチャンの言うことは信用してますよ。彼は僕がいつでもトラクションコントロールに頼るようにはしたくないんです。僕もまずはマシンが何をやっているか理解したい。彼は学校で子供に教えるみたいな感じで教えてくれて、すごくいろいろ学ばせてもらってます」

ガバリーニからだけではなく、ミラーはアルベルト・プーチやレプソル・ホンダのテクニカルディレクターであるヨコヤマタケオからも支援を受けている。「ジャックはいいスタートを切りましたね」とプーチは言う。「61ラップもして、クラッシュもしないで着実に学んでいる。私に言わせれば、これは大事なことなんです。MotoGPマシンに初めて乗ると誰でもアウトにはらんじゃうんですよ。
 マシンに乗るポジションがいいんですね。だから一歩一歩着実にパワーの制御や電子制御の働き方やタイヤの効果をまなんでいけばいいんです。急ぐ必要はない。まだ学ぶ時期なんです。3か月もすれば相当いいところまでいきますよ」

HRCの中本修平副社長が喜んで3年の契約をするほどミラーには特別な何かがあるのだ。「ホンダは本当に僕のことを信頼してくれてるみたいです」とミラーは言う。「すごいスタッフもつけてくれましたしね。いつも彼らは僕に急ぐ必要はないって言ってくれるんです。まずは学ぶ時期だってことですね」

ストーナーと同様にミラーもヤマハのPW50でオーストラリアの田舎を走り始めたのが初バイク体験だ。ダートと舗装路で才能を発揮し、数多くの地方タイトルを獲得し、そして2010年にヨーロッパに乗りこんだ。そしてストーナーと同様、彼と家族はヨーロッパでジプシー生活を送っている。

「モーターホームで暮らしていたんですよ」とミラーは語る。「スペイン選手権とドイツ選手権で走るためにヨーロッパ中を移動してました。バイクで速く走るためにあらゆることを注ぎ込みました。家族にとってはすごく良い経験になりました」

ミラーがGPでシートを確保すると、彼の両親はオーストラリアに帰った。「今は僕も普通のんみんげんですよ。まあ実家から4万キロも離れたところに住んでますけどね」

才能、技術、適応能力に加えて成功への渇望がミラーのキャリアの鍵である。オーストラリアに渡ってきた移民たちの精神を受け継いでいるのだろう。そして夢を叶えるために全てを注ぎ込んだ彼の家族への恩返しをしたいという気持ちがあるのだ。タイムを縮めることができるのは、父の財布を空にした今こそ、オーストラリア人の力を見せるときだとわかっているからなのである。

今週後半、彼はマレーシアでテストをする予定だ。ミラーはホンダが投入するニューマチックバルブを搭載したRC213V-RSで新たな夢に挑戦することになる。
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ついでにLCRのプレスリリース(via MotoMatters.com)から気温32℃の中39ラップをこなしたセパンでのプライベートテスト初日のミラーのコメントを。

「今日は新しいマシンで新しいコースを試すことになったわけですけど、ヴァレンシアと比べると全然違いますね。かなり難しい1日になりました。コースに出ていたマシンが少なかったんで、マシンは滑るしリアは空転するしだったんです。でも終わり近くになって楽しめるようになりました。CWM LCRホンダにライディングスタイルを合わせられるようになってきてるんです。それにセッティングも出せるようになってきた。未だに信じられないマシンですね。パワーにも満足しているし、マレーシアで乗れるのも楽しいです。マシンのポテンシャルをフルに発揮できますからね。明日もライディングスタイルの改善にはげんで、良い結果を出したいですね」

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