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移籍について:カル・クラッチロー インタビュー

ドゥカティからLCRホンダへの電撃移籍をかましたカル・クラッチローへのインタビューがCRASH.netに載っていたので訳出。
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来週のイギリスGPはカル・クラッチローがワークスドゥカティに乗る最後のホームGPである。

2013年にはテック3でサテライト勢のトップとなったクラッチローは結局デスモセディチの気難しいコーナリングの犠牲者となったトップライダーの一人になってしまった。

その筆頭はもちろんヴァレンティーノ・ロッシである。彼は9度の世界タイトルを獲得しているが10レース終わったところでドゥカティでは勝てないと理解しはじめたと語っている。クラッチローも9戦を終えて同じ結論に達したようだ。しかしロッシが2年契約を全うしたのに対してクラッチローは1年でオプションを行使し、チームを離れることになった。

詳細なことはいまだにはっきりしていないが、当初クラッチローはチーム残留を決めていたが、結局彼はLCRに移籍し、その後釜にはプラマックのアンドレア・イアンノーネが座ることになったのだ。

クラッチローは語る。「思ったようにはいかなかったですね。結局ドゥカティとはお互いに合意できたんです。彼らには素晴らしいライダーが2人いて、それで来年を戦えるんですしね。で、僕にはLCRからのいいオファーがあったんです。要するにそういうことですよ」

チームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾが5位であるのに対してクラッチローのランキングは14位と惨憺たる状況であるが、これは彼がテキサスで手に怪我を負ってアルゼンチンを欠場し、さらにいくたの技術的トラブルに見舞われたせいだけではないだろう。

クラッチローの最高順位は6位でドヴィツィオーゾは2度の表彰台を獲得しているのだ。ではなぜ彼だけうまくいっていないのか?

ひとつには、クラッチローがホルヘ・ロレンソ風のライディングをヤマハで追求してしまったことにあるかもしれない。彼はドゥカティに合わせてスタイルを変えたくなかったということだ。クラッチローによれば、スタイルを変えようとしたが、それでかえって状況は悪くなったのだという。

「今年の初めの段階ではライディングスタイルを変えるつもりなんてさらさらなかったんですが、でも少しは変えなければなりませんでしたね。でもそれも効果はなかったんです。スタイルを変えないときの方が毒かティでもいい成績が出せたんですよ。スタイルを変えようかなと思ってるときの方が良かったんですね。
 ドゥカティはブレーキングゾーンではすごくいいんですが、そこは僕が得意とするところじゃないんです。で自分でもそこをなんとかしなきゃと思ったんですが、僕のやりたいブレーキングがマシンに合わなかったんですよ。ちょっとは変えようとはしたんですが、ぶっちゃけ成績には全然関係なかったですね」

クラッチローとドヴィツィオーゾが2012年にテック3でチームメイトだったときには同程度の成績を収めていた。ドヴィツィオーゾはレースで、クラッチローは予選で輝いていたのだ。クラッチローの考えでは、今年の2人の大きな差は特にブレーキングでマシン能力を引き出すことができるというドヴィツィオーゾの強みにあるという。

「どんな場所でも後れをとってるというわけじゃないんですよ。でもマシンの強みがドヴィの強みとマッチしてるんですね。データを見ればどこでタイムが落ちているかわかるんですが、あなたももうわかってるでしょ。
 ドヴィは凄くいいライダーですよ。それに頭もいいし、だから今年は彼に勝つのはたいへんですね。いきなりドゥカティに来てまだ慣れていないってものありますけど。去年の彼の成績を見れば僕と同じくらいだってわかるでしょ。優勝ライダーからのタイム差とかね。今年は彼は2年目だしすごく強くなっているし、ドゥカティのライダーはみんなそんな感じですよね。
 いつでもどちらも100%で走っているんだけど、僕の100%はドヴィの100%にかなわないっていうのが現状なんです」

その分析に基づいてヤマハとドゥカティでの彼のパフォーマンスの差を考えると、クラッチローがMotoGPマシンに求めることが明らかになるだろうか?

「そうですね。僕はブレーキングが得意な方とは言えないんです。だからコーナリングスピードの速いマシンの方が向いてますね。
 ドヴィはあまり気にしないんですよ。彼はマシンが減速できればいい。彼はマシンが望みの方向を向いたまま止まればいいんです。そうすればかなりラフにコーナーに入っていける。彼はコーナリング中のリアグリップを気にしないんです。ブレーキングでタイムを稼げますからね。
 そこはライダーによっても違いますね。例えばロレンソもブレーキングがそんなに得意というわけではないけど最速ライダーの一人ですよね。僕はこれまでずっとブレーキングで深く突っ込めるマシンを望んできたんです。で曲がって立ち上がると。でもコーナリングスピードはとても大事なんです。
 今年のホンダはこれまでよりもかなり良くなってると想いますね。間違いなくコーナリングスピードが上がってる」

来シーズンおクラッチローはファクトリークラスのRC213Vに乗ることになる。今シーズンRC213V意外に駆ったマシンはない、マルク・マルケスが勝ち続け、先日のブルノではチームメイトのダニ・ペドロサが買ったのだ。

クラッチローは4回の表彰台を獲得しランキング5位となった2013年のことを口にする。

「あの時はワークスバイクは絶対手に入れられなかったけど、それでもいいところまでいきましたね。テック3のマシンは表彰台に昇れる力があったんです。だからまた表彰台争いがしたいですね。ホンダに慣れるにも時間は掛かるとは思いますよ。乗りやすいマシンとは思えないし。
 みんなホンダに乗れば勝てると思ってますけど、そんなわけはないですよ。でもサテライトのトップになることは可能でしょうね。まずはそこが第一目標ですし、それが達成できたらそれ以上も考えたいですね」

クラッチローはドゥカティで様々な困難と闘わなければならなかったひどいシーズンが今後に尾を引くとは考えていない。

「2011年途中でスーパーバイクに戻らないかと誰かに言われたとしたら、それに飛びついてたでしょうね。それくらいつらかった。で翌年はカタールの開幕戦でワークス3台に続いて4位でゴールできたんです。来年も同じことが起こるかもしれません。だから『今年が悪かったから来年もたいへんだ』とかは思わないですよ。
 自分の実力には自信を持っています。まだ速く走れるはずですよ。去年のマシンは他のマシンと比べて特別いいってわけじゃなかったですけど良い成績を残せましたからね。ワークスにも張り合えたし、苦労したレースもなかった。来年はそれを再現したいです。まあ今年のトップ4は来年もトップ4に君臨しそうですけどね」

今年のLCRライダーであるステファン・ブラドルがランキング9位に沈んでいることもクラッチローは気にしていない。「マシンについては問題ないと思いますし、チームも問題ないでしょうね。ブラドルは今年苦労しているけど、そういうこともありますよ。
 ジジ(ダリーニャ:ドゥカティ・コルセのジェネラルマネジャー)はいい仕事をしてますよ。でも彼は来たばっかりですからね。いろいろ変えなければならないことがあって、それは着実にこなしています。でも他のチームと比べたら来年型マシンの開発も遅れてるんですよ」

ホンダとヤマハが先週のブルノで2015年型をテストしたのに対して、ダリーニャによればドゥカティが大進化を遂げたGP15を出すのは2月だということだ。

「ドゥカティの中にはパドック中で最高の頭脳を持つ人がいるってのは確かですよ。
 彼らはとにかく追いつこうとしていて、2014年型は2013年型と大して変わってないですけど、あれは今年の始めにセパンで登場したんで、他のメーカーは去年の途中から2014年型をテストしてましたからね。
 たいへんだろうとは思いますけど、一旦トップに返り咲けば、間違いなく優勝争いができるでしょう。
 来年はすごく良いライダーを2人抱えて、しかも今でもいい成績を出してますからね。ドゥカティがどのレースでもまたトップ争いができるようになるといいと思ってます。それだけの努力はしてるんですよ」

MotoGPは8/29-31にシルバーストンにやってくる。金曜8:30から土曜、日曜とBTスポーツで中継予定だ。
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ドゥカティが嫌いになったわけじゃないんですね。

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