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ドゥカティのプロジェクトディレクター、パオロ・チアバッティへのインタビュー:カル・クラッチロー、ホルヘ・ロレンソ、ミシュランタイヤ

スズキとのからみで来季がどうなるかさっぱりわからないドゥカティですが、Motomatters.comがプロジェクトディレクターのパオロ・チアバッティにインタビューしていますので訳出。
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バルセロナのパドックはドゥカティの話題で持ちきりだった。アンドレア・ドヴィツィオーゾ、アンドレア・イアンノーネ、そしてカル・クラッチローまでが来年のスズキのライダーとして名前が挙がっている中、クラッチローとの契約は2015年まであるもののドゥカティはドヴィツィオーゾとイアンノーネの両名をキープしたいと考えている上、イアンノーネは公然とドゥカティワークスのシートを要求している。つまりドゥカティは来年の契約に向けてなかなか複雑な状況に置かれているというわけだ。ドゥカティがどうするつもりなのか把握するためにドゥカティコルセのMotoGPプロジェクトディレクターであるパオロ・チアバッティと少し立ち話をしてみることにした。

当初はちょっとしたおしゃべりで終わるはずだったこのインタビューは、しかし様々な話題についての長い会話となった。チアバッティはカル・クラッチローとの関係や、ドヴィツィオーゾ、イアンノーネの両名を確保したいという希望について語ってくれた。さらにはホルヘ・ロレンソにアプローチしているという噂や、ロッシがドゥカティに在籍していた時代のことまで話してくれたのだ。他にも2015年にはより多くのオープンクラスマシンを供給する予定であるとも言っている。そして最後にミシュランが導入されることへの期待も語ってくれている。

MotoMatters.com:今年のドゥカティの問題はカル・クラッチローとの2年契約だと思うのですが。一方でアンドレア・ドヴィツィオーゾとアンドレア・イアンノーネの両方が凄くいい走りを見せてますよね。でもワークスにはシートは2つしかなくて・・・。
チアバッティ:パドックのほとんどの人がご存じですが、確かにカルとの契約は2年あります。でも彼は契約を破棄できるんです。それでもうちとしては彼にドゥカティに来てほしかったんで彼と契約したんです。当初想定したようにはうまくいきませんでしたけどね。正直言うと私は運が良いとか悪いとかということは言わない人間なんですが、説明不能な技術的問題が起こっていることについてはもう運の問題と言いたくなりますね。アンドレア・ドヴィツィオーゾやアンドレア・イアンノーネと同じようにしているんですけどねえ。それに彼のチームも長く一緒にやっているメンバーですから。ドヴィのチームは去年できたんです。ヴァレンティーノ(ロッシ)が抜けた後にね。でもカルのチームはニッキー(ヘイデン)のチームで、ずっと一緒にやってるんです。ダニエレ・ロマーニョリがフアン・マルティネスの代わりに入りましたけど、でもすごくいいチームなんです。ですからなんであんなことが起こるかは本当に理解しがたいことですね。
 そういうことはあるものの、彼のパフォーマンスが期待したものでないことも確かですし、それは彼自身の期待からもずれているでしょう。でも彼のことは100%支援していきますよ。後は彼がどこに行きたいかという問題ですね。一方であなたの言うとおり2人のアンドレアもいる。どちらもいいシーズンを送っています。特にドヴィツィオーゾは期待以上ですね。彼はとても安定しているし、マシンに関して非常に明解かつ正確なフィードバックをしてジジ(ダリーニャ)を助けてくれてます。彼との契約は今年いっぱいですが、更新したいと思っています。アンドレア・イアンノーネも調子がいいですね。ちょっとクラッシュは多いですがまだ彼はMotoGPで2シーズン目に過ぎませんからね。もう速さは充分見せているし、何度もドゥカティで最速のライダーになっています。
 今シーズンは3人のファクトリークラスライダーを走らせているんで、来年もそれはできると思っています。ですから答えは3人ともキープしたいということですね。来年も一緒にやりたいと思っているんです。いずれにしてもカルの状況がどうなるかはみてみないといけませんが。カルについてはカルが決めることですから。

MotoMatters.com:いつごろまでに決まりそうですか?
チアバッティ:正確にはわかりませんが7月には決まるでしょうね。でもみんなといい関係を保つことはできると思います。カルが他のチームに行くと決めなければですが。

MotoMatters.com:ホルヘ・ロレンソに声を掛けているという噂もあります。交渉はしているんですか?ホルヘを獲得したいというお考えはありますか?
チアバッティ:ロレンソがほしいかですって?マルケスがほしいかって質問と同じですよ。ノーという人なんていないでしょう。ノーなんて言ったら馬鹿じゃないかと思われますよ。でも会社としてはヴァレンティーノとのこともありましたしね。彼がドゥカティに加入したときはすごく期待したものです。勝利経験のあるライダーがいて、チームとしてもレースに勝ってチャンピオンを獲得したいと思っているなら、そりゃあ彼を獲得しようとするでしょうね。自分のところに勝てるマシンがあるのが前提ですが。ですから答えはイエスです。ホルヘもほしいし、マルクもほしい。でもうちのマシンはまだレースに勝てる力がないんで、彼らにはオファーを出せないんですよ。来年の新型マシンがそこまでいけばいいですね。いずれにせよそれを証明しなければならないです。

MotoMatters.com:来年のマシンをみていない状態で契約するというのは賭ですよね。誰にとっても賭けなわけですが、クラッチロー、ドヴィツィオーゾ、イアンノーネの3人にとってはなおさらです。スズキも彼らをほしがっていますから・・・。
チアバッティ:わかってます。それにスズキはワークスですしね。そこは重々承知してます。ダヴィデ・ブリヴィオ(訳注:スズキのチームマネジャー)はカルともアンドレアともアンドレアとも話をしていますし、それはマスコミにも言っている。一方でうれしくもあるんです。最高のライダーを抱えているってことなんですからね!まあ冗談はさておき、2人のアンドレアについては去年もドゥカティですごく苦労していて、今年はずいぶんマシンが良くなっているし、ジジ・ダリーニャのおかげで仕事の仕方も変わりました。だからその2人は良い方向に向かっていると思ってくれるんじゃないでしょうか。まあ今でも楽はしているわけじゃないですが。実際今日も去年すごく速かったここカタルニアでのレース結果と比べて差を半分に縮めているんです。ドヴィみたいに去年走っていたら、状況は良くなっているとわかってもらえるでしょう。去年乗っていたのがもっと速くて、自分の乗り方に合ったマシンで、今年は技術的問題でフィニッシュすらできなかったとかなったら、物事をいい方になんてとらえられないし、状況が良くなっているとも思えないでしょう。ロレンソの話に戻ると、確かに彼のことは高く評価していますけど、まだ彼を獲得する時期とは言えないですね。

MotoMatters.com:1月の立ち上げ会見の時にオープンマシンを作ってチームに売るという計画についてお話しになってましたけど、それは今でも予定に入っているですか?
チアバッティ:はい、マシンを作るのは計画に入っていますよ。売るかリースかはまだ議論している最中ですが、他のチーム用に4台提供することを考えています。まずはプラマックですね。プラマックは何年もドゥカティと一緒にやっていますから。良いときも悪いときもありましたけどね。でも会社としてはこういう風に一緒にやってくれているというのは大事なことのひとつなんです。ですからまずはプラマックのパオロ・キャンピノッティと契約するのが最優先です。
 さっき言った通り、あと2人分あるんですが、その2台はオープン用のソフトウェアを使うオープンマシンになる予定です。ファクトリーライダーは4人までと決まっていて、つまり独自ソフトを使えるのが4人までということなんです。でも同時に来年は2016年に向けてみんなが新型ソフトウェアの開発にたずさわることになりますから、統一ECUソフトのアップグレードがシーズン中にあるかどうかを見極めるチャンスでもありますね。ですからドゥカティ本社で先週も会議をしたんですが、そこでの議題はプラマックに何を提供するかということと、他のチームにマシンを提供できるかということでした。

MotoMatters.com:2016年にはタイヤがミシュランになります。彼らにテスト用のマシンを提供する予定ですか?それともまだそういう話はしていないんですか?
チアバッティ:もうその話は聞いていますし、ミシュランについても17インチになるということも知っています。テストの予定もいくつか示してもらっています。フィリップアイランドにも行きたいとのことですね。あそこはタイヤへの要求が厳しいサーキットですから。でも正直に言うとまだなにも決まっていないんです。テストは相当しなきゃならないでしょうね。もちろん主要なメーカーともテストをしたいでしょう。みんなにとって良いタイヤにしたいでしょうからね。

MotoMatters.com:ですよね。みんなにとって良いタイヤというのは非常に重要ですね。特定のマシンやメーカーに合わせるわけにはいかないでしょう。
チアバッティ:ご存じの通り現在のタイヤではマシンをタイヤに合わせなければならないんです。で合わないライダーやメーカーからは新型コンパウンドに文句が出ています。ですから、これはブリヂストンを非難しているわけじゃないですよ、彼らはいい仕事をしていますから、でも新世代の17インチのミシュランタイヤならもっと特定のメーカーだけが有利になるわけではないものになるかもしれない。そうすればGPもおもしろくなるでしょうね。もっと競争が激しくなりますから。今日のレースは素晴らしかったし信じられないくらいスリリングでした。ですからいいショウになると思うんですよ。
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わぁ、結構正直に話しちゃってますねえ。カルは放出なんでしょうか・・・。

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