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ブリヂストンのワンメイク終了も視野に?

先日のオースチンでのレースではタイヤトラブルに見舞われるライダーが続出したことから、こんな観測も飛び出しています。Motomatters.comより。
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MotoGPの統一タイヤシステムに大きな変革が訪れそうだ。今年で6年目となる単一サプライヤー制度だが、MotoGPではタイヤの本数と種類について大きく変更しようとしているという観測が出ている。2014年末の契約延長によってブリヂストンが契約を続けているが、その契約を他のメーカーが引き継ぐという可能性も大きくなっているのだ。

スペインのモトチクリッシモ誌(有料)の最新号によれば、ドルナは単一タイヤサプライヤーシステムを変えようとしているとのことだ。ドルナのハヴィエル・アロンソがモトチクリッシモ誌に語ったところでは、ブリヂストンの他にも、ミシュラン、ピレリ、ダンロップといった他のメーカーとも契約について交渉しているということである。ドルナはブリヂストンに対して安全委員会の手になる条件書を既に提示している。ドルナの安全委員会はロリス・カピロッシを委員長としてライダーの安全について検討するものだ。

アロンソはその条件書について詳しくは語らなかったものの、モトチクリッシモ誌に対してその背景にある考え方を語っている。特定のサーキットでは2種類のコンパウンドの内、一方しかまともに使えない状況を鑑みて、各レースでのタイヤ選択肢を増やすべきだというのがその考えだ。グリップでも耐久性でもブリヂストンタイヤは良い結果を出してはいるが、アロンソは「ライダーがタイヤ特性を理解するのが難しいことがある」と言っている。統一タイヤルールはドゥカティを極端に不利にしているという意見もある。現在使われているタイヤは特定のフレームデザイン、要するにヤマハとホンダが好むデザインの方向に偏っているというのだ。別にピレリがワールドスーパーバイクでやっているように各メーカーに合わせてタイヤを開発しろということではないが、少なくともカーカス剛性やコンパウンドのバリエーションがもっと多くてもいいだろうという意見である。ドゥカティの幹部は違うタイヤが選べればアンダーステア問題は解決するのではないかと考えているのだ。

現時点ではブリヂストンは安全委員会が提示した条件を呑むことには消極的なようだ。問題はタイヤ本数が増えることである。ブリヂストンのモータースポーツ・チーフコーディネーターであるトマス・スホルツ(Thomasu Scholz)がドイツのウェブサイト、Speedweek.comに語っている。もしコンパウンドの種類がひとつ増えればブリヂストンは300本のタイヤをヨーロッパに搬送しなければならない。2種類増えれば600本増えるということである。ヨーロッパのサーキットに供給するには新たにトラックを調達しなければならない。つまり海外輸送費が著しく増加するということである。既にブリヂストンは22人のライダーに無料でタイヤを提供するために2千万ユーロ(訳注:邦貨換算30億円)以上のコストをかけているのだ。これ以上のコスト増は避けたいところだろう。

他のメーカーも間違いなくMotoGPの単一タイヤサプライヤーになりたいと考えているだろうが、来シーズンにメーカーが変更されることは考えにくい。ダンロップのクリントン・ハウ(Clinton Howe)がモトチクリッシモ誌に語ったところではMotoGPの契約を実現するには18か月は必要だということだ。ピレリもミシュランも似たような状況だろう。他のメーカーの準備期間を考えれば、ブリヂストンとの契約は2015年末までの延長となるだろう。つまりどのメーカーが単一サプライヤーを引き継ぐとしても、それはすべてのクラスに統一ハード・統一ソフトが導入される2016年以降になるということだ。

パドックの噂ではミシュランが最も興味を示しているということだ。実際ミシュランは16.5インチのスリックタイヤをイタリアのヴァレルンガでテストしているのだ。ブリヂストンの撤退は大きな影響を及ぼすだろう。他のメーカーは近年のMotoGPマシンのデータを全く持っていないからだ。ダンロップもミシュランも2008年からMotoGPを離れている。そして当時でさえまともに戦えるタイヤを供給していたのはミシュランだけだった。しかしドルナがタイヤメーカーに求めているのはパフォーマンスの低下なのかもしれない。安全については妥協するつもりがないのは確かだが、レース中盤からグリップが落ちれば、レース自体は面白くなるとドルナは信じている。ライダーがタイヤの保ちを重視した戦略をとるからだ。それならばブリヂストンである必要はない。ブリヂストンだとライダーは最終ラップ近くになって最速ラップを刻んだりしているのだ。

いずれにせよ決定は今後の話である。本格的な交渉は始まったばかりだ。まだ数か月はかかるだろう。
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「タイヤ性能の低下」をドルナが求めているというのは興味深い見解です。ライダーに危険がなければおもしろいレースは歓迎。

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コメント

F1で同じ狙いをしてピレリになりましたね。

投稿: DE51V | 2014/04/21 21:53

>DE51Vさん
 ほぉ、F1はそんな理由でピレリになったんですね。知らなかったです。

投稿: とみなが | 2014/04/28 21:13

あ、この書き方だと正しくないかな。
タイヤメーカーが変わるのを気に、主催者側がピレリに対して、グリップが落ちていくタイヤを作って欲しい、とリクエストをした、と言う方があってるのかな。だから、ピレリになった最初の頃は、ある程度走行をすると、急激にグリップが落ちる->タイムが落ちる->終盤の劇的逆転 という事が起きました。

投稿: DE51V | 2014/04/30 23:00

>DE51Vさん
 それならそれでおもしろいですね。レース中のタイヤマネジメントの巧さが反映するのは歓迎です。

投稿: とみなが | 2014/05/01 20:14

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