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米国からMotoGPへの険しい道

オンラインマガジンのCycle News誌にちょっと興味深い記事があったので訳出。米国からロードレース世界GPに進出するのがいかに難しいかについてのお話です。
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 アメリカ中部のある町で土曜日の夜、ソファに座って大好きな父親とスーパークロスを見ている12歳の自分を想像してみてほしい。まばゆい照明とそれ以上に輝くスターたち。観衆は熱狂しレースは中毒性があるくらいおもしろい。
 そしていつかはあの場所で走りたいと思う。ライアン・ヴィロポートやジェームズ・スチュワートやライアン・ダンジーになりたいと強く願う。
 それも不可能なことではない。ガレージにはYZ85やKTMのSX85や、とにかくそんなマシンがあるのだ。1時間も走ればコースもあって、ことによったら自分の裏庭にコースがあるって幸運にも恵まれことだってあるだろう。
 すごく走り込んで、一生懸命練習して、そうすればジャスティン・バルシアになれるかもしれない。
 もちろんわれわれだってそれが簡単だと思うほど純情ではない。しかし可能性はあるのだ。こうした夢をかなえるライダーは確かにいて、君にもそれが実現できるかもしれないのだ。君も目撃しているだろう?リル・ハーンやエリ・トマックを見るがいい。実際そうしたライダーは枚挙にいとまがない。450クラスのライダーのほとんどがこうした道をたどってスターダムにのし上がってきたのだ。
 じゃあ日曜の朝5時、誰も起きていない中、テレビをつけ、パンケーキを用意して父親とスペインGPを見る自分を想像してみよう。観衆は熱狂しレースは中毒性があるくらいおもしろく、そして名前は発音するのが難しいかもしれないけどライダーたちは輝いている。
 いつかはあの場所で走りたいと思う。マルク・マルケスやニッキー・ヘイデンやホルヘ・ロレンソになりたいと強く願う。
 目を醒ますんだ。そんな夢はかないっこない。
 ガレージには小さなロードレーサーがあるわけでもなく、あったとしても裏庭にコースがあるわけでもなく、レース場も1日かけてドライブしてもみつからない。もし環境に恵まれていたとしてもその先はどうなるだろうか。
 速いことを証明して、あらゆるレースで勝ってみせてもその先には?
 道は二つしかない。スペインに引っ越すか、あと他の引っ越し先としては・・・、やっぱりスペインだ。
 仕事をやめてヨーロッパに引っ越してくれるような親がいない限り、16歳になった時に待っているのはAMA国内選手権である。
 来シーズン予定されているのは全5戦。テレビ中継もないから友達に見てもらうこともできない。でも自分の夢だから走り続ける・・・。なんてことだ。コーリン・エドワーズやニッキー・ヘイデンのようなアメリカ人がMotoGPに行ったというのに・・・。でも自分は行けないってどういうことだ。MotoGPにアメリカ人が進出した時代は過ぎてしまったのだ。彼らの年齢を考えても見てほしい。君の父親と同じくらいの年じゃないか。ベン・スピーズ以降は誰もMotoGPに行っていないのだ。父親がウェイン・レイニーやケヴィン・シュワンツや、もっと古いケニー・ロバーツの話をするのを聞いたことがあるだろう。でもあれは過ぎ去った栄光の日々なのだ。
 もう今は時代が違う。じゃあどうすればいいんだろう?MotoGPの最高のライダーは20歳の若者である。自分が16歳なら後4年しか残されてない。彼はMotoGPチャンピオンになる前に125ccとMoto2のチャンピオンまで獲得しているのに。しかも同じ道を歩んでいる弟までいる。いや彼の弟だけではない。それに続く若者はごまんといるのだ。
 君がやってるレースはほぼノーマルの600ccでタイヤも溝付きだ。ここから抜け出す道を探しているのだろうが、走っているのはデイトナやニュージャージーやモータースポーツパークである。ヨーロッパのライバルは12歳でMoto3マシンと大して違わないキット付きマシンでヴァレンシアを走っているというのに。
 そんな夢は捨ててしまうがいい。スーパークロスの方がよっぽどいい。
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スーパークロスもない日本ではどうすれば・・・、ってのはさておき、レギュレーションを合わせるなり、なんなり、なんらかの形で世界GPへの道をつけたいですねえ。あとはイタリアみたいにMFJがスポンサーについて有望な若手を海外に出すとか。あとインターネット関連企業とか。KOBOもドゥカにちっちゃくスポンサーするくらいなら若手のMoto3につけばいいのにねえ。それでこそのお大尽でしょう。

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2014年ストーブリーグ表(暫定エントリーリスト版)

MotoGP公式サイトに暫定リストが発表されたので、ストーブリーグ表を更新しました。今回はゼッケン入り。

Stove_2014_140115_2

「stove_2014_140115.pdf」をダウンロード

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ドゥカティのオープンクラスへの移行は「現時点では」未定

正月休みで薄ぼんやりしてる内にドゥカティがオープンクラスに転向するとかしないとかという話が浮かび上がってきましたが、現時点では(公式には)未定のようです。
CRASH.netより。
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「現時点では」のオープンクラス参戦に関しては未定とのことであるが、セパンテストでファクトリークラストの比較を行うとチームが公式に発表している。

今週初めのイタリアからの報道では、ドゥカティコルセのジェネラルマネジャーであるジジ・ダリーニャがオープンクラスへに移行したがっているとのことであった。オープンクラスなら統一ECUの使用と引き替えに、ガソリン容量、エンジン台数、シーズン中の開発、よりソフトなリアタイヤの使用等のメリットが生じることになるからだ。

アンドレア・ドヴィツィオーゾのコメントもオープンクラスへの移行が真剣に検討されていることを裏付けている。11月のヘレステストでは2種類のマシンを試しており、さらにセパンで詳細な比較が行われるというのだ。

現時点ではヨニー・エルナンデスが今シーズンオープンクラス仕様のデスモセディチで走ることになっているが、他のドゥカティライダーであるドヴィツィオーゾ、カル・クラッチロー、そしてプラマックのアンドレア・イアンノーネはファクトリー仕様でのエントリーである。

ワークスライダーがセパンでオープンクラスのテストをするのか、そして2014年からワークスチームもオープンクラスにスイッチする可能性があるかというCRASH.netの質問に対してドゥカティは次のように返答している。

「ドゥカティはオープンクラスの可能性について探ることは重要だと考えていますし、これが今後のMotoGPの主流になるだろうことも理解しています。そこで今シーズン、プラマックレーシングチームのヨニー・エルナンデスをオープンクラス仕様のGP13で走らせることとしています。
 現時点ではこれ以外のオープンクラス関連プロジェクトはありませんし、2/4~6のセパンテストで他のドゥカティライダーはGP13及びGP14のファクトリー仕様のマシンを比較することになっています」

オープンクラスは昨年までのCRTの代わりに導入されたもので、買い取りルールは廃止されている。

ホンダとヤマハが導入するオープンクラスマシンはコスト面の制約によりファクトリー仕様より性能が劣っているが、レギュレーション上での両者の違いは統一ECUの有無だけである。ドゥカティのオープンクラスマシンは昨年のワークスGP13に統一ECUを組み合わせたものだ。

オープンクラスが統一ECUを使用するのに対してファクトリー仕様は独自のソフトウェアをマニエッティ・マレリのハードに組み合わせることができる。ただしその代償としてファクトリークラスは4L少ない燃料と5基のエンジン(オープンクラスは12基)しか許されていない。

これに加えて2014年からはシーズン中はエンジンデザインと内部パーツの開発がストップされる。

ファクトリークラスの制約範囲が広がっている上に、統一ECUのファクトリークラスへの導入も想定される状況では、2003年以来の表彰台無しのシーズンを過ごしたドゥカティがオープンクラスに移行するという噂も無理はないとも言えよう。
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まあコストを下げて参戦台数を確保するためには仕方ないのかもしれませんが、「おもしろい」(珍妙なとも言う)マシンの参戦も楽しみにしている身としては、あんまりがちがちにしないでほしいという気もします。珍妙なマシンでも勝てるレギュレーションになりつつあるとも思わないでもないですが。

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