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新チャンピオン マルク・マルケスへのインタビュー

激烈っちゃー激烈、余裕っちゃー余裕な感じでチャンピオンとなったマルケスですが、レッドブル主催でインディアナポリスGPテレカンファレンスってのが開催されたようです。その模様をSuperbikePlanetより。
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司会:皆様、ようこそレッドブル・インディアナポリスGPテレカンファレンスへ。本日は特別にMotoGPの新チャンピオンであるマルク・マルケスをお迎えしました。マルクは日曜のヴァレンシアGPで3位に入り、わずか4ポイント差でホルヘ・ロレンソを退けチャンピオンとなりました。マルクの実績を読み上げるには15分くらいかかりそうですが、とりあえずは簡潔にまいります。

 まずは簡単な紹介から。マルクは20歳のスペイン人で、史上最年少のMotoGP最高峰クラスのチャンピオンです。ルーキーがチャンピオンを獲ったのは1978年のケニー・ロバーツ以来のこと。今シーズンはルーキーとしては新記録となる6勝をあげました。8月のレッドブル・インディアナポリスGPでも勝利をあげています。そして18戦中16戦で表彰台に立っているんです。しかも過去4年で3回もチャンピオンを獲得しました。2010年の125cc、2012年のMoto2、そして今年のMotoGPタイトルです。それと、今日のヴァレンシアでのテストでもトップタイムでした。もう2014年シーズンが始まっているんです。

 マルク、今日は来てくれてありがとうございます。

マルク・マルケス:こちらこそありがとうございます。

司会:今シーズンのMotoGP参戦にあたって、いろいろ期待されていたと思います。これまでチャンピオンを獲得し続けていますからね。2010年と2012年にタイトルを獲得しています。でも今にして思えばカタールで初めてマシンに乗ったときにタイトル獲得は究極の目標として視野に入っていたんですか?それとも自分でも驚いています?
マルク・マルケス:いやぁ、自分ではタイトルなんて考えてもいなかったですよ。そんな予定はなかったんです。目標はカタールだけじゃなく他のサーキットでも表彰台に何回か立つことだったんです。あとは何回か優勝争いができればって感じですね。コンスタントにチャンピオン争いができて、しかもチャンピオンになれるなんて思ってもみませんでした。とにかくがんばるだけだったんで、この結果には驚いていますけどうれしいです。
 でも最初からこのマシンで記録を作れたのは大事なことですね。

Q:まずは、今日の6コーナーでの肘での立て直しはお見事でした(訳注:テスト中にフロントから転びそうになったところを肘で立て直した件)。
マルケス:ありがとうございます、ありがとうございます(笑)。

Q:ルーキーにもかかわらずワークスホンダに入れたことがチャンピオン獲得の要因だと思いますか?それともLCRやグレシーニでもチャンピオンが獲れたと思います?
マルケス:難しい質問ですね。他のバイクに乗ったことがないんで、マシンがどの程度のレベルにあるかわからないんです。でも僕の目からはサテライトのマシンもワークスマシンと同じように見えますね。(原注:一部聞き取れず)マシンのレベルは同じじゃないでしょうか。確かに新型パーツはサテライトより早く供給されますけど。だからワークスにいるってことがチャンピオン獲得の助けになったと思います。

Q:RC213Vは素晴らしいバクだということは誰もが知っていることですが、まだ改善の余地はありますか?パワー以外に何かほしいものは?
マルケス:もちろんありますよ。それもたくさん。特にコーナー中盤での速さと、やっぱりコーナー中盤でのエッジグリップですね。そのあたりはまだ改善できると思います。コーナー出口でのトラクションも改善したいですね。安定性にちょっと欠けるんです。でも確かにマシンはいいですよ。乗ってて気持ちいいですから。

Q:インディアナポリス・サーキットが舗装をやりなおしたんですが、もうご覧になりましたか?
マルケス:ええ。インディアナポリスは舗装の上をはがして、それとコーナーを少し変えたんですよね。コーナーを変えるのには賛成できませんけども。だってそうなるとまたイチからやり直しですからね。(原注:一部聞き取れず)でもいずれにせよ舗装をはがすのは攻められるんでOKですよ。インディアナポリスは乗っていて特別な感じがしますね。でもいずれにせよ僕らは対応しなければならないんです。

Q:(ケイシー・ストーナーが引退した)穴を見事に埋めたわけですが、先ほどチームに入った時の目標についてお話し頂きましたけど、実際にチャンピオンが見えたのはいつごろですか?
マルケス:僕が現実のものとして見るようになったという時期ですか・

Q:ええ、タイトル獲得が現実的になってきたのはいつ頃でしょう?
マルケス:たぶんブルノあたりですね。それとシルバーストンでしょうか。あのときは怪我をしてましたけどダニが100%の状態で、でも優勝争いをした上に勝てたことで、タイトルが現実的になってきたんです。

Q:2014年の最大のライバルは誰でしょうか?あと弟さんのアレックスがMoto3で良い成績をおさめてますが、誰が将来性のあるライダーだと思われますか?
マルケス:2014年は少し状況が変わるでしょうね。ルールも変わるしマシンもそれに合わせなければならないですから。でもホルヘは強敵ですね。それとダニも強敵です。あとエスパルガロも良い仕事をするでしょう。全レースでいいポジションにいるかどうかはわからないけど、彼はきますよ、きっと。若い才能、特にMoto3でいえば、そうですね、僕の弟も来年はいいところまでいくでしょう。チャンピオン争いをする可能性もあると思います。でも、もちろん経験は積まなければいけませんけどね。でもいずれにせよ良い仕事はするでしょう。

Q:マルク、目の前でホルヘとダニが激しいバトルをしたのを見てどう思われました?特にホルヘがあなたのアグレッシブなライディングを批判した後という意味ですけど。
マルケス:ご存じの通り、まあ始めたのは僕ですが、いつも言っているように僕らはレースをしてるんです。限界ぎりぎりで戦っているんです。でも、そうですね、ホルヘはいつも僕についてやりすぎだと文句を言っていましたけどね。で彼は僕がやるより穏やかな動きのときもありますけど、僕より厳しい動きをすることもありますよね。
 まあ、僕はそれでもいいと思いますよ。レースをやるためにサーキットに来てるんだし、彼もタイトル争いをしていて、レースに勝とうとしていた。で、あの激しい動きになったわけです。

Q:レースディレクションがホルヘをレース後に呼んで事情聴取をしましたが、ああいったハードなバトルがこれからも繰り広げられるのはレースによって良いことだと思いますか、それとも悪影響を及ぼすでしょうか?
マルケス:レースを面白くするためにはもう少し心を広く持ってほしいですね。ホルヘもタイトルを賭けて戦っていたんだし、そこらへんも考慮に入れてほしいです。彼はレースを終わらせてしまったけど(訳注:ペドロサをはじきとばして、ということかな?)、それは特殊な状況だったんです。あのコーナーでは問題を抱えていましたし。だから広い心で見てほしいです。まあいつでも彼も限界で走っているわけで、僕はそれで問題はないと思いますよ。

Q:ご自分でもおわかりかとは思いますが、アグレッシブで限界ぎりぎりの走りが今シーズンのあなたのトレードマークでした。最終戦ではいつもより慎重だったようですが、来シーズンも限界走りをしますか?プラクティスでも同じようにアグレッシブに走ります?それとも今シーズン、何かを学んで、より慎重な走りになると思いますか?
マルケス:そうですね、このクラスで経験も積みましたしプレッシャーも少なくなると思います。でもいつも言っている通り、限界をさぐろうと思ったらプラクティスでやるしかないんです。だってレースになったら限界はわかっていたいですからね。でもいずれにせよ、そうですね、もっと早くなりたいです。昔はスムーズさはあんまり求めていなかったけど、それが僕のスタイルでしたから。でも今はラインも一定させたいし、経験も積んだんで、プレッシャーのない状態でその経験を活かしたいですね。

Q:アラゴンでペドロサに接触した件でペナルティを受けたことに関しては、多くの人が驚きましたけど、レースディレクションがレースに関与しすぎているとは感じていませんか?もう少し関与を減らすべきだとは思いませんか?
マルケス:そうですね、ホルヘ(訳注:「ダニ」の間違いか?)にとってもアンラッキーでしたから、あの件ではすごく落ち込みました。でもあれはレースアクシデントだと思っています。ですからあの裁定には納得いっていません。ぼくだってダニを転ばせるつもりはありませんでしたし。でも、まあレースディレクションがあって、その決定は尊重しなければならないと思ってます。

Q:2013年からこれほどまでにコンペティティブで速いとはライバルも思っていなかったでしょうけども、もう速くても驚かれなくなりましたよね。来年は特に今年の初めより厳しいマークにあうと思いますか?
マルケス:もちろんです。今年はみんなここまでとは思って異なかってでしょうし、自分自身でもここまでいけるとは思いませんでした。でもみんな僕を見てるし、プレッシャーもきついでしょう。だから今年よりたいへんだと思います。ホルヘとダニは僕をなんとかしようと思うでしょうし、もちろん僕も彼らをなんとかしようと思うわけですが。
 でも、そうですね、最初の年でここまでこれたのには驚いています。みんなも驚いているんじゃないでしょうか。

Q:先ほどちょっと触れてらっしゃいましたが、もう少しお話しをお聞きしたいと思います。2013年はコーな0中盤と、エッジグリップでしたっけ?それが2014年の課題になるんでしょうか
マルケス:ええ、その通りです。新型にも乗ったんですが、少しは良くなっています。でも問題もある。コーナー中盤とエッジグリップは確かに良くなっています。でも今日はマシンを試して、明日はいいセッティングをみつけることに集中して、それで初めてマシンのポテンシャルがわかるんです。
 でも、そうですね、今日は良い結果が出せました。いろんなデータもとれたし、それが冬に向けて大事なことなんです。それでまだ見ぬ新型パーツができるんですからね。新型フレームとか新型(原注:聞き取れず)とか、何か新しいものですね。

Q:プレッシャーにもかかわらずいつも平静でしたけど。お父さんが平静さが大切だって教えてくれたんでしょうか。それともレースを前にして瞑想とかなにかその手の特殊なテクニックを持っているんですか?
マルケス:全然そんなことはないですよ。レースでバイクに乗る前はモーターホームで一人になるんです。誰かと話さなければならないときもありますよ。例えばマネジャーのエミリオとかですね。でも一人で静かにしていたいんです。

Q:目の手術からの回復は精神的強さにつながりましたか?そのあたりについて教えて下さい。
マルケス:そうですね、僕のキャリアで一番辛かった時期ですね。お医者さんも、またバイクに乗れるかどうかはわからないって言ってましたし。で、回復したってわかったらすごくうれしかったです。本当に回復するかどうかわからなかったんです。将来が見えなかったんですよ。だから僕のメンタリティには影響がありましたね。今は一瞬一瞬を楽しんで、レースを楽しんで、自分がしていることを楽しんで、ってやってます。

司会:まだ20歳で、チャンピオンになって、この先これは人生を変えることになるんでしょうか?そしてどうやって地に足をつけていくんでしょうか。つまり、参戦初年度から世界最高のライダーになってしまって、まだ20歳なのにスーパースターで、どうやっていままで通りでいるんでしょうか?これからどうしてかれるんでしょうか?
マルケス:確かにたいへんなことですよね。でも同じ人間でいたいと思いますよ。いつものマルクでありたいとね。友達や家族やチームにはいつも言ってるんです。何か変わっちゃったりしたら「おいマルク、道をはずれてるぞ」って言ってくれってね。周りにいる人が僕の足を地につけてくれるって信頼できるのはいいことですよ。

Q:ちょっと微妙な質問なんですが、フィリップアイランドでは実際何が起こったんですか?ご自分がラップを間違えたのか、ピットボードが間違っていたのか、チームが11周走ってもペナルティはないって言ったのか、どれなんですか?
マルケス:すごく混乱していたんです。人的ミスですね。本当に大きなミスだった。でも要するにチームがラップ数について混乱していて、11周目もOKだと思っちゃったんです。でもチームがサインを出したときには、えーっと、ピットインのサインを出したときですね、そうですね、つまりはチームのミスだったんです。でも将来に向けての良い経験になりました。

Q:モンロー、発音が間違っていたら、すいませんが、モンロー(訳注:Moto2時代のチーム)のようなチームからいきなりHRCに入って、メカニックもサポート体制も違う状態で、たいへんでしたか?それとも、ああ、ここはチャンピオンチームなんだからしょうがない、言うことをきかなきゃ、って思いましたか?
マルケス:そうですね、こういう風にステップを上がると何もかもが変わっちゃうんですよね。マシンも変わるしチームも変わる。最初は、おっしゃったみたいにたくさんの人が働いてるんで責任を感じちゃうんです。ちょっと間違ったことを言っても、それでみんなが一生懸命動いてしまう。でも結果はついてこない。
 ですから、たいへんですよ。でも経験を積めば、それはワークスですかrあいいことがたくさんある、もしマシンに問題があってもみんながそれを良いものにしてくれるんです。

Q:2014年は燃料制限が厳しくなりますが、それでライディングが変わると思いますか?その他に何か変わるところはあるでしょうか?
マルケス:まずは見てみないとわからないですね。ラインを一定にして、もっとスムーズにしないといけないでしょう。でも大事なのはラインを一定させることですね。それとスタートを改善したい。今年その2点で遅れをとりましたから。

Q:マルク、目の怪我は相当深刻だったと思います。網膜剥離ですよね?誰もが回復に苦労する問題ですが、今の視力はどうなんですか?まだ後遺症があるのか、怪我をした方の目には問題を抱えているのかお聞かせください。
マルケス:いや、そんなことはないですね。最初はお医者さんが手術をしても100%には回復しないだろうって言ってたんです。普通の暮らしには問題ないけどレースをするには問題が残るだろうと思った。でも幸いなことに今は100%に回復してます。心の底からお医者さんに感謝したいです。いい仕事をしてくれたし、またレースができるチャンスを与えてくれたんだから。

Q:レーザー手術をしたんですか?それとも泡療法(訳注:気体網膜復位術)を使ったんですか?
マルケス:えーっと、手術の話ですか?

Q:そうです。手術の方法のことです。
マルケス:正直に言うとよくわからないです。何か目の中に腱みたいなものを入れて、あとはよくわからないですね。でも何か入れたみたいです。
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腱って英語では「tendon」なんですが、そんなものを目にいれるのか???
まあ、それにしても海外のジャーナリストは遠慮がなくっていいですね。

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コメント

和訳ありがとうございます!
マルケスファンだけど、英語が大の苦手なんで本当に助かりました。

投稿: 結石 | 2013/11/16 21:08

>結石さん
 どういたしまして。意外と私の周りにはマルケスファンが少ないので、読んで頂けてうれしいです!

投稿: とみなが | 2013/11/17 15:29

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