« 勢いはこっちにある、とロレンソ | トップページ | チームもロレンソのタイトル獲得を期待 »

ニッキー・ヘイデンへの5分間インタビュー

来シーズンはアスパーに移籍してホンダのプロダクションバイクRC1000Vに乗ることが決まっているニッキー・ヘイデンへのインタビューです。GPweek.comより。
============
2003年に始まったニッキー・ヘイデンの旅は2006年のチャンピオン獲得、そしてドゥカティでの停滞期間の後に来年は市販ホンダに戻るという紆余曲折を経ている。我々は彼に対して現在、そして将来に関するインタビューを行った。インタビュアーはマイケル・スコットである。

−この数年のドゥカティでの状況について教えて下さい。
「もう離れることが決まったんで、あんまりネガティブなことは言いたくないですね、5年間も過ごしたんだし。でも期待した結果は出せませんでした。ドゥカティは偉大なブランドですし、一緒に働いているスタッフもファンも大好きです。でも確かに結果が伴わないまま凄い精力を注ぎ込んでしまったというのは事実ですね。
 でも振り返ることはしたくないんですよね。あれがしたかったとか、これをトライしたかったとかね。実際いろいろ試しているんです。特に今年はね。そういうのがいちばん辛い。新型マシンに凄く期待していていろいろ変更を加えているんですから。フィリッポ(プレツィオージ:解雇された設計及びレース部門チーフ)がいないのも辛かったです。

-ドゥカティはカーボンフレームでがんばるべきだったということを今シーズン始めに言っていましたが・・・。
「実際にはフロントフレームのことですね。カーボンフレームですけど全部がそうというわけじゃない。フロント部分だけなんです。そのフレームをヴァレンシアの後で試すはずだったんですけど、手首を骨折してそれができなかった。だから今となってはそれで良い方向に行ったかどうかは誰にもわからないですね」

-カーボンフレームは捨てて普通のアルミフレームになったんですが、ロッシのせいでドゥカティが間違った方向に行ってしまったということでしょうか?
「ロッシのせいだとは言うつもりはないですよ。あれは失敗に終わった実験なんです。いろいろ変えすぎて混乱してしまったのかもしれませんね。誰もが心から成功を求めていて、それで無理なジャンプをしてしまったんです。
 それにロッシはドゥカティにいろいろいいこともしてくれました。彼のおかげでマシンに手を加えなければいけないことがはっきりしましたしね。ドゥカティの熱狂的なファンの中には、マシンに問題があるなんて思ってもみない人がいるんです。それで別のライダーを、別のライダーをって要求するんですよ。
 あと、レースディスタンスになるとフレームにあったタイヤが必要なんです。ブリヂストンがホンダやヤマハ向きにタイヤを作ってしまうと、選べるタイヤは2種類しかないですし、どっちも似たようなタイヤなんで、僕らのカーボンフレームには全然合わないんです。つまりその時点で勝負あったってことなんですよ。
 もしこっちのためにタイヤを作ってくれるならカーボンフレームにも相当なポテンシャルはあると思いますよ」

-ロッシは変更が必要だと言っている一方で、ストーナーはそうじゃないって言っています。ストーナーはなんで乗りこなせたんでしょうか?
「確かにストーナーはロッシと反対のことを言っていますね。でも彼は疑いもなく天才なんです。若かったし、MotoGPの知識もそれほどあるわけじゃなかった。そして彼は問題が山ほどあっても速く走れたんです。
 でもあの頃から僕らは後退してしまった。みんな言うんですよ。『ストーナーならこのマシンでも勝てたか』ってね。僕はそう思いません。2010年に彼が2レースばかり勝ったときに、僕も3位ともう少しで表彰台っていう4位でした。だから彼はマシンの良さを最大限引き出していたのは確かだけど、僕らが同じチームだったときには僕だって今みたいにトップから40秒遅れの10位あたりをうろうろしてるわけじゃなかったんです。だからいくら彼でも今のマシンで前を走れるとは思いませんね」

-バイクに乗っているときの最大の楽しみはなんですか?肉体的にとかメンタル的にとか、それとも結果が大事ですか?
「結果ですね。終わってみて満足すること。マシンの最大のポテンシャルを発揮して、うまくいくことですね。バイクに乗るのは楽しいですけど、それだけじゃないんです。僕にとっては達成感が大事なんです。
 一生懸命やることが好きなんです。こつこつとね。そして何もかもがうまくいったときに報われる。
 マシンがうまくできていい感じになることがあって、それは本当に気持ちいいんです。まあここんとこそういうことがないんですが・・・。

-マルケスのおかげでペースが上がってMotoGPのレベルも上がったということはありますか?
「他に言うことはないでしょ?彼はMotoGPをがらっと変えたんです。彼のスタイルもやり方も信じられないですし、結果も凄いですよね。まだ20歳なんですよ。僕が20歳のときなんて、世界選手権でトップに立つなんてやってなかったわけですよ。僕が見る限り弱点もないですからね。ルマンで雨がちょっと降りましたけどレースの前半でそれでも速いことを示しました。
 彼は速いし気持ちも強いし、しかも頭が良いしカリスマ的でもある。だから本当に強い競争相手ですよ」

-もう10年が経って、そろそろ11年になるわけですけど、いいことと、悪いこと、あと何が懐かしいか教えて下さい。
「予選用タイヤは今でもほしいですね。前後とも予選タイヤをはいて、ガソリンも少なくて、予選専用のセッティングをして、それで走るのは本当に気持ちよかったんです」

-タイヤ戦争の頃が懐かしいんですか?
「うーん、半々ですね。ブリヂストンがタイヤの選択肢を広げてくれるといいんですが。そうすればソフトタイヤでいくかハードタイヤで賭けに出るか選べるじゃないですか。それでレースも面白くなると思うんです。今はみんなソフトタイヤでレースをする。で予想通りの結果しかでないんです。
 もちろんタイヤ戦争の頃にはネガティブな面もありました。ある年にはブルノと、それから別の年のラグナでのことですけど、ミシュランが失敗して、最初から勝てる見込みがなかったことがあって、辛かったですね。でもミシュランがうまくいくこともあって、そういうときにはね・・・。

-自宅にダートトラックがありますけど、そこでバイクを走らせたりするんですか?
「いや、あんまり乗ることはないですね。レースが連続して月曜と火曜にテストしてとかハードな週のあとには乗ったりしますけどね。レーシングマシンが好きなんです。公道用バイクも持ってますけどあんまり乗りませんね。限界で走るのが好きなんです。僕は本当にバイク野郎なんですよ」
============
予選専用セッティングで走るのが好きって、バイク乗りとしてはなんとなくわかる気がする。「ゾーン」に入っちゃう感じなんでしょうね。

|

« 勢いはこっちにある、とロレンソ | トップページ | チームもロレンソのタイトル獲得を期待 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/69409/58484296

この記事へのトラックバック一覧です: ニッキー・ヘイデンへの5分間インタビュー:

« 勢いはこっちにある、とロレンソ | トップページ | チームもロレンソのタイトル獲得を期待 »