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ペドロサがスペインメディアに語る:アラゴンでのマルケスとの接触について

ペドロサはこんなことを言っています。Autosport.comより発言部分のみ抜粋。
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「マルクは前にライダーがいるといつも限界ぎりぎりで攻めてくるんです。
 今回もいつもと同じで、彼は僕に後ろからぶつかりそうになって、結局接触してトラクションコントロールのセンサーを壊してしまった。それで僕はふっとばされたんですよ。
 そのおかげでレースが終わってしまった。まあ終わったことだし僕が今何を言っても関係ないんですけどね。こんな日には勝者のことしかみんな気にしないけど、レースコントロールはちょっと最近の接触事故に関して軽く扱いすぎなんじゃないでしょうか。
 僕みたいな経験のあるライダーは経験のないライダーを冷静にさせようと努力しているんですけど、今回もいつも通り無視ですよね。
 ホルヘとか僕みたいにこうした事態を警告してきたライダーはみんな限界を超えたレースをしても問題がない走り方を知っているんです」
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だんだん気弱な愚痴になっているのが心配・・・。

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誰を責めるべきか:アラゴンGPでのマルケスとペドロサの接触について

こんな時に頼りになるのがMotomatters.comのデイヴィッド・エメット氏のご意見。冷静に分析しています。ちょっと長いけど訳出。
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MotoGPのアラゴンラウンドは3レースとも見応えのあるものだった。Moto3ではアレックス・リンスがマーヴェリック・ヴィニャーレスのミスを誘う見事な勝ち方をした。ニコ・テロルはMoto2で感動的な勝利を飾った。彼は病み上がりにもかかわらず週末全てを支配したのだ。スコット・レディングとポル・エスパルガロのMoto2チャンピオンをかけた戦いもすばらしかった。結果、わずかながらエスパルガロがトップに立つこととなった。ホンダ向きのコースでのホルヘ・ロレンソの速さやマルク・マルケスの見事な勝利も印象的だった。マルケスはこれでルーキーイヤーにもかかわらずチャンピオンにまた一歩近づいたのだ。ヴァレンティーノ・ロッシにとっても良いレースだったろう。ステファン・ブラドルとアルヴァロ・バウティスタを退け、やっと表彰台に上がることができた。他にもたくさん言いたいことはあるが、今夜はそれらについては語らない。

なぜか。最初はちょっとしたミスだったものが大きな事故につながり、結果は大クラッシュとなったことで、現在レースディレクションが審議を行っている。危険なライディングについて多くの人が語っているのだ。事実を分析すれば何かわかるだろうか?私に言わせればそれはノーだ。しかしまずは事実を整理したいと思う。

我々が知っている事実はこうだ。ホルヘ・ロレンソが良いスタートを決めたが、すぐにマルケスとペドロサに追い抜かれた。ペドロサは5周目、サカコルチョスの坂、8コーナーと9コーナーでマルケスをきれいに抜いた。マルケスはペドロサの後ろで1周待った後に、12コーナーでの進入でペドロサを抜こうとしてちょっとしたミスを犯した。ペドロサに少しばかり近づきすぎた上、ブレーキがほんの少し遅れたのだ。深く入りすぎたのに気付いたマルケスはマシンを起こし、ペドロサをクラッシュさせるのを避けようとしてアウトにはらんでしまう。しかしペドロサのリアホイールにほんの少し接触してしまった。その瞬間はペドロサには何の影響もないように見えたが、マルケスはコースアウトしてしまった。そしてペドロサは数メートル進んだ後に突然ハイサイドに見舞われてしまった。

その後わかったことは、その接触の結果、ペドロサのリアホイールのスピードセンサーと電子制御ユニットを結ぶケーブルが切れてしまったということだ(→写真)。ケーブルはスイングアームの上に設置されており、マルケスが肘かクラッチレバーでケーブルを切断してしまったようだ。スイングアームについた傷を見ると、どうやらクラッチレバーに責任があるらしい。一方マルケスのつなぎの肘についた汚れを見ると、そちらはリアタイヤに接触したようだ。

チームのトップであるリヴィオ・スッポによれば、ホンダのトラクションコントロールシステムにとってそのケーブルは相当重要なものだったようだ。ペドロサがスロットルを開けたとき、トラクションコントロールは機能しておらず、タイヤが路面に食いついた結果ペドロサは投げ出されてしまった。彼はひどい怪我を負ったわけではないが、腰と尻と鼠蹊部に大きな痣をつくり、彼は痛みでまともに歩けなかった。

これが事実である。しかし疑問は残る。最初のそして最大の疑問はマルケスはペドロサのクラッシュに責任があるかということだ。これは当初思われていたより難しい質問だ。そしてどちらの陣営も熱を込めて、しかもそれなりの正当性を持ってマルケスが有罪か無罪かについて語っているのだ。明らかなのはマルケスがミスを犯したこと、ペドロサのマシンのリアに接触したこと、しかしそれ以降のことについてはかなりぐちゃぐちゃな議論になってしまう。ぐちゃぐちゃすぎて、レースディレクションですらその結論をセパンまでに出すようにHRCに依頼したデータを分析するまで結論を保留するくらいなのだ。つまりマルケスが自分の運命を知るまでに2週間かかるということである。

まず、マルケスの接触はペドロサをクラッシュさせるほどひどいものだったかが問題である。マシンがテレビに映ったのを見れば(これにはペドロサのマネジャーであるアルベルト・プーチが大きくかかわっている。彼はスペインのテレビカメラをペドロサのピットに招き入れ、バイクの負った傷を映させたのだ)、ケーブルが明らかに切断されているのがわかる。驚くべきはケーブルが抜けているのではなく切れていることだ。一方の端はセンサーが金属製の突起に接続されていて、これはネジで留められている。そしてもう一方はコネクタでプラスチックの端子に接続されてる。どちらかの端で抜けてもよさそうなものなのに、ケーブル自体が切れているのだ。

ペドロサのマシンについた唯一の傷はクラッチレバーによってつけられたと思われる細くて黒い線だけだ。マルケスとペドロサの接触は本当に軽いもので、ペドロサはコーナーでラインを保持できたくらいである。接触にすら気付かないほどだったろう。問題はペドロサがスロットルを開けたとき、突然マシンが彼を投げ出したことだ。ホンダはリアホイールセンサーに一本しかワイヤーを接続していなかったということである。そこで電子制御がセイフティモードに入り、マシンはトラクションコントロールを失った。ペドロサがスロットルをひねった瞬間に彼は投げ出され地面にたたきつけられることになったのだ。

ここから2つの疑問がわき上がる。ひとつは、なぜそれほど重要なケーブルが剥き出しになっていたかということだ。今回は別のライダーがケーブルを切断してしまったが、クラッシュしたりグラベルを走ったり、ことによったら他のマシンが跳ね上げた石が当たることだってあるかもしれない。つまりマシンがグラベルを走ってもケーブルを切ってしまうことはほとんどないということなのだろう。次の疑問は、なぜホンダのような信じられないほど複雑なシステム、エンジン回転数やギアやバンク角やコーナーのカントやサスの状態やするっとルポジションやエンジントルクやその他諸々を統合して計算し正確なパワーをリアホイールに伝達するというシステムが、スピードセンサーに1本しかワイヤーを使っていなかったかということだ。ドゥカティは両側に1本づつ、計2本のワイヤーを使っている。正しくこのような事故に対処するためである。

さらにセイフティモードになると完全にトラクションコントロールが機能しなくなるというのも疑問である。そこまでインプットが多いのになぜトラコンを止めてしまうのか。高度な技を駆使して入力を補完してライダーを転倒から救うことはできないのか。レースを続けられることを期待して、トラコンが正確に動いていないことを知らせればライダーの手にコントロールをゆだねても良いということでそうしたのか。

これらの疑問にはHRCしか答えることはできないが、公表されることはなさそうだ。私がリヴィオ・スッポに、ホンダはデザインを変える予定はあるかと尋ねると、彼は一言「ええ」と答えて去って行ってしまった。

接触の問題に戻ろう。接触がクラッシュの原因だったのか。クラッシュの原因となる傷を負わせたのは事実であるが、マルケスはそんな軽い接触が大事故につながることを知っていただろうか。誰かがすごい勢いで他のライダーにぶつかってコースアウトさせたりクラッシュさせたりすれば、それは結果に責任を負ってしかるべきだろう。しかし今回のような軽い接触はどうだろう。ペドロサには文句を言う権利はあるだろうが彼はラインからはずれなかったのである。あのような壊れやすい場所にあるセンサーの線を抜いてしまうことが予想できただろうか。

接触は許されるべきだろうか?前レース・ディレクターのポール・バトラーはそう考えている。それがレース上仕方のないものである限りはだが。ここも議論があるところだろう。もし接触で出場停止となるならMoto2やMoto3のグリッドは常に10台以下となってしまうだろう。スコット・レディングとポル・エスパルガロがアラゴンで見せたようなバトルをすれば、どちらも出場停止になってしまう。彼らはぎりぎりのところでお互いに接触していた。しかしどちらも文句は言っていない。

マルケスはかつてこのような接触をしているか?その通りだ。2011年のラタパー・ウィライローとのクラッシュは彼のキャリアの中でも最低のものだろう。そして彼が1レースも出場停止をくらっていないのは前レース・ディレクターのバトラーの傷にもなっている。ダニ・リヴァはそこまで危険なことはしていないのにシルバーストンの事故で2戦の出場停止を科せられている。これは現レース・ディレクターのマイク・ウェッブがこの手の事故に関してより厳しく対処するということを示しているのかもしれない。

マルケスはさらにブレーキングで他のライダーの後ろに突っ込むということがあった。MotoGPに昇格してからはそれほどでもなくなったが。これは彼が意識して気を付けていることだという。しかしヘレスではロレンソとの大バトルの前に何度もロレンソのリアに突っ込みそうになっている。特にバックストレートエンドでは危なかった。Moto2でマルケスと争っていたブラッドリー・スミスによれば、マルケスはセイフティ・マージンを絶対とらず、他のライダーの動きとは関係なく自分の目安でブレーキングをするのだという。

こんな風に他のライダーの動きを無視するせいでマルケスは批判にさらされている。ヘレスでのホルヘ・ロレンソ、そして今度はアラゴンでのダニ・ペドロサ。どちらもマルケスのライディングが近づきすぎる上に限界ぎりぎりすぎると批判している。彼は歩くアクシデントだと言うのだ。ロレンソもペドロサも過去のライダーとの事故を引き合いに出してほのめかす。議論を通じてマクベスに出てきたバンクォーの幽霊のようにマルコ・シモンチェリが見え隠れする。誰も彼の名前を出さないが、彼がセパンで亡くなるまでは常に危険なライディングを批判されていた。

こうしたことでレース・ディレクションはマルケスとペドロサの接触を審議しているのだろう。ロレンソは前々から、自分の走りを変えたのは2005年のもてぎのアクシデントの後に受けた出場停止措置だったと言っている。出場停止にすればマルケスも学ぶだろうし、アグレッシブさをもう少し上手に出すようになるだろう。問題はマルケスがMotoGPに上がってからは、どんな走りをしてもお咎め無しだったことである。危険になる一歩手前でぎりぎり踏みとどまってきたのだ。走りがきれいになることでマルケスにお灸を据えるのがレース・ディレクションにとっても難しくなっている。他のライダーはマルケスが学ぶべきだと思っているにもかかわらずだ。

現時点で手に入る証拠を並べてみると、今回の事故でマルケスが出場停止となるのはフェアではないということになるだろう。ペナルティポイントを加算するほどですらない。今回の事故はブレーキングミスと危険なライディングの丁度中間に位置しているだの。これからどんな資料がレース・ディレクションに提出されるかはわからないが、それが何か議論に影響するようなものとは思えない。現時点ではレース・ディレクションは今回の事故をレーシングアクシデントととらえる方向のようであるし、私はそれに賛成だ。

だからと言ってダニ・ペドロサにとってはフェアな事故とは言えないだろう。アラゴンでのペドロサは勝てるペースだったのだ。なのに奇妙な事故により勝利を失ってしまった。マルケスが転倒のきっかけとなったのか?それは間違いない。マルケスがペドロサを転倒させたのか?これは非常に難しい質問だが、私はノーと答えよう。ペドロサの転倒は小さなミスト設計の失敗と、不思議な連鎖の結果である。これはペドロサの不運なエピソードをさらにひとつ積み重ねる事件ではあったが、彼はこんなひどい目にあうようなことは何もしていないのだ。
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ペドロサかわいそすぎ。

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マルケスとペドロサの接触事故に対するクラッチローとロレンソの意見

どうしたってこの記事を思い出してしまうわけですが、マルケスがペドロサに接触してトラクションコントロールのリアタイヤスピードセンサーのケーブルをぶっちぎった結果、ペドロサがハイサイドで転倒したアラゴンGPでの事故に対するクラッチローとロレンソのコメントをMCNより。
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クラッチロー:「別に問題はないと思いますよ。マルクもコントロールを失っていたわけじゃない。確かに大きくはらんでコースアウトしたけど、コースに戻って勝ったんですからね。勝ち方はフェアだったし、それにダニがブレーキを早くかけすぎたとも言えますし。こういう信じられないことは起こるものだし、もしマルクに同じことが起こっても文句は言わないでしょう。センサーが壊れてクラッシュした。それがポイントですね。彼はダニをぶっ倒したわけじゃないんですよ。みんな抜き合いをしてるんだし、ミスをすればはらんでしまう。ダニや他のライダーがこれまでミスをしなかったとでも言うんですか?マルクは最速で、だから勝ったんです。悪いことは何もしていない」

ロレンソ
:「今年の走りを見ると、本当にマルクは信じられない結果を出してますよね。ルーキーなのにたくさん勝ってるし、ポールもたくさん獲っている。速さも才能も存分に発揮してると思います。それに走りもアグレッシブで、常にリスクを負って走っている。10回もクラッシュして自分を危険にさらしてるけど、彼が抜きにかかるときは僕らのことも危険にさらしているんです。今日の事故はまだ見ていないけど、ヘレスの後にこういうことは必ずまた起こるって言いましたよね。250の時は僕もすごくアグレッシブだったしMotoGPの初年度もそうだった。今はマルクがそういう走りをしています。こういうことは一回じゃ済まないでしょう。(マルケスが一線を越えているかと問われて、一瞬口ごもった後)僕が何か言っても何も変わりませんからね。ヘレスで僕の意見は言っていますけど、今日のことについては何も言えませんね。今は彼の方が僕より速くて、だからとにかく彼を上回るようにがんばるだけですよ」
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ちなみに私は今回はマルケスは悪くないと思ってます。接触自体は軽いもので、レーシングアクシデントの範疇だったと思うからです。

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公式リリース>アラゴンGP2013

ホンダヤマハ、ドゥカティ。

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公式プレビュー>アラゴンGP2013

ホンダヤマハ、ドゥカティ。

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ドゥカティのゴブマイヤーが約束するのは革命であって改善ではない

まったくはかばかしい進化が見られないドゥカティですが、来年は大革命を起こすとチームのトップが言ってますよ。SuperbikePlanetより。
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イタリアを象徴するバイクメーカーであるドゥカティがドイツのアウディに買われてから1年が経つが、ドゥカティにはまだ革命が起こっていない。

レース部門であるドゥカティ・コルセが相変わらずだらだらと改革を怠っているのか、それとも確実に前進しているのかについては見方によるだろう。ワークスライダーのニッキー・ヘイデンとアンドレア・ドヴィツィオーゾは、ホンダやヤマハに追いつけないまま首を長くして戦闘力のあるマシンを待ち続けている。レースによってはアスパーチームのCRTの前に留まるのでさえたいへんな苦労という体たらくだ。結果ランキングはドヴィツィオーゾが8位、ヘイデンが9位と低迷してしまっている。

チームのトップであるベルンハルト・ゴブマイヤーは改善の積み重ねでは大改革を起こせないことをよくわかっているようだ。2014年のワークスライダーであるドヴィツィオーゾとカル・クラッチローに対して、完全に新型となるマシンを供給することを約束したのだ。新型フレーム、新型エンジン、さらには3年前にケイシー・ストーナーが勝っていた頃から悩まされていたフロントのフィーリングがないという問題も解決する新たなアイディアでマシンを作り直すという。

ゴブマイヤーはドイツメディアにこう語った。「根本からマシンを作りかえています。あらゆる角度から見直しを進めているんです。今年収集したすべてのデータと情報を解析しています」

ドゥカティの予定では11月のヴァレンシアでの最終戦後のテストでGP13とGP14の中間型をデビューさせる予定だとも語っている。それが2014年型のベースになるという。

いずれにせよ中間型も新型もエンジンを強度パーツとして使ったカーボンフレームに戻るつもりはないとゴブマイヤーは強調する。ドゥカティは2008年にトラスフレームを捨て2009年にカーボンフレームをデビューさせた。

2009年と2010年の2年間でストーナーは7勝を上げたが、ヘイデンもヴァレンティーノ・ロッシも翌年以降の2年間はカーボンフレームで勝つことはできなかった。結局その2年間はストーナーの天才ぶりにスポットライトを当てるだけだったのだ。ホンダとヤマハでアルミフレームを使っていたロッシは常にカーボンフレームを非難し続け、その結果ドゥカティも日本メーカと同様のアルミフレームに転向することとなった。これが2011年後半のことである。

しかしそれも効果はなかった。2013年も結局それまでと同じような成績に終わっている。

アウディがどの程度関与しているかについてはいまだに疑問だ。アウディは本気でドゥカティでMotoGPを勝ちたいと思っているのか、それともブランド価値向上のためのマーケティングの一環でドゥカティを買っただけなのだろうか?その象徴的なカラーリングのように真っ赤な危険信号が灯っているドゥカティに対してアウディは本気で技術的資源を注ぎ込んでくれるのだろうか?それとも問題はイタリアだけで解決しなければならないのだろうか?
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まあへんなマシンが出てくるのも大いに期待するわけですが、カルには苦労しないでほしいなあ・・・。

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ダニ・ペドロサは不運なだけなのか?

というタイトルのコラムをジャーナリストのトビー・ムーディ氏がAutosport.comに寄稿しています。
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今年の初め、ダニ・ペドロサはMotoGPタイトルに最も近い男だったが、マルク・マルケスがその希望を打ち砕いた。それは彼が不運であることをまた証明したのだろうか、それとも彼はチャンピオンに値しない男なのか。トビー・ムーディがホンダの静かなる男を過小評価しない方がいいと語っている。

レース界での経験をつめばチャンスは広がるはずとみなされている。「俺は不死身だ!」と思わせるようなクラッシュから多くを学び、そんな間違った考えから解き放たれると今度は細かいセッティングについて学び始める。そして12年近くを費やしてトップに立つための手法を学ぶ。

努力を続けていれば、ホルヘ・ロレンソやケニー・ロバーツ・ジュニア、そして2006年のようにあらゆる不運に見舞われてもタイトルを獲得したニッキー・ヘイデンのようにチャンピオンになれる。

そういう意味ではダニ・ペドロサが自分に十分資格があると考えてもおかしくはないだろう。最初の250ccレースで勝利し、MotoGPクラスでは4レース目で勝っている。そしてMotoGPクラスで24勝を上げているのだ。24勝。そのすべてはトップチームであるHRCのマシンによるものだ。そしてHRCは何度も勝てるマシンを供給している。

800cc時代の最初の頃のように、HRCは確かに勝てないマシンも作ったことはある。しかしそこに大量の資金を投入し、結局エンジニアたちは問題を解決して見せた。

そして同時にホンダはより速いライダーも獲得したのだ。

「マシンはいつでも速かったのだから足りないのは速いライダーだった」というのは常に赤い巨人の採る戦略であると思われている。しかしそれは常に正しいようだ。もっともヴァレンティーノ・ロッシがホンダに三行半を突きつけてヤマハで勝って見せた時にはそうでもないのかとは思わせたものだが。

いずれにせよHRCで8年目となるペドロサがいまだにタイトルを得られないことについて彼はどう考えているのだろう?

彼は根っからのホンダっ子であり、2001年にGPキャリアをスタートしてからこっち、ホンダ以外に乗ったことはない。

2003年の125ccタイトル、そして2004年、2005年の250ccタイトルを獲得したのを見れば、ホンダが彼を大人の中に突っ込んだ判断の正しさもわかるだろう。

不運な星の下に生まれたといった言い回しを信じる人は多くはないが、私は個人的にそういうことはあると考えている。幸運な人生を送る者もいればそうでない者もいる。ペドロサは私に言わせれば不運につきまとわれた男である。

それは10年前、2003年のフィリップアイランドの金曜午前のフリープラクティスまで遡る。

125ccでチャンピオンを獲得してからまだ5日後、2レースを残したプラクティスの6周目に、この小さなモヴィスターのライダーはラッキーハイツを立ち上がって堅いタイヤウォールに激突してしまった。

ペドロサは足首にひどい怪我を負ってメルボルンの病院に飛行機で運ばれた。彼の両親は、マレーシアで彼がチャンピオンを獲るところを見られなかったかわりにと、ヨーロッパから到着したばかりで、ちょうど彼の事故現場に居合わせてしまった。両親は車に飛び乗り、メルボルンに向かい息子が世界チャンピオンとしてではなく、むしろ混乱の中にいるのを見ることになったのだ。

これが不幸というものである。

次の彼のレースは翌年の250ccの初戦となった。予選を4位、そして勝利を上げた。彼はチーフメカのマイク・リートナーが頭を振りながら笑顔で言ったのを忘れないと言う。「こんなことが起こるなんて信じられないよ」

それはリートナーがチーフメカとなって初めてのレースだったのだ。それまで彼はオーリンズでサスペンションを担当していた。勝利を得て彼は人生が素晴らしいものだと思ったろうし、実際そうだった。その年タイトルを獲得したばかりか、翌年も連続してタイトルを獲得するという幸運に恵まれたのだ。

ロッシですら250cc時代の2年間の両方ではタイトルを獲れなかった。しかしペドロサにとっては幸運というものではなかった。単に努力をしてその結果としての速さをみせただけなのだ。

最高峰クラスでロッシと戦うのはダニにとってどうってことのないことだった。人々は彼のバイクを降りてからの態度に震撼した。ロッシやそのとりまきの陽気さに慣れた後では、ペドロサが勝ってもほとんど笑わないのに驚かされたのだ。

しかしホンダにとってダニは、ホンダV5ではなく自分こそが2002〜2003年のタイトルの鍵だったと言ってはばからなかったロッシを撃ち落とすための黄金の弾丸だった。

2006年5月。私はダニのピットについての力のこもった記事を書いたが、その主題は彼の師であるアルベルト・プーチについてだった。その記事で彼らのMotoGPでのやり方に異を唱えたおかげで、私はホンダのホスピタリティでは歓迎されざる人物となってしまった。

「でも私は負けないよ」と言った。PR担当の女性は命令に従いはしたが、後になって私に、彼女自身も私の記事に賛成だと言ってくれたのだ。とは言え彼らはペドロサがロッシ一党に一泡吹かせるための鍵であると信じなければならなかった。

実際その通りだったし、2007年にストーナーとドゥカティのコンビがタイトルを獲って以降のGP界でヤマハがタイトルを獲り続ける中、ワークスホンダで勝てたのはペドロサだけだったのだ。当時ホンダのマシンは最高のものではなかったとも思われている。

しかしHRCはまだ自分たちのマシンが最高だと考えており、それを証明するためにストーナーを獲得した。結果をご覧じろ!移籍して初戦で勝ったストーナーは結局その年のタイトルを獲得することになった。

2年間ホンダで過ごした後にストーナーが引退すると表明したのはペドロサにとってはクリスマスのようなものだったろう。2012年の後半、ペドロサは倒すべき男だった。しかしミサノでロックしたフロントタイヤのおかげでグリッド最後尾に下がった上に、事故に巻き込まれてしまう。

ペドロサにはタイトル獲得のチャンスがあったのにまたもや逃してしまうこととなった。

そしてホンダは再び同じことをしてみせる。今度はマルク・マルケスを連れてきたのだ。彼は1949年にGPが始まって以来、誰も観たことのないようなスターである。

ファーストライダーとなったのにマルケスのようなライダーがピットの隣にいるのは最悪の不幸である。

しかもイギリスGPでは鎖骨を脱臼したのにマルケスは勝ちかけた上、ペドロサはそんなマルケスに敗れてしまったのだ。それは不機嫌になるのも無理はない。

2013年の残り5レースで展開は変わるだろうか?ペドロサには経験が十分にある。そしてマルケスとロレンソの争いの影に上手に隠れてもいる。もしマルケスがルーキーによくあるようにプレッシャーに負けるか、それともポイント稼ぎに終始して手を抜くかすればペドロサにも大いにチャンスはあるだろう。

ただしこのプランの問題はマルケスがポイントで大きくリードしているということだ。マルケスとしてはすべてのレースで2位に入れば、ペドロサが勝とうがロレンソが勝とうがチャンピオンにはなれるのだ。

短期的にはペドロサの将来は安泰だ。HRCとの契約は2014年まである。これがHRCでの9年目になるのだが。

しかし今年が正念場だろう。マルケスが強ければ強いほど、ペドロサは経験を力にできるはずだ。でなければ今年も花嫁のつきそいに終わってしまうだろう。2013年がペドロサの運命を終わらせることになるのだろうか?

不運も幸運も、そんなものはないのかもしれない。幸運というのは全てに備えた結果おとずれるものかもしれないのだ。
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でも私は不運なだけと言うより、なにか根本的な弱さを感じてしまうんですよねえ・・・。

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ストーブリーグ表2014(2013.9.22時点)

いろいろ決まりつつありそうなので、ストーブリーグ表を更新しました。

Stove_2014_130922

「stove_2014_130922.PDF」をダウンロード

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芳賀がMotoGPにスポット参戦するかも!

BikeSportNewsが伝えています。
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かつてのワールドスーパーバイクのスターである芳賀紀行がGPにカムバックするかもしれない。ヨニー・エルナンデスがいなくなったポール・バードチームに彼の代役として参戦する可能性があるのだ。ちなみに代役としてはオーストラリア人のダミアン・カルディンも乗るだろうと言われている。

ドリフト侍の芳賀は現在ポール・バードが運営するラピッド・ソリシターズ・カワサキでキース・ファーマーの代役としてBSBを走っているが、10年前アプリリアで走ったのを最後に離れていたMotoGPに帰ってくるかもしれない。

先月はアレックス・ロウズの名前も挙がっていて、彼がもてぎとヴァレンシアを走るのではと言われていたが、現時点では不明である。
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「かも」だらけの記事ですが実現するといいですね!

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ロッシの木製スプーン

原題は「Rossi's wooden spoon」。木製スプーンとは最下位に贈られる賞。でも・・・。

MotorSportMagazineより。
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先日のミサノでのレースはロッシにとってもほぼ3年ぶりと言っていいほど良いレースだった。3年前の2010年、彼はYZR-M1に乗り、これ以上ないほど気持ちがいいと言っていたものだ。

金曜の午後のセッションのほぼ半分に渡って彼はマルク・マルケスを追いかけていた。ほぼテール・トゥ・ノーズでラップを重ね、しかもマルケスが遠くに逃げてしまうこともなかったのに気をよくした彼はこう言った。「凄く楽しかったですね。マルケスのライディングスタイルは本当に楽しいですよ。良いものを見せてもらいました!」

土曜にはさらに状況は良くなり、ロッシはライバルが一人も欠場していない状況では今年初めてフロントローを獲得した。問題が解決したのだ。「いつもなら予選でもっと苦労するんですが、今回はニュータイヤでも攻められましたね」

ヤマハの新型シームレスミッションがかなり役立ったようだ。「マシンは加速でも安定していて楽でした。ですからそれほど苦労しなくても自信を持ってしかも正確に走れるんです。セッティング上での唯一の違いは電子制御ですね。ウィリーが減ったんでアクセルを戻す必要がなくなったんですよ」

別の言い方をすれば、新型ミッションでハンドリングも操舵も楽になり、加速も良くなった結果、レースディスタンスでもライダーの消耗が減ったということである。

しかし決勝での結果は4回連続となる4位に終わってしまった(レースで4位というのはある意味最悪の結果だ)。

マールボロ・チーム・ロバーツ時代のことを思い出す。キング・ケニーやウェイン・レイニーが他のスタッフと共にアルコールで上機嫌となったディナーでのことだ。レストランにこんな声が響き渡った。「誰が4位だったっけ?!」つまりは誰が4位になったかなど誰も気にしていないということだ。ロッシのクルーも日曜の夕方にこうつぶやいている。「4位になることほどむかつくことはないね」

ロッシの4位問題については自らもジョークにしたことがあった。9年前彼が2レース連続で4位になったとき、次のレースでこれを茶化したヘルメットを被ってきたのだ。「イタリアでは4位になると木メダル、ってジョークがあるんだよね。だからIVって書いた木メダル柄にしたんだ」とロッシは言った。

4位では表彰台に上がってファンの前に立つこともライバルの目にシャンパンをかけることも(今度やってみるといい。本当に痛いのだ)、シャンパンに酔うこともできない。

そのかわりに、スタッフに祝福されるトップ3がいるパルクフェルメを横目にピットに戻り、葬式のような雰囲気のエンジニアにマシンを渡すことになる。なにがまずかったのだろうか。

実のところ、4位だったとは言え何もかもが悪かったわけではない。ロッシのベストタイムはファステストラップを出したマルケスの0.137秒落ちであり、ロレンソのタイムからはわずか0.052秒落ちに過ぎない。さらにはダニ・ペドロサより0.2秒近く速かったのだ。つまりスピードはあるということなのである。必要なのはレースを通しての速さであり、セッティングの問題だとも言えよう。

レース後のロッシによる分析は主として二つの問題に焦点があてられた。一つはコーナー親友、もうひとつは彼自身の体格による加速の問題である。

「僕らの最大の問題はブレーキングとコーナー進入ですね。ホルヘや、あとホンダのライダーと比べるとはっきりしてるんですけど、僕より深く突っ込めるんです。これをまず解決しない蹴ればならないと思ってます、まずはコーナー進入です」

この分野では確かにヤマハはホンダに劣っているようだ。ホンダのマシンはコーナー進入でも立ち上がりでもタイトなラインを走れるマシンに仕上がっている。

ロッシのチーフメカであるジェリー・バージェスはこう語る。「私たち気付いたのはホンダの方がクリッピングポイントに近づけているということです。うちよりいいラインでコーナーに入っていく。ホンダはコーナー入り口でのトルクをうまく測定(トルダクター【torductor】と呼ばれるマシンに搭載されたトルク測定器によるものと思われる)してるんですね。私たちが知らない何かノウハウがあるんでしょう」

ヤマハも自分たちのためのトルダクターを搭載する必要があるだろう。やっとシームレスギアボックスでホンダに追いついたところではあるが。しかしこれにも2年半の歳月が必要だった。

もうひとつロッシが抱えている問題が彼の体格だ。「特に(ロッシのM1がフルパワーで走りきるためには21Lでは足りないような)燃費に厳しいサーキットではきついですね。他のライダーより重いんで完走するためにはパワーを絞らないといけないんです」

これには2つの要素が絡んでいる。ひとつはMotoGPクラスにはMoto2やMoto3や、4輪のF1にさえも導入された人間+マシンで最低重量とするルールが導入されていないことだ。もうひとつは21Lという非常に厳しい燃料制限だ。しかもこれは来年には20Lに減らされることとなっている。MotoGPの燃費制限がどれほど厳しいかは、WSBKがこれより25%以上の燃料を許されていることからもわかるだろう。こんな制限には意味がないのではなかろうか。チューンしたロードバイクがGPマシンより燃費が悪いのだ。

バージェスの考えではMotoGPがトータル重量制限を導入しないのは馬鹿げているとのことだ。現在の厳しい燃料制限の下では、体格の良いライダーは二重の問題を抱えることになる。重いライダーを運ばなければならない上、パワーも絞られてしまうのだ。ホンダとの最大の違いはライだ^である。ペドロサはロッシより16kg、マルケスでもロッシより8kgも軽いのだ。

もちろんロッシがスペイン人3人に追いつけないのはそれだけの理由ではない。彼は既に34歳。GPでは18年間戦い、その間に9度のタイトルを獲得している。確かに彼は今でも速いしハングリーだ。しかし昔ほどでないことは彼自身が一番承知している。

バージェスはこう言った。「1年ばかり前にヴァレンティーノが私に言ったんですが、もうホルヘやケイシー(ストーナー)のレベルにはなれないんだとね。でもまだ楽しいとも言ってましたよ。今は表彰台を狙って走るのが楽しいみたいです。ミサノではこれまでにないほど近づいたんですけどね。ヴァレンティーノとダニの間にはそれほど違いはないし、マルケスだってミスを犯す可能性はある。ホルヘは凄く冷静でなにもかも完璧にこなしますね。ホルヘは1周目が速かった(他のライダーより1.2秒速かった)おかげで前が空いた上に好きなラインを走れたんですが、こっちが彼のタイムに近づこうとしてもレースを通して同じタイムを出せなかった。だからもっとがんばっていいセッティングをみつけないといけないんです」

ロッシは既にキャリアの終わりに近づいているのだろう。しかし彼も彼のチームもあきらめてはいない。大事なのは彼がまだレースを楽しんでいるということだ。アッセンのように何もかもが彼に味方をしたときでなければ、もう勝つことはできないだろうが、それでも彼は表彰台争いはできるだろう。だから彼のことを忘れるのはまだ早いに違いない。
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木メダルについてはitatawa GPさんもご参照あれ。

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市販レーサーでもトップ6は可能とHRC

MCNより。
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サーキットによってはだが、トップライダーがホンダの市販RCV1000Rに乗ればフルワークスの1000ccプロトタイプに勝つこともできそうだ。

ホンダの新型市販マシンは新たに導入される「ノン・ファクトリー・ルール」に基づき、24Lの燃料とブリヂストンのスペシャルソフトタイヤを使用することが可能だ。

マルケスやロッシが乗るワークスプロトマシンは消費燃料が20Lに規制されているのに対して4Lのアドバンテージを持っている。

これがカタールやシルバーストン、もてぎといった燃費に厳しいサーキットでは相当有利に働くだろうと多くの人が考えているのだ。

HRCの副社長である中本修平はMCNにこう語っている。「予選ではワークスマシンはフルパワーですが、決勝では20Lの制限があるんでフルパワーにはできないんです。ですからレースになれば24Lを使える市販マシンとの差は小さくなるでしょう。トップライダーが乗ったらサーキットによってはトップ6に入ることができると信じています。もしケイシー(ストーナー)がフィリップアイランドで乗ったらとかですね(笑)」

この市販RCV1000Rにはイギリス人ライダーのスコット・レディングがファウスト・グレシーニのチームで乗ることになっているが、中本は開発コストが当初よりかかっていると言う。
「パフォーマンスと耐久性については満足していますが、コストが問題ですね。当初考えていたよりかかってしまったんです。でもホンダは約束したわけですし、開発コストを価格に転嫁することはしませんよ。これはホンダ持ちです」
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アプリリアやヤマハも同じくらいの性能があれば相当来年はおもしろそうですね。

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クラッチローはシーズンオフに腕の手術をする予定

MCNより。
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カルクラッチローはシーズンオフに右腕の手術する予定であることを明らかにした。今月初めのシルバーストンでの3回の転倒の内、1回目で右腕にひどい怪我を負ったのだ。

3回目のフリープラクティスで時速180kmでの転倒を喫した結果、彼の右腕は2倍にも腫れ上がってしまった。その後腫れはひいたものの、先週末のミサノでも肘に水が溜まったままだった。

月曜のテストでは4番手タイムを出したが、いずれにせよシーズン最終戦の後のテストでドゥカティでのデビューを果たした後に手術をするとのことだ。

クラッチローはこう言っている。「腫れは治まりつつあるし乗ってる間は気にならないんで、くっそ遅いことの言い訳にはなりませんね。シーズンが終わったら手術をしますよ。なんかどっかの流れが悪くなってて水が溜まっちゃうんです。水を抜いても深いところの水が抜けないんですよ」
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ちなみにスコット・レディングは腕上がりの手術を先日やって、アラゴンには問題なく復帰できるとのことです(BBC)。

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こんどはケイターハムがMoto2に参戦

( ゚д゚) ・・・

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚) ・・・

(つд⊂)ゴシゴシゴシ

(;゚Д゚) …!?

MCNより。
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イギリスの象徴的な自動車メーカーであるケイターハムが来年以降Moto2チームをバックアップする予定とのことだ。さらには市販2輪車計画も考えているらしい。

先週のミサノでのGPでMCNが入手した情報によれば、現時点では詳細は不明ながらも2015年に新型600ccスーパースポーツの販売をケイターハムが企画しているようなのだ。

スーパースポーツ市場への参入に先立って、このライトウェイトスポーツカーで知られるメーカーはなんと50,000台の250cc4st単気筒マシンを製造する予定である。

しかしこの250ccマシンはマレーシア市場のみに投入されるとのことだ。

マシンはケイターハムのあるハイアムと開発センターのあるノーフォークの技術が投入されると言われている。

ケイターハムが数百万レベルの製造工場をハイアムに作ることを発表したのは先週のことであるが、そこで何が作られるのかについては秘密が守られていた。

この計画の裏にはマレーシアの起業家であるトニー・フェルナンデスがいるようだ。

フェルナンデスはエアアジアを運営する傍ら、ケイターハムF1チームのオーナーでもある。さらにロンドンに本拠地をおくサッカーチームであるクイーンズ・パーク・レンジャーズのチェアマンでもある。

ケイターハムが来年Moto2を走らせると言ってもそれは資金と名前だけであり、シャーシはスッター製を利用するとのことだ。

ケイターハムのエンジニアリングスタッフがレース現場で働く予定である。

ライダーにはマルクVDSチームのミカ・カリオの名前が挙がっている。

彼はレディング、ポル・エスパルガロ、エステヴェ・ラバトと並んで有望なライダーの一人であり、2台体制となれば。ここにドミニク・エガーターが加わりそうだ。

MCNの取材によればケイターハムは既に2014年の参戦を申請しており、IRTAとドルナがミサノでの会議でそれを承認したようだ。
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先日のブラフ・シューペリアほど突拍子もない話ではなかったですね。それより市販マシンというのが楽しみ。

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ミサノテストでトップタイムのマルケスのマシンは統一電子制御ハードウェアとのこと


統一ECU(電子制御)がワークスに劣るのではないかと言われていましたが(少なくとも私はそう思っていた)、乗り手によるのか、それともそれなりの性能が出せるのか・・・。
bikesportnewsより。
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レプソルホンダのマルクマルケスがテストした来シーズン型RC213Vはマニエッティ・マレリの統一ECUハードウェアを積んでいた。実際来年はこのマシンで戦うようだが、マルケスは特に違いを感じなかったという。

チームが走らせたのは、使用ガソリンが4L分少なくなるオリジナルソフトウェアのマシンであるが、マルケスは今シーズンのタイムを更新している。

マルケスは統一ECUについてこう語った。「そんなに違いはなかったですよ。違いは確かにあるって言えばありますけど問題にはなりませんね」

テストでは新型バイクで1分33秒264のタイムを叩き出したが、、前回チームメイトであるペドロサとテストしたアラゴンからマシンが改良されていると言っている。

「いい感じでしたよ。ペースもよかったし。あんまりいろいろ手を加えることはありませんでした。HRCスタッフにコメントを伝えるために4ラップごとに2回走りましたけど、いい感じでした。ポテンシャルはあると思いますよ。
 重量配分が少し変わっていて、おかげで良い点が増えましたし、ネガティブなところは少なかった。いいことですね。アラゴンの時のマシンはあんまり気に入らなかったんです。特にコーナー進入のブレーキングが良くなかった。でもそこは改善されてました。まあ大事なのはアラゴンから進化したこと自体ですけどね」
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まあ、統一ECUってハード自体は現在のものとあんまり変わらないのかもですね。

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ロッシが来シーズンMoto3チームのオーナーに

SuperbikePlanetより。
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世界チャンピオンのヴァレンティーノ・ロッシが来シーズン2台体制でMoto3に参戦するとの報道が金曜にドイツであった。ライダーはいずれもイタリア人で、一人はロマーノ・フェナティ、そしてもう一人はロッシの異父兄弟であるルカ・マリーニとのことだ。

報道によればすでにKTMから2台のマシンを提供するとの申し出を受けており、150万から200万ユーロ(邦貨換算2〜2億7千万円)の契約をスポンサーとの交渉中とのことである。この額もロッシのネームバリューを考慮すればさほどの金額ではないだろう。

ロッシは2014年もヤマハとの契約が残っているが、新チーム結成やイタリアの新たな才能発掘のための「46ライディングアカデミー」の活動を見れば、ロッシが引退後の生活設計をしっかり描いていることがわかるだろう。ロッシは来年の2月には35歳になり、2014年にはGP参戦19年目を迎える。そろそろ店じまいを考える時でもあろう。

「46ライディングアカデミー」からはフェナティ、マリーニの他、ニッコロ・アントネッリも輩出している。ロッシはスペインの世界支配に一矢報いようとしているのだ。

ロッシは戦ゲルのインディアナポリス、そして今週のミサノでも、来年のMoto3参戦を否定しているが、ドイツメディアによれば既にロッシはIRTAと話を進めており、KTMに2台を予約しているとのことだ。
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まあ、しっかりしてますなあ。

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2位に慣れちゃうってことがなければいいけど

昨日久しぶりにマダムとGPを見ていて、Moto2が終わってマダムがつぶやいたせりふがタイトルです。

「2位なんて妹にキスするようなもんだぜ」とエディ・ローソンは言いました。

成績があげられないヤマハ時代に途中でマシンを降りた原田哲也選手は「負けるのに慣れるのが怖かった」とも言っています。

R4のライブのあとに「僕はこんなところ(全日本)にいつまでもいるわけにはいかない。早く世界に出たいです」と言っていた中上貴晶選手。あの時のあなたは世界にでることだけでは満足するはずのないオーラを放っていました。今もそうだと信じています。

無責任なファンの戯言ではありますが、ほんとうに期待しているのですよ。次戦は是非優勝を!

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公式リリース>サンマリノGP2013

ホンダヤマハドゥカティ(英語)

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ストーブリーグ表2014(2013.9.15時点)

Motomatters.com経由、GPOne.comより。
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ワークスマシンのシートはすでに埋まってはいるものの、ワークス以外についてはまだ空きがある状態だ。今のところ人気のシートはFTRフレームにM1のリースエンジンを搭載するNGMフォーワード、そしてアスパーチームだ。こちらは正式なワークスではないもののメーカー肝入りでアプリリアを走らせる予定だ。この2チーム4台分がワークス以外では戦闘力のあるマシンである。スズキの復帰は2015年だが、誰もがワークスマシンを手に入れたいと願っている中、このシートも皆が狙っている。

現時点ではNGMとアスパーが鍵となっている。アレイシ・エスパルガロが人気のライダーなのはCRT勢でトップを走り続けていることからも当然だ。エスパルガロの問題は既に2014年の契約をアスパーと交わしていることである。契約ではCRTのチャンピオンとなった場合はアスパーとの契約が自動で更新されることになっており、現時点でCRT勢2位のコーリン・エドワーズに41ポイント差をつけていることから、ほぼそれは確実だろう。

とは言え、ヤマハエンジンを使うNGMフォーワードもエスパルガロに興味を示している上、本人も移籍を希望しているようだ。アスパーのジーノ・ボルソイによれば、エスパルガロはチーム離脱を考えているとのことである。しかし、それは高くつくことになる。違約金として600,000ユーロ(約8千万円)がかかりそうなのだ。エスパルガロの新マネジャー、アルベルト・ヴァレラ(ホルヘ・ロレンソのマネジャーでもある)は新契約を検討中で、アスパーはエスパルガロを手放すだろうと考えている。チームにいたがらないライダーを引き留めても良いことはないとボルソイはMotomatters.comに語っている通りだ。しかしアスパーは2年間彼に投資しており、2014年には新型マシンも手に入ることから、エスパルガロを引き留めるだけの戦闘力を提供できるとも考えている。

しかしながらエスパルガロの残留はなさそうである。彼が行くのはNGMフォーワードだろう。つまりストーブリーグの第2幕が上がるということだ。まずはニッキー・ヘイデンだ。彼はアプリリア本社のあるノアーレで走っているのをSNSのトレーニングアプリでアップしているのが確認されている。さらに彼はジャーナリストに対してアプリリアのレース部門を訪問して契約の話を始めていることを認めている。契約は締結直前のようだ。そしてチームはMotoGPのアスパーになりそうである。アプリリアが独自電子制御ソフトと20Lタンクというファクトリーパッケージになるかどうかは現時点ではわかっていない。ボルソイはMotomatters.comにこう語っている。「それはアプリリア次第ですね。アラゴンまでにはわかるといいですね。でも実際にはその後になるでしょう」

残るはアスパー1席、NGM1席である。エスパルガロとヘイデンが入れ替わるということになれば、ランディ・ドゥ・プニエにもアスパー残留のチャンスが出てくる。一方もしエスパルガロがアスパー残留となれば、ヘイデンに追い出されるがドゥ・プニエとなる。NGMの2席目はコーリン・エドワーズで決まりだろう。FTRカワサキの開発にも多大な貢献をしている彼は、やはりM1エンジンという強力なパッケージが来ることをわかって、残留を強く希望している。

一方ドゥカティは頭を悩ませている。特にベン・スピースは大きな頭痛の種だ。スピースの肩の怪我は相当深刻で2013年シーズンの残りをすべて放棄することになっている。リハビリはうまくいっているようだが、スピースは早い復帰でリスクをとる気はないようだ。普通であればスピースは2014年もプラマック・ドゥカティで復帰となるはずだが、この2年間はスピースにとっても普通の2年間ではなかった。スピースの契約はドゥカティと直接結んでいるもので、2014年まで残っているのだが、ドゥカティは契約を破棄しようとしているという噂もある。プラマックのボス、フランチェスコ・ギュイドッティMCNに対してその噂を否定しているが、相当根強く残っている。まあいずれにせよそれが正しいかどうかはすぐにわかるだろう。
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というわけでストーブリーグ表を更新。複雑になってます・・・。

Stove_2014_130915

「stove_2014_130915.pdf」をダウンロード

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セルジ・センドラへのインタビュー:ドルナのテレビ製作について その2

ドルナが製作しているテレビ中継についてのインタビューの2回目。
Motomatters.comより。インタビュアーは前回に引き続き写真家のスコット・ジョーンズ氏です。
今回は9月10日付。
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第2戦のオースティンでドルナのテレビディレクターであるセルジ・センドラへのインタビューを行った。そこでは世界中のMotoGPファンにどのように映像を届けているのかについて尋ねたが、ラグナセカでも彼に話を聞くことができた。そこで今度は人気のスローモーションやらなにやらについて尋ねてみることにした。第1回目のインタビューはこちら(和訳はこちら)をご参照頂きたい。

Motomatters:前回のインタビューではテレビ製作がいかに複雑な仕事かをうかがったんですが、今回の最初の質問はロジスティクスについてです。例えば先週までドイツにいて、今はラグナセカにいるわけですが、2日ほどで荷造りを終えて、大西洋を越えて、ここでまた設営するわけですね。
セルジ・センドラ:2日間で設営できるようにシステムを整えているんです。普通は火曜と水曜ですね。中には月曜入りする人もいます。これはカメラ用のメインケーブルの設営を私たち以外の業者に頼むときですね。その業者は月曜から水曜までかけて仕事をするんです。
 でも主な機材は月曜遅くか火曜早くに届くんですよ。そこから2日で設営です。木曜はテストに充てています。そこで何か問題が起こる可能性もあるんですが、とにかく技術者が鍵になりますね。
 私たちの仕事は専門分化しているんで、専門家にお金を払ってやってもらうんです。それで時間を得ることができる。それにケーブル設営はとにかく大事な仕事なんでミスを防げるというのも大きなメリットですね。
 ケーブル設営に問題があったら・・・、例えばサーキットごとにレイアウトが違うのは大きな悩みですね。ですから設営のしやすさと同時に撤収のしやすさも考えなければならないんです。もし撤収手順を考えていなかったら時間を余計にくってしまいますからね。
 水曜はそんな感じで、レースが終わると、まあ大体ヨーロッパ時間の午後10時には撤収して11時半か12時には移動を開始します。それとも今回ドイツから飛んできたようにヨーロッパからアメリカに向かうかですね。例えばドイツでは11時半にはみんなサーキットから出ていますよ。
 これができるのは本当に凄い。おかげでみんな寝る時間を稼げたり、時間通りの飛行機に乗れたりしますからね。まあそれでも遅いっていえば遅いですけど、これはこれから解決してく問題ですね。毎年学習して、手順をシンプルにしていくんです。特製のケースを使ったり、ケースの数自体を減らしたり、いろいろコンパクトにしたりしてね。毎年何かを変えていけば最終的にロジスティクスに結びつきますから。ものごとが安定してしまえばOKを出しますけど、今はまだいろいろコンパクトにして来年はよりよい方法でやれるように改善していく段階なんです。

Motomatters:ケーブル設営部隊は月曜入りで、でも月曜はまだ機材が来ていないんですよね?
セルジ・センドラ:機材は夜中に飛行場に運ばれて、月曜にはそれが運ばれます。普通はまるまる一晩かかりますね。飛行場について機材をトラックから降ろして、飛行機に載せて、それで運ぶわけですから。ドルナはこの手順を過去6〜7年続けていて、もうずいぶんいろいろ学びましたよ。最初に到着しているべき機材とそうでないものを分けたりとかね。一機で運んでるわけじゃないんです。

Motomatters:機材が空の上にある段階からケーブルの設営が始まっているんですか?
セルジ・センドラ:場合によりますね。ケーブルがまだ機上にあったり、もうサーキットに着いていたりです。例えばオーストラリアの場合は何週間も前にケーブルは届いていますよ。

Motomatters:それはドルナのケーブルなんですか?
セルジ・センドラ:これも場合によりますね。ヨーロッパではある会社のものを一貫して使っていますし、マレーシアと日本も同じ会社です。オーストラリアとアメリカは地元企業ですね。

Motomatters:つまりドルナの物ではないと。ドルナはケーブルは所有していないんですか?
セルジ・センドラ:ええ。ケーブルについて言えば本当に大事な物だしおもしろいですよ。毎年量が増えていくんです。ドルナが管理しているのは無線機器だけですね。オンボードカメラとコースに設営するアンテナ、これはピットカメラやパドックカメラ、それとヘリコプターをつなぐ物です。でもそれだけでも16km分のファイバーなんです。これは他の機材と一緒に届いて、火曜と水曜で設営します。

Motomatters:ファイバーというのは光ケーブルですか?
セルジ・センドラ:そうです。これはドルナの所有物でサーキットごとに設営するんですが、ケーブル無しでは機能しないカメラがたくさんありますからね。それにファイバーのおかげでコメンタリー用の音質も良くなっています。光ケーブルは本当に重要な役割を果たしていますよ。おかげで細いケーブルにいろんな情報を流すことができるんですから。

Motomatters:光ケーブルにはだんだん移行していったんですか?
セルジ・センドラ:ええ。コースサイドカメラについてもそうなんです。今ではすべて光ファイバーですが、ここアメリカで行われるラグナとインディは地元業者と協働していて、全部光ファイバーで電線はありません。旧型のケーブルは本当に太くて信号ロスが大きい。ですからコミュニケーションのスピードを高めるにはファイバーが最適です。違いますか?私の記憶が正しければ今は1ギガエリアですけど、ファイバーなら3ギガまでいけます。ファイバーでなければ無理ですね。

Motomatters:テレビ画面にバイクの情報が映ることがありますけど、あれはどこから来ていて、それとどれくらい正確なんですか。リーンアングルとかも出ますし、回転数とかブレーキングとか加速とか出てますけど?
セルジ・センドラ:あれは全部バイクからの情報です。マシンのテレメトリー情報ですね。マシンに元々搭載されているテレメトリーシステムを借りているんです。でもコミュニケーションチャンネルはチームとは別の物です。最初からメーカーの同意を得ていて、うちはうちで独自のチャンネルを使っているんです。これはCAN-Busと呼ばれています。
 CAN-Busはドルナ専用で、独立した物です。テレメトリーに何か問題があっても私たちの方には影響しない。データは得られないでしょうけど、チームがデータを得たいと思ったらうちのCAN-Busを使うことができます。
 ですからマシンからは二つの電波が飛んでいるんですよ。ひとつはドルナのためでひとつはデータ収集のためです。今、得る情報を増やそうと計画しているところです。最初は回転数とスピードとギアだけでしたけど、スロットルとブレーキを加えて、さらに今はリーンアングルまでわかる。これらの情報は全部自分たちの電子ボードで集めています。それにGPSもありますし、加速度計とジャイロもついているんでリーンアングルがわかるんです。
 最後に正確さの話ですけど、ものによりますね。18,000回転なんて信じられない!って言う人がいますけど、それでもできるだけ正確にデータを集められるようにしています。これって1秒に5回データをとるより1秒に100回とるのが正確だっていうようなものでね。確かにサンプリングの間隔は大きいですし、テレビ画面に出す映像は完璧ではない。でも違いはわかるでしょ?間違った情報を出したら問題ですけど、技術的に詰め切れてないだけなんです。

Motomatters:つまりチームに行ってるデータはもっとサンプリングの間隔が小さいってことですか?
セルジ・センドラ:その通りです。チームはもっと正確な情報を得ている。私たちのは完璧ではない。でも間違ってもいませんよ。それとご覧になればおわかりになると思いますが、リーンアングルは本当にものすごく正確です。誰も言いたがりませんが、ある数字があるんです。「60度」。今のリーンアングルはそのあたりです。私たちの目標のひとつは視聴者の皆さんに、たとえばリーンアングルなんて表示されていなかったことに気付いていただくことですね。
 最初にMotoGPに到達してもだれも「バイクはタイヤが二つしかないのに62度まで傾くんだよ」なんて言ってくれません。最初の内は麦芽傾いて曲がることから学ばなければならない。でもこれは他のスポーツにはない醍醐味です。今年はできるだけ正確な数値を出したいですね。でもそれ以上に大事なのは、出ている数値はバイクが正立しているときを0度としてそこからの確度ということです。
 バイクがどう傾くかをわかってもらうために、今年はスクーターとアメリカンとストリートバイクとスーパーバイクとMotoGPマシンを比べたビデオを作る予定になっています。これを見れば皆さんどれほど高いレベルにあるのかわかるでしょう。そこでリーンアングルが重要になるんです。みんな線形関数はわかっても三角法が好きな人はいませんからね。でも私たちがしなければならいのはそれをわかってもらうことなんです。それでみんながMotoGPをより理解することができるようになると思ってます。

Motomatters:それはおもいろいですね。ドルナが提供するテレメトリーデータは単に視聴者の楽しみのためだと思っていたんですけど、MotoGPについて理解を深めるためもあるんですね。テレメトリーのほかにもそういった理解を深めるための手法があるんですか?
セルジ・センドラ:いろいろ学んで理解することでより楽しめるようになるんだと思っているんです。タイヤも驚きに満ちていますよ。ですからスーパースローで見るとこれまで見られなかったものが見えてきますね。
 空転や操舵やオーバーステアといった新しいものが見えるんです。そういうのってこれまでは業界言葉でみなさんにはなじみがなかったと思いますが。バイクファンでなかった新たな視聴者にとってもテレビをみれば「うわっ、リアホイールってフロントより速く回ってる」とかわかるんですよ。私たちはいつも自分たちにこう問いかけています。「これが見えるか?jこれを見せられないか?これをうまく説明できないか?」ってね。うまく描いてみなさんにわかってもらって、よりたくさんの人に見てもらいたいんです。そうしていままで知らなかったことをわかってほしい。
 ですからいろんなことを考慮しなければならないんです。見せたい物にはすごく技術的で複雑なものもありますから。例えば空転を100%を越える数値で表すこともできる。でもそれだと複雑になってしまう。50%と言えば半分だってわかりますけど、115とか120%とか言ったときには「ちょっと待って、100%が上限じゃないの?」とか思って考えが止まってしまったりしますからね。そうするとふたつのスピードの比を表してるって説明しないといけない。
 ですから私たちの目標は徐々に視聴者が見たことのないものを出していくことなんです。まずは基本的なことから説明して、そしてバイクファン以外にも受け入れられるようにしないといけない、そしてMotoGPを見て学んでいってほしいんです。

Motomatters:スーパースローを撮影するハイスピードカメラについてですが、どこに設置するかはどうやって決めるんですか?それとカメラは簡単に移設できるんですか?例えば金曜にはいいと思ったコーナーに設置しても、うまく撮れなくて土曜に移設するとかですね。
セルジ・センドラ:ハイスピードカメラgは大きいんですよ。スタジオカメラみたいに重くて、角度を変えるだけでも2人がかりなんです。それに櫓に固定されていてケーブルもつながっている。さらにはケー部のもう一方の端には複雑な大量のデータを処理するためのバッファリングシステムがついているんです。1秒間に1000コマですからね。巨大なデータ量です。ですからハイスピードカメラでは普通のカメラではとらえられない情報を得ることができるんです。
 いずれにせよ去年から使い始めたこのカメラは理解を深めるためには最適ですね。新しい物が見えてくるわけですから。カメラ設営については、まずはコースの分析から始めます。いろんなライダーやメカニックに話を聞いて、私たちなりに咀嚼する。つまりテレビの視点で考えるんです。それでベストな場所を考えるんです。中には10年以上通ってるサーキットもあるわけですから、情報も蓄積されています。
 普通はマシンのスピードで決めます。高速コーナーとかブレーキングエンドとかですね。でもまだサーキットごとに学習を重ねているところです。
 難しいのは最初に設置した場所がOKであっても、2番目の場所が良くないことがあるということです。まあ大事なのは最初のサーキットですね。つまりこれまでハイスピードカメラを設置したことのないサーキットです。これは学習していくしかないですね。
 あとカメラの機能を考えて頂ければおわかりになるかと思いますが、低速コーナーになんか設置したら見るのに何年もかかってします。ハイスピードカメラのいいところは1秒を40秒に伸ばせることなんです。1秒1000コマで撮るんですけど、グルUNOカメラは25コマですからね。つまり1秒間に25コマ見るというのが普通の間隔なんです。
 1000コマということになるとその40倍ですから1秒が40秒になる。それで今まで見たことのないような超スローモーションになるんですよ。
 つまりここラグナでは、超ハイスピードで両輪が浮くようなコーナーで撮りたいと思って激論を戦わせているところなんです。結論としては、コースサイドに行って実際に見て、あとは歩き回って確かめるってことになるんですが。なんでそんなことをするかって?バイクが飛ぶか飛ばないかなんて、見てみなければわからないわけです。「ラグナでは坂の上のコーナーでマシンが接地してないことがあるよ」って言うライダーもしますが、速すぎてこれまでそれを撮影できたことはないんです。それがスーパースローではわかるかもしれない。その一瞬を10秒か20秒に引き延ばせたら、バイクが10秒間宙を飛ぶんですよ。
 これがここでやりたいことですね。午後には晴れてペースが上がるといいですね(編注:インタビューの最中は霧が出ていた)。技術的には1秒2000コマまで上げられると読んでいます。そうすれば飛んでいるところが見られるでしょうね。これがここでの目標ですが、それはカメラの設置高さにもよるんですよね。地面の熱気でできるかげろうのせいでタイヤが接地しているように見えてしまうかもしれませんし。

Motomatters:写真を撮っていても同じ問題にあたりますね。かげろうのせいですべてが台無しになってしまいます。
セルジ・センドラ:ですよね。暑いのがいいこともありますが、そうでないこともある。かげろうがでるとリアリティがなくなるんですよね。おもしろいのはカメラを固定できなくて動かさなければならない。で撮れたものを分析するのですけど、その時には視聴者も結果を目にしているんです。
 テレビを見ているけど情報が全部入っていない人はたくさんいます。でも私たちはそれが簡単にできるようにしたいんです。今日コーナーで浮くマシンを撮れたり、画面にトップスピードを出したりしたら、解説者にも画面がどういう方向にいくかわかってもらいながら語ってもらいたいですしね。何かを強調するために丸が描けるようにしてもいいかもしれないですね。

Motomatters:ある画像を撮りたいと思ったらそこにハイスピードカメラを置いてバイクが飛ぶのを待つんですか?
セルジ・センドラ:ええ。今週末はまずはコークスクリューからでした。今日は1コーナーに置いています。その結果によって日曜のポジションを決めます。また別の場所になるかもしれませんし。

Motomatters:よりよい映像を求めているんですね。
セルジ・センドラ:例えばドイツではレースのスタートでは全てのマシンが10コーナーに入っていく映像を撮りました。坂を下っていく映像ですけど、本当に美しかった。1分くらい使いましたかね。美術館でクラシック音楽を聴きながら絵を見ているような感じでしたね。でもそれは私たちが提供しているもののほんの一部です。「今素敵な映像をお送りしていますが、先に進みますね!」って感じですか。そうしないとなにか見逃すかもしれませんしね。
 レース映像の製作では、ある程度誰がどこで抜くかがわかっています。抜き合いがあるコーナーは事前に調べていますから。そんなありえないような場所で抜くことはそうはないんです。抜きどころがあるんです。でも私たちはスーパーマンではないですから、とにかく事前に調べて、視聴者が何が起こっているかわかるようにすることなんです。
 あと天気やタイヤやその他の要素で状況が変わることがある。マルケスが予想もしてなかった場所で抜いたりね。オースティンは初めてのサーキットだったこともあってね。でもライダーも予想してなかったでしょうから。オー水ティンではテストで走ったことのあるライダーにもインタビューしてるんです。どこを見るべきかってちゃんと聞いたんですよ。で、ここと、ここと、ここって言ってもらったんですが、マルケスがやらかしてくれたんですよ。誰も予想してなかったでしょうね。
 まあ初年度でしたからね。どこが抜きどころか学習するのに3年はかかるんですよ。ライダーもそうですね。お互いに戦って、どこで抜けるかがやっとわかる。

Motomatters:秒2000コマのカメラはいつ頃導入されるんですか?
セルジ・センドラ:秒200コマ以上のものはすでにご覧に入れています(訳注:2000コマの間違いか?)。技術的な限界は2500コマですね。ムジェロみたいなトップスピードが出るコースでは秒間のコマ数が多いカメラを使っています。ムジェロではロッシがカメラに向かってきている映像を撮りましたが、あれは時速340kmで秒2500コマのカメラを使っていました。

Motomatters:ハイビジョンでたくさんのコマを撮るんでデータ量が多くなるとおっしゃいましたけど、他の普通のカメラはちゃんとすべてを記録するために普通に動いているんですよね?
セルジ・センドラ:ええ、全部撮っています。

Motomatters:ということはハイスピードカメラは常には動いていないということですか?何か特定のものを撮るためだけに動かすと。
セルジ・センドラ:その通りです。モニタでは常にデジタル画像を見てるんですけど、ファイルサイズに制限があるんで録画するのは一部だけです。ハイスピードカメラの難点は全てを記録できないんでベストショットを狙わなければいけないというところです。現時点では容量の問題があるんですよ。
 ですからこちらもそれなりに対応しなければならないんです。カメラマンも、リプレイを流すスタッフも賢くないといけない。それにカメラの使い所も考えなければならない。例えば「このヴァレンティーノの画像はいいなあ、ああ!ピントが合ってない。もう一回やろう。ああ、今度はピットに入っちゃった。次のラップは・・・雨が降ってきた・・・じゃあ次で」ってことになるかもしれないんです。

Motomatters:なんか写真家の話を聞いているみたいですね!
セルジ・センドラ:似てますよね。シャッターチャンスがあるとわかっていて、それをものにしなければならない。旅行にいって気に入ったものをみつけたら買え!ってことですよ。明日にはそこにいけないかもしれないですからね。うまくいっているときにはそこからすべてを搾り取らないといけないんです。次のチャンスがあるかどうかわからないですから。

Motomatters:じゃあ高速コーナーで撮った画像はどこかのサーバに蓄積されて、誰かがそれを見て放映するってきめるんですね。撮ってから、「よしこれを出そう」って決めるまでどれくらいかかるんですか?
セルジ・センドラ:場合によりますね。2通りあるんです。リスク覚悟ですぐに画像を出す場合。これは何が撮れているかはわからないんです。カメラマンが2〜3秒の映像を撮っても、ノイズでいっぱいかもしれない。はあ。ノイズの問題はなくてもピントが合ってないかもしれないし、構図が悪いかもしれない。でもカメラマンが録画したってことは、それがいい映像である可能性が高いんです。でも放映してみるまで凄いものかどうかはわからない。でも放映しちゃったらそれまでですからね。

センドラ氏はパドックで最も忙しいスタッフの一人であるにもかかわらず、時間を割いてくれた。再び感謝したい。さらにインタビューをセッティングしたポル・バードレット氏にも感謝を。
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でも前回も書きましたが、例えばタイヤマネジメントが問題になっているときとか以外でスーパースローって良く考えた方がいいと思うんですよねえ。

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公式プレビュー>サンマリノGP2013

ホンダヤマハドゥカティ(英語)

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セルジ・センドラへのインタビュー:ドルナのテレビ製作について

まいどお世話になっているテレビのGP中継。ドルナが製作しているのですが、その現場についてのインタビューを2回に渡って訳出します。
Motomatters.comより。インタビュアーは写真家のスコット・ジョーンズ氏です。
1回目は4月29日付。
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私がMotoGPのサーキットで毎回驚くのは、ドルナが設置するテレビ放映用のケーブルの多さである。何キロメートルものケーブルがサーキット中を駆け巡り、複雑なアンプのネットワークやアンテナやカメラに接続されている。そして最終的にはパドックに設置されたドルナのテレビセンターに流れ込む。カタールでドルナのテレビスタッフのポル・バードレットと話しをしたら、彼は親切にもディレクターであるセルジ・センドラにインタビューできるよう取りはからってくれた。オースチンのサーキット・オブ・アメリカズで、どのようにして18戦のテレビ中継を行っているのかについて尋ねたのが以下のインタビューである。

Motomatters:うちのサイトの読者のほとんど全員がMotoGPをテレビで楽しんでいると思いますが、それを毎レースやって、そして片付けて、次のレースに備えるのがどれほど複雑な仕事か理解している人は少ないでしょう。まずそのあたりについて語って頂けますか?
セルジ・センドラ:1992年から経験を蓄積しているんです。全戦中継は2000年からですね。
 前週の日曜にサーキットに入って、月曜から水曜までは設置作業になります。設備は全部で35トン分にもなるんです。ケーブルやカメラや無線やらなにやらでね。

Motomatters:櫓もですか?
セルジ・センドラ:櫓はサーキット側で用意してもらいます。ヨーロッパ外のレースでは地元のテレビ局が用意するんです。ヨーロッパでは全部やってくれる会社と契約しているんですよ。すごく複雑な仕事なんで信用できるスタッフが必要なんです。特に技術的な面が重要ですね。ケーブルをつなぎ間違えればそれがテレビの画面に反映されちゃうわけですから。ですから設営には本当に気を遣います。
 ケーブルについて言うと、ファイバーやTri-Xが26km分あるんです。ほとんどは光ケーブルで、おかげで高画質でしかも長距離でも大丈夫だし、いろんな情報を送ることができる。その26km分の他にカメラが22台あります。これはうちでトラック・フィードと呼んでいる画像を撮るためです。その他に無線用のファイバーもあります。
 18戦あるってことは設営も18種類あるってことです。サーキットも3.5kmから6kmまでバリエーションがありますしね。さらにカバーするエリアは50万平米から100万平米までとサーキットによって異なるんです。つまり良い機材と確かな蓄積が必要ってことなんです。
 これだけの範囲をカバーするにはいろんな場所に、しかも違う高さ、違うポジションに機材を設置しなければならないってことですし、アンテナはさらに16km分のファイバーでつながなければならないんです。ですから全部で45km分のケーブルを設営するってことですね。パドックを歩けば本当にたくさんのケーブルを眼にするでしょう。しかもそのケーブルは全部正しく接続されていなければならないのは先ほど言った通りです。放映が始まってしまったらあとはサーキットなりにやるしかないですからね。
 つまり今回テキサスに初めて来たわけですけど、ちゃんと計画も作ったし経験もあるとは言え、それでも問題は起こるし、シャドーが出たりするんで、誰よりも苦労しているんですよ。だからこのサーキット・オブ・アメリカズはチャレンジですよ。

Motomatters:そこが聞きたかったことの一つなんですが、初めてのサーキットのときはどうされているんですか?
セルジ・センドラ:そうですねえ、大事なのは経験ですね。何年やっているか、そして技術者がどこまで経験しているかですね。技術チームは常に同じことをするというのも大事なことです。いろんな国、サーキットに行きますが、毎年いろんなことを経験して、それを分析していくのが大事なんです。
 テキサスにきてもテストの時間が1週間もとれないからと言って即興でやるわけにはいかない。今日は最初の生中継テストですが、マシンがここを走るのも初めてで、だから本当に正確にことを進めなければならないんです。金曜は5%とか10%のミスは許されますけど、それはどんどん修正していって、さらに残りの90%とか95%は最高でなければいけなんですよ。日曜にちゃんとやるには2日しかないわけですから。

Motomatters:じゃあ今日はその5%の問題を解決する避難ですね。
セルジ・センドラ:金曜は5%でも、木曜は10%で、水曜はもう少し多いですかね。例えば今日はケーブルが長すぎてアンプが追いつかなかったんでカメラを3台変更してます。あと櫓の上のカメラにも問題があって、計画通りのショットが撮れなかったんです。
 コースのカメラは22〜24台あるわけですが、それぞれが撮れる範囲はちいさいんです。入ってくる画と出て行く画があって、ズームのセッティングがそれぞれあって、でもそれぞれ微妙にフリクションのセッティングが異なるんです。カメラの動きは1台1台異なっています。実際にマシンが目の前を走ってみないとスピード感がつかめないんですよ。ここは速いセクションだと思ってもその時になってみないと実際はわからない。ですからカメラのセッティングには3時間くらいかかりますね。
 今朝のことですが、テレビを見ている人は気付かないでしょうけど、実は妙なスイッチングしている時にはまあ大混乱というわけではないですが、ちょっとばかりばたばたしているんです。外面的には平成を装って完璧なふりをしてますけど、まあ家族みたいなもので、中でそれぞれ問題を抱えていても、外に向かっては問題ないって顔をするんですよ。
 だからいつも言っているのは、とにかく日曜の決勝日が一番大事だってことです。決勝日の問題はチャンスが一回しかないってことです。練習に使えるレースなんかないんです。MotoGPのレースは2時から3時にかけて行われますが、それまでに万全に準備をしなければならない。でないとミスを犯すことになりますからね。
 完璧な放映ができるまでに3年かかりましたよ。説明しましょう。最初の年はカメラは20台でした。今も経験的にそれくらいでいいってわかっています。でもマシンも見なきゃならないしレースでの動きも見せたい。最初のレースはライダーにとっても初めてのレースなんです。ですから2年目にはカメラのポジションを変える必要があるかもしれなし、3年目にはそれが固定するでしょう。ですから、ここサーキット・オブ・アメリカズでのレースについても来年は変わると思いますし、さらに来年にはいろんなフィードバックを得ることができるでしょうから、3年目にやっと安定するって感じでしょうね。
 あと大事なのは天気のことですね。天気が安定しているならコーナリングラインも一定しているんですけど、天気が変わると話が全然変わってくる。それに雨だと全体が遅くなるんで、金曜が雨だとこちらのセッティングも根本から変えなければならないんです。ライダーは全力を出さないし、でもこちらとしては抜き合いやクラッシュやらの、私たちが言うところのホットスポットを撮るためには限界を知っておく必要がある。それと昔はやってなかってですが今やっていることの一つに、ライダーに話を聞くってのがあります。テストの結果とかで「そうそう、ここがホットスポットだから、ここで抜くよ」とか言ってくれて、それがすごく重要なんです。ここテキサスもラグナセカやインディアナポリスとかヘレスみたいに視聴者にう楽しんでほしいんですよ。ですから初めてのこのサーキットは他よりチャレンジングですね。

Motomatters:それは櫓の上にある固定カメラのことだけですか?オンボードカメラもありますし、ピットレーンにはステディカムもありますよね。
セルジ・センドラ:そうですね。その他クレーンカメラとかヘリコプターカメラとかジャイロカメラとかもありますし。このジャイロカメラはこれまでで最高のカメラで8軸のジャイロスコープを備えているんです。
 これは「ハイビュー」と「ロービュー」、そして「連続ビュー」というシステムに分かれています。ロービューはカメラごとに分かれているんで、それを上手につなげてお見せするのが私たちの仕事ですね。
 ヘリコプターは全体像を連続して空から撮影しています。あとオンボードカメラは地面からの視点ですね。あれは全く違った世界です。60〜90台のカメラを使っていて、全部ハイビジョンです。今丁度新しい技術を開発しているところなんですよ。まだ導入されていませんけどね。MotoGPはたぶん相当な経験が必要なんです。技術的にはオンボードカメラのことですが、最新の技術を投入しています。世界で最小の最高技術を注ぎ込んだカメラなんです。他と比べることができるからわかるんですけどね。
 それに他にもあります。私たちは他の誰よりも一生懸命働いてるってことです。4輪に比べたら本当に2輪は小さいですからね。バイクみたいな小さい対象に載せるにはカメラも本当に小さくなければならないし、ケーブルの強度も4輪より求められる。1台のマシンに3台積んでいて、今4代目を考えているところです。ジャイロカメラはフルサイズになります。すごく小さいんですけどね。今年はジャイロ画像と固定画像の両方を撮れるカメラを導入する予定です。

Motomatters:それらを切り替えることができるんですか?
セルジ・センドラ:ええ。ですから60度まで動かせる小さいモーターが入っているんです。

Motomatters:それをリモートでコントロールすると?
セルジ・センドラ:そうです。すべてリモートですね。チームはオンボード画像を良くするために本当にがんばっています。あとはスーパースローですね。

Motomatters:ええ、みんなそれは大好きですね。
セルジ・センドラ:ハイスピードカメラと呼ばれているんですが、普通のカメラでは1秒50コマなんです。それで普通のスピードでは十分スムーズなんですが、1秒1000コマで撮ると情報は20倍になります。すごいスローモーションができるんです。そうすると肉眼ではわからないことがわかる。タイヤが空転しているところとかサスの動きとか、その他のライダーのトライとかね。いろんなサーキットがあって、それぞれがいろんなコーナーをもっていて、いろんな位置取りがある。これが今年導入しようとしているカメラです。

Motomatters:ハイスピードカメラは1台なんですか?
セルジ・センドラ:今のところ各GPで1台ですが、2〜3年後には3〜4台にしたいですね。需要もあるでしょうし。

Motomatters:でも本番ではどのコーナーに設置するか決めなければならないんですよね?
セルジ・センドラ:その通りです。ですからまだ学習しているところです。ここがいいと思ってもそれほどでもないことがありますからね。

これで少しはセンドラ氏の仕事の難しさがわかっていただけただろうか。インタビューの合間にもいろんな人が彼に相談に来ていた。15分のインタビューが終わる頃には彼のオフィスのドアには長い列ができていて、これ以上彼を引き留めることができなかった。

心からセンドラ氏とこのインタビューをセッティングしてくれたバロドレット氏に感謝したい。
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でもスーパースローは意味なく使い過ぎかも。あ、その間になにかトラブルが起こっていたりするのか?いずれにせよ、ドルナのクルーに大感謝を!

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ロッシ、今年も長者番付に

今年はモータースポーツ部門に唯一のライダーとしてフォーブス誌のトップ10入りしています。
トップ10リストを以下に。CRASH.netより。
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1位:フェルナンド・アロンソ(F1):3000万ドル(給料は内2800万ドル)
2位:ルイス・ハミルトン(F1):2750万ドル(同2600万ドル)
3位:デイル・アーンハート・ジュニア(NASCAR):2600万ドル(同1300万ドル)
4位:ジミー・ジョンソン(NASCAR):2400万ドル(同1730万ドル)
5位:ヴァレンティーノ・ロッシ(MotoGP):2200万ドル(同1200万ドル)
6位:トニー・スチュアート(NASCAR):1850万ドル(同1250万ドル)
7位:ジェフ・ゴードン(NASCAR):1820万ドル(同1270万ドル)
8位:セバスチャン・ヴェッテル(F1):1800万ドル(同1700万ドル)
9位:ダニカ・パトリック(NASCAR):1500万ドル(同600万ドル)
10位:ジェンソン・バトン(F1):1400万ドル(同1400万ドル)
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その他の稼ぎが半分近いのはまだまだアイコンとしての神通力があるんですねえ。

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エスパルガロの前でゴールするのが戦略と言えば戦略、とレディング

おもしろくは無いけど正しいですね、きっと。

MCNより。
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スコット・レディングの2013シーズンの残り6戦を前にした戦略は、とにかくポル・エスパルガロの前でフィニッシュしてチャンピオンを獲得するというものだ。

ホームレースであるシルバーストンで優勝を飾った結果、8位でフィニッシュしたライバルのポル・エスパルガロに38ポイントの差をつけたレディングは、これまでのところ3勝をあげており、1977年のバリー・シーン以来のイギリス人チャンピオンに近づきつつある。

MCNの独占インタビューに対して20歳のレディングはこう語ってくれた。「戦略というのはほとんど思った通りにはならないものですよね。ポルに関する限り、とにかく彼の前でチェッカーを受けられればいいと思ってるんです。僕の目標はとにかくポルの前でゴールすること。あとラバトも要注意なんですけどね。彼もかなり速くなってますから。あと2勝くらいはしたいですが、それよりポルの前でフィニッシュするのがチャンピオン獲得には重要だと思っています」

残り1/3となって、次戦はミサノであるが、シーズン終盤についての観測についてはこう言っている。「嫌いなのはヴァレンシアだけなんですが、それってテストで散々走って飽きちゃったってのもあるんです。まあヴァレンシア前にチャンピオンが獲得できれば完璧ですね。でもそれが無理でもとにかく力をつくしますよ」
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まあ、この冷静さがあればチャンピオン獲得は堅いのではないでしょうか。

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ストーナーは日本の観光大使なのか

オリンピック招致成功に沸く中、こういう論調があることも忘れてはいけません。事実を淡々と伝えているだけの記事ですが、タイトル(Stoner: Newest Poster Boy for Japanese Tourism?)が全てを物語っています。
SuperbikePlanetより。
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2度の世界タイトルを獲得したケイシー・ストーナーが参加したもてぎでの2日間のHRCテストは結局雨にたたられたことで2014年型ホンダRC213Vに対する有益な開発にはつながるものとはならなかった。

しかしストーナーは10月にも再度テストを行う予定となっている。

これを含めるとストーナーは4か月で3回日本をテストのために訪れることとなる。

ストーナーが喜んで日本に行こうというのは、2011年の日本行き大反対のリーダーとなったこととは対照的である。福島原発が津波でメルトダウンを起こし、もてぎでのレースが延期となった時の話である。

ストーナーの恐怖を科学的に論破しようが、夏の間もてぎの放射線レベルが安全範囲に収まろうが関係なかった。もてぎがストーナーの雇い主であるHRCの本拠地であることもストーナーの口を塞ぐことはできなかった。

結局彼は10月のもてぎのレースに参加し、3位でフィニッシュしている。

それ以降、福島の状況は徐々に悪くなるばかりだ。

CNNの報道によれば、今週福島原発での放射線量は2,200mSvに達している。あくまでこれは事故現場の冷却タンク近くのことではあるが。

この放射線量は鉛防御服を着ていなければ1時間で死に至るレベルである。
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世界的に見ても「状況が悪くなっている」ってことなんでしょう。GPには是非来てほしいし、2011年の時には私も来るべきと思いましたが、こうなると・・・。

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ブラフ・シューペリアがMoto2参戦

( ゚д゚) ・・・

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚) ・・・

(つд⊂)ゴシゴシゴシ

(;゚Д゚) …!?

Asphalt and Rubberより。
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「ブラフ・シューペリア」と聞いてMoto2バイクを思い浮かべる人はいないだろうが、それも今日までである。ピーターセン博物館(Petersen Museum)でブラフ・シューペリアがMoto2レーサーをお披露目したのだ。ただしこのバイク、熱心な当サイト読者には見覚えがあるだろう。

元のブランドはテイラーメイド・カーボン2。Motomatters.comのデイヴィッド・エメットの「革新的なフレームを呼び戻そう!」という呼びかけに応える形で当サイトに掲載したものだが、ブラフ・シューペリアが普通のレースに戻ってくるというのは、相当な資金的余裕があるということなのだろう。

お披露目会見に出席したセレブ(そのリストはプレスリリースでも4段落にも渡っている)たちは実際のレース計画についてはほとんど知らされていなかったが、幸いにも我々はテイラーメイド・カーボン2についてはいささか知識がある。

ポール・テイラーと設計者のジョン・コーフ(発音自信なし:Koegh)によって開発されたカーボン2にはいくつかの興味深い要素がある。まずはラジエターがテールカウルにあることだ。これによりフロント周りの空力特性が良くなっている(MotoCzysz E1pcにもこのアイディアは採用されていた)。

シート下のマシン重心にタンクが積まれ、これによりガソリン消費がハンドリングに与える影響を最小限に抑えることができるようだ。スイングアーム剛性は極めて高く、もちろんこれもカーボンファイバーでできている。フロントフォーク上部にはBMWでお馴染みのスイングアームが設置されてはいるが、これはダンピングを良くするためで、操舵自体は一般的なフォークチューブ形式となっている。
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ご存じのない方のために補足するとブラフ・シューペリアってのはクラッシックの超高級バイクでアラビアのロレンスが乗っていたことでもしられるような、まあ伝説のメーカーです(→Wikipedia)。

<追記>
前記事から開発者のポール・テイラーのコメントも掲載しておきます・
「Moto2みたいに激しく争っているクラスではちょっとでも前に行けるチャンスがあれば興味を持ってもらえるでしょう。それを証明したいんです。Moto2はホンダのCBR600エンジンを使ってコストを下げるために導入されたものですが、フレームに関しては規制がないんです。設計者にとっては市販バイクを改造したものでトップレベルのレースができるんですから、こんなにエキサイティングなことはありませんよ。
 でもこれまでのMoto2にはがっかりしてるんです。GPの中では一番おもしろいかもしれませんが、マシンの設計にほとんど差はないですよね。もちろんレース界というのがそもそも保守的だってのは知ってますけど、枠の外のことも考えてみることで、もちろんテストと開発は一生懸命やらなければなりませんが、それで競争優位が獲得できる可能性も示したいんです」

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ストーブリーグ表2014(2013.9.8時点)

今年も始まります、ストーブリーグ表。去年は7月からやっていたんで、今年のやる気の無さが一目瞭然っつーか、大物の移籍はカル様くらいでしたからね。

まあ、言い訳はさておき、とりあえずまとめの元ネタはCRASH.netより。

Stove_2014_130908

「stove_2014_130908.pdf」をダウンロード

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タンクの進化

シルバーストンではクラッチローが2種類のタンクを使っていたことが写真で報道されましたが、これについてCycleWorldが記事を書いてます。
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北アイルランドはベルファスト生まれのレックス・マッキャンドルズとクロミー・マッキャンドルズの兄弟がダブルクレードルのノートンフェザーベッドフレームを設計したのは1949年から50年にかけてのことである。そのフレームの2本のトップチューブはタンクを載せるのに丁度良いつくりとなっていた。1960年代はライダーはトラクションのためにマシンのかなり後ろに位置しており、タンクはホンダの250cc6気筒マシンに見られるように「食パン型」の大きく低いものだった。

その後ジャコモ・アゴスチーニがMVアグスタに移籍し、加速時にはマシンをコントロールするためにフロントタイヤに荷重を掛ける必要性を体現した。その象徴がMVアグスタ3気筒の短いタンクと前にオフセットしたクリップオンハンドルである。

1970年代になって750ccそして500ccの2stマシンが導入されると、さらにマシンは加速重視の設計となった。1980年から81年にはエンジンもライダーも前側に位置し、例えばスズキの500ccではついにラジエターが湾曲することになったほどである。

さらに4stでは共鳴型エアボックスでさらにトルクを稼げることがわかるとタンクとエアボックスのスペース争いが激しくなった。これで先祖返りが起こる。底を平らにしたタンクを上に、そしてキャブは水平になったのだ。それもこれもスペースを稼ぐためである。しかし新時代のエンジンではダウンドラフトインテーク(訳注:垂直型のキャブ)のおかげでエアボックスはその真上に来るようになった。ライダーを前に位置させるためにタンクはどんどん短くなるとともに前に置かれ、それに比例するように背が高くなっていった。容量を少なくするのも一手ではあったが、MotoGPが始まった2002年には24Lの容量が必要となったのだ。

もうこれ以上タンクを縦にのばすこともでなかった。タンクとその前にあるエアボックスの高さはライダーが我慢できるぎりぎりまできていたのだ。だからといって後ろに伸ばすわけにもいかない。ライダーが前に加重するのを妨げるわけにはいかなかったのだ。そこでZ型のタンクが生み出された。前上部はエアボックスぎりぎりまで伸ばされ、下に向かって伸びた後、シート下に向かって曲がっていたのだ。最新型のタンクを見たのはインディアナポリスのレプソルホンダのピットでのことだが、形はほとんど変わっていないが、しかし上部の容量はごくわずかで、ほとんどはシート下に収められていた。

タンクの配置については1984年の大失敗が忘れられない。この年ホンダは2stV4のNSR500のタンクをエンジン下に配置し、太いエキパイをダミータンクの場所に通したのだ。しかしこの構想はうまくいかなかった。当時のライダーであるフレディ・スペンサーは1983年にチャンピオンになったときの3気筒のNS500より倒し込みが重いとこぼしていたのだ。NS500のタンクは普通の位置にあった。ではなぜ倒し込みが重くなったのだろう。低重心がすべてを解決するのではなかったのか?

エンジニアは間違いに気付いた。彼らは直感的に重心がタイヤの接地点の近くにあれば倒し込みが速くなると勘違いしていたのだ。しかし現実は違った。サーキットではライダーがブレーキングしながら曲がっていく。このときライダーは接地点を中心に倒し込んでいるのではなく、タイヤはカウンターを当てられることでコーナリングラインの外側に位置し、マシン上部がラインの内側に倒し込まれることになるのだ。つまりマシンが理想的なリーンアングルにあるときだけタイヤが内側に曲がっていき、マシンを旋回させるのである。

ロールセンターはつまり地面より上にあったのだ。実際には飛行機のようにマシンの重心を通っている。これではっきりした。普通のタンク位置の方がエンジン下のそれよりロールセンターに近かったのだ。これが普通の3気筒NS500が先進的な84年型NSRより操縦性が良かった理由である。

MotoGP時代となってマシンはさらに洗練されてきた。天才的なライダーが少しでも上を意向と競っている。ほんの少しの変更がライダーのフィーリングやパフォーマンスに大きく影響することにもチームは気付くようになっている。

今シーズンヤマハ・テック3のカル・クラッチローはフルタンク時の荷重移動に苦しめられてきた。このせいでコーナー進入が難しくなっていたのだ。そこで彼はワークスライダーであるロレンソとロッシが使っている最近開発されたタンクを手に入れようと活動し、ついにインディアナポリスGPでそれが実現した。しかし同時に新たな問題にも苦しめられることとなったのだ。確かに最初の2〜3ラップ、つまりはフルタンク時の挙動は良くなった。しかしレースが終盤に近づくとリアに荷重がかかりすぎてクラッチロー本来の走りができなくなったのだ。

ここで私は思う。2種類のタンクは単に形が違うだけなのか、それとも他にも違いがあるのかと。はっきりしているのはライダーが最初にタンクの重みを使いたい(つまりはブレーキングで前に荷重を掛けたい)のかどうかにかかっているということだ。タンクの下側に入っているガソリンはバッファーをかませることで動きを制御することができる。そしてたぶんレース終盤ではタンクに前側に伸びた脚をつけることでフロント荷重を抜かないことができるだろう。

何かアクティブ制御を行うことでもっとうまくやることはできないだろうか?タンク内タンクを設置しライダー、そして重心にできるだけ近づけるとかはどうだろう?タンクの後ろ側に入っているガソリンをそのタンク内タンクにポンプで送るのだ。これでガソリンの有無による前後荷重の違いを克服できるかもしれない。

スズキで長く走り今は引退したステュ・シェントンが数年前に私に言ったことを思い出す。「君が考えつくようなことはもう誰かが手を着けているよ」
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タンクだけでもこれだけの影響があるんですねえ。

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アプリリアがチーム・アスパーをつなぎとめる

多くのチームが市販RC213Vやヤマハのエンジンリースに興味を示す中、アスパーはアプリリアで行くと決めた様子。MCNより。
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アプリリアは2014年に劇的な作り替えをすることを約束してCRTトップチームのアスパーをつなぎとめることに成功したようだ。

来シーズンアプリリアでいくかホンダの新型RCV1000R市販マシンにするか迷っていたアスパーであるが、来シーズンのアプリリアの計画を聞いて、結局アプリリアにすることにしたとのことである。

新型エンジンはニューマチックバルブとなり、フレーム・空力も一新し、シームレスギアボックスも導入されるとのことだそうだ。

アスパーのボス、ジーノ・ボルソイはMCNにこう語った。「アプリリアは完全な新型を作ることを決めたんです。今シーズンの終盤には新型カウルが手に入るでしょうし、ことによったら新型シームレスギアボックスもくるかもしれません。既にスタンダードバイクで試していて好結果が出ているようですね。もちろん実戦投入までにはテストを繰り返さなければなりません。何か問題が出て1戦を棒に振るのはばかみたいですからね」

新型ニューマチックバルブは2013年に投入されることはなさそうだ。ボルソイはこうも言っている。「エンジンがいつできるのかはわかりません。来シーズンに間に合えばいいとは思っていますが、確実なことは言えないんです。技術的な問題の有無によりますね。今月末までにテストベンチに載せられて良い結果が出れば来シーズンには間に合うでしょうけど」

ホンダの市販レーサーではない選択をしたことについてはボルソイはこう言った。「いまアプリリアといい関係ができていて、データも蓄積できていますし、マシンを改善するために一緒にがんばっているんです。だからアプリリアも我々が何を求めているかがわかっている。つまり来年もメーカーと協働したいんです。だからホンダを走らせないんですよ」
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来年はホンダ、ヤマハ、ドゥカティ、アプリリアの実質4ワークス体制ってことですかね。ちょっと楽しみ。

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マルケス、ロレンソ、ペドロサが肩の怪我について語る。

今度はCRASH.netより。
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攻めざるを得ないこと、衝撃が大きいこと、そして4stエンジン。これらがタイトル争いをするマルケス、ペドロサ、ロレンソの肩の怪我の共通項と言えるかもしれない。

ロレンソに続きペドロサが今シーズン序盤に鎖骨を骨折し、先週のシルバーストンではマルケスまでもが肩を脱臼してしまった。

3人ともエアバッグが仕込んであるアルパインスターズのテックエアつなぎを使用していたが、これは肩の怪我を防止する効果はないようだ。

ロレンソはこう語る。「アルパインスターズはがんばっていますよ。同じ問題があればすぐになんとかしてくれますからね。MotoGPでのクラッシュは衝撃が本当に大きいんで、これからも鎖骨の怪我とかを防ぐ方法を考えないとね」

アルパインスターズのデータによればエアバッグはマルケスの左肩が地面に接触する0.168秒前に開き始め、その0.048秒後には展開を終了したとのことである。

左肩にかかった衝撃は22.55G(訳注:重力の22.55倍)。その間エアバッグは終始全開だったおかげで衝撃のかなりの部分は吸収されたようだ。しかしそれでも脱臼を防ぐことはできなかった。だがマルケスはエアバッグがなかったらもっとひどいことになっていただろうと確信している。

マルケスは言う。「肩の怪我は僕らがより速くと攻めているからでしょうね。ホルヘやダニのクラッシュもひどかったし。僕のはそれとはちょっと違いますけど、エアバッグやつなぎの責任じゃない。エアバッグがあってもなくても僕らの速さでは防げない怪我があるんです。でもエアバッグはぼくを助けてくれたと思いますよ」

チームメイトのペドロサもこの意見に同意する。2002年に2st500ccからビッグボアの4stに移行したことが怪我の質を変化させているとも考えているようだ。

「僕の意見ではアルパインスターズのエアバッグシステムに関しては本当によくやってくれていると思います。新しい素材やテストやなにやらね。肩の怪我はマシンのせいじゃないでしょうか。4stマシンだとどうしてもこういうクラッシュになってしまうんです。昔は足や手を怪我してたでしょ。でもいまは肩にくるようになっている。あとエアバッグはまだ導入されたばかりのシステムで、これからもっとよくなっていくものだと思いますよ」

マルケスは肩の手術は必要ないとのことである。
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あ、さっきの記事の「あるライダー」って、ペドロサだったんですね。

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マルケスは手術無し

先日のイギリスGPで鎖骨を脱臼したマルケスですが、手術は必要ないようです。SuperbikePlanetより。

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MotoGPのランキングトップであるマルケスは先日のイギリスGPのウォームアップでクラッシュし鎖骨を脱臼するとともに靱帯を損傷したが手術は必要ないとのことである。

シルバーストンでの激しい争いの末2位となったマルケスだが、クラッシュで負った脱臼は、医師が肩をはめ直すことで済んだのである。マルケスと優勝したロレンソは最終ラップで2回も首位を入れ替え、結局0.081秒差でゴールしたのだが、これは2009年のバルセロナの最終ラップ、最終コーナーでロッシがロレンソを抜いたのに匹敵するほどのおもしろいバトルであった。

整形外科医のハヴィエル・ミル医師によれば、9月15日に行われるミサノには、集中的な理学療法を行えば大丈夫とのことだ。

肩や鎖骨の怪我はこの10年ほど一種の通過儀礼となってしまっている。今シーズンだけでもロレンソ、ペドロサ、マルケス、スピースがこの怪我に苦しんでいるのだ。

あるライダーはイタリアのメディアにこう語った。「この手の怪我は4stになってから増えましたよね。2stの時は手や足の怪我が多かった。近年のMotoGPではこれが肩になってるんです。重量も違うし、パワーも違う。それに電子制御も入っているから転倒の種類が変わっているんですよ」
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まあ、何にせよよかったですね。

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公式リリース>イギリスGP2013

ホンダヤマハドゥカティ(英語)

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