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カリフォルニアハイウェイパトロールによる車線間すり抜けガイドライン

日本と同じように高速道路が渋滞するらしいカリフォルニア。当然バイクはすり抜けをするわけですが、これは事故の危険を伴うものです。というわけでカリフォルニア・ハイウェイ・パトロールがすり抜けガイドラインというものを発表しました。asphalt &rubberより
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カリフォルニア以外の場所に住んでみて初めてあの州があらゆる意味で特別な場所だということがわかるものだ。私で6代目になる純粋なカリフォルニアっ子なわけだが、読者の方々は私がカリフォルニアのことになると冷静ではいられないことはよくご存じだと思う。そのひとつの理由はバイクにやさしい環境にある。

常に太陽が輝き、海岸沿いにも山にも素敵な道がたくさんあり、アメリカのバイク産業の中心地であるカリフォルニアにはさらにバイクにやさしい制度がある。車線間すり抜けが許されているのだ。他の49州に住む人はこの法律の重要性を理解していない。車線間すり抜け(車線共有とか車線浸透とも言われる)を許す法律というのが路上でのバイクの地位を高めてくれるのだ。アメリカモーターサイクル協会やバイク産業協会はもっとこの制度を広めるべきだろう。

安全で慎重な運転とはどういうものだろうか。極めて主観的で定義が難しいものだがカリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(CHP)と州議会は相当な努力をしてなんとかこの言葉を定義しようとしてきた。カリフォルニア交通法には足で運転するのは違法だと書かれているわけではないが、そんなことをすればCHPはもちろんそれなりの正当性でもって免許を取り上げあなたを石器時代にたたき込むことになる。

カリフォルニアにおける車線間すり抜けも同様である。「安全で慎重な」バイク操縦法についてはなんの定義もなく、常識と一種の容認が渋滞時の二輪車のすり抜けにおける基準となっている。元々は空冷バイクのための制度だった。車線間すり抜けのおかげで渋滞時のオーバーヒートを回避できるようになったのだ。

大都市における爆発的感染の危機に比べれば交通渋滞など大した問題ではなくなってしまった近年、特に廃止する理由もなく州の動きが遅いこともあって、過去の遺産であるすり抜け容認法はありがたいことにいまだに生きながらえているのだ。

しかし「安全で慎重な」すり抜けというのはいつでもバイク乗りにとっては疑問の種であり、その判断がCHPの警官の主観にまかされるとなれば、どっやってもルールの解釈には幅ができてしまうことになる。

筆者も2か月ほど前にカリフォルニアの高速道路でCHPの白バイ警官に「違法な車線間すり抜け」を理由に止められたばかりである。30分ほど路肩で法律の基本的な解釈について語り合った結果、法の解釈に関する興味深い問題が浮かび上がってきた。カリフォルニア交通法の当該条項に関していくつかのデマが広がっていることがわかったのだ。結局キップは切られなかったものの、つぎにこのハーレー白バイを怒らせるライダーのことを考えて心配になった。まあすくなくとも私の法学の学位も少しは役に立ったというものだ。母は法学なんぞなんの意味もないんじゃないかと不安に思っていたものだが。

今回白バイに止められたようなことはどのライダーにも起こることだし、交通ルールに明確な説明と定義が必要だという象徴でもある。そしてありがたいことにCHPがやっと安全な車線間すり抜けについてガイドラインを出してくれたのだ。以下にCHPのガイドラインを掲載するが、予めことわっておきたいのは、これが法律ではないと言うことである。裁判に関する限り「安全で慎重な走り方」についてはぐちゃぐちゃのカリフォルニア交通法が唯一の判断基準なのだ。

だから以下はあくまでガイドランに過ぎず、まあおまわりさんにお目こぼしをしてもらうためのガイドくらいに考えておくべきである。しかしもちろんカリフォルニアの高速、下道での上手な走り方のガイドラインでもあるのは間違いない。ただし忘れてはいけないのは常に状況を判断し自分の身を守れるような運転をすべきだということである。
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カリフォルニア・ハイウェイ・パトロールによる車線間すり抜けガイドライン
 車線間すり抜けを行う技量を持ったライダーにおいては、以下のガイドラインを遵守しながらすり抜けを行うことが推奨されます。

(1)車線の流れから時速10マイル(時速16km)以上のスピードは出さない。スピード差が大きいと危険も増加する。
 1)時速10マイル以内の速度差であれば危険に気付くことができますし、十分に余裕を持って反応することができます。
 2)それ以上の速度差ではライダーが危険に気付き対応するのが難しくなります。

(2)車線の流れが時速30マイル(時速48km)を越えているときにはすり抜けは推奨されません。絶対的なスピードが増すと危険も増します。
 1)たったの時速20マイル(時速32kim)でもライダーが危険に気付いて1秒で30フィート(9m)、2秒で60フィート(18m)移動します。回避するまでにそれくらい動いてしまうということです。実際の回避行動(制動と回避)に至るまではさらに時間と距離が費やされます。
 2)制動距離はライダーの技量、バイクの種類、環境等様々な要素によって異なります。
 3)スピードが増すと衝突の結果はより深刻なものになります。

一般的に最も左側車線と次の車線の間(訳注:日本で言えば一番右側の追い越し車線とその次の車線の間)を走るのが安全です
 1)他のドライバーはバイクが一番左側(訳注:日本で言えば一番右側)とその次の車線を走るのになれています。
 2)高速の分岐や出口付近でのすり抜けはやめましょう。
 3)他のバイクが別の車線ですり抜けをしているとそのためのスペースを空けようとして車がこちらに来ることがあるので、すり抜けはやめましょう。

(4)周囲の環境に気を配りましょう。車線の広さ、周りの車の大きさ、路面状況、天気、夜間の照明等には十分注意しましょう
 1)車線によって広さが異なることがります。狭い車線では安全にすり抜けができません。無理はしないようにしましょう。
 2)車によっては幅の広いものがあります。幅広のトラックの横はすり抜けには適していません。無理はしないようにしましょう。
 3)バイクの幅にも注意しましょう。幅広ハンドル、カウル、サドルバッグ等がついている場合にはすり抜けスペースに広さが必要です。無理はしないようにしましょう。
 4)知らない道でのすり抜けはやめましょう。路面状況が思いの外悪いということもあります。
 5)路面の継ぎ目や車線の間のコンクリートが広い場合は危険が大きくなります。
 6)夜、悪天候等で視界が悪いときには状況を把握するのが難しくなります。さらに他のドライバーに気付いてもらえない可能性も高くなります。
 7)明るい色の防護機能がついた服を着て、さらに昼間はハイビームを使用してドライバーに気付いてもらうようにしましょう。

(5)他のライダー、ドライバーの動きに注意し、次の動きが予測できるようにしましょう
 1)すり抜けの際は周りの車の動きに十分用心しましょう。隣の車線に空きができたらきちんと対応しましょう。
 2)車が車線変更する可能性があるので、常に回避行動がとれるようにしましょう。
 3)注意散漫なドライバーもたくさんいます。そのつもりで常に注意していましょう。
 4)車線の上で蛇行を繰り返したり、車線の上を走るのはやめましょう。
 5)前方の状況がわかりにくい場所にいつまでもいないようにしましょう。
 6)薬、アルコール、疲労等に影響されているときには決して運転してはいけません。
 7)状況の変化は常に感じられるように注意を怠ってはいけません。

車線間すり抜けの4つのR
◎Be Reasonable (理性をもって):車と時速10マイル(時速16km)以上差をつけない。時速39マイル(時速60km)以上で走らない。

◎Be Responsible(責任をもって):安全と自分の決定に責任を持ちましょう

  • 危険な位置は避けましょう
  • 無理は決してしてはいけません。

◎Be Respectful(周りへの気遣いをもって):道はみんなのものです。

  • 安全を確保しようとして大音量マフラーをつけるのは間違っています。車がびっくりしてかえってバイクの方向にハンドルを切ってしまうからです。
  • バイクのすり抜けのためにスペースを空けることが義務づけられているわけではありません。

◎Be aware Roadways(周りの状況に注意して):危険はどこにでも潜んでいます

  • 舗装の状況が突然変わることがあります。
  • 幅広のトラックが走っていることがあります。
  • ドライバーの中には注意散漫な人がいます。
  • 天候にも中IOしましょう。
  • カーブもあります。
  • その他いろんな危険があるということを理解しておきましょう。

免責について
 本ガイドラインはあなたの安全を保証するものではありません。

 初心者は車線間すり抜けをしてはいけません。本ガイドラインはきちんした技量を持っているライダー向けです。

 ここで推奨されているのはあくまで一般的な内容です。すべてのコンディションに適用できるわけではありません。

 自己責任:ライダーはすべて安全性を確保するための自らの判断に責任を持たなければいけません。常に転倒・衝突のリスクを避けるようにしましょう。カリフォルニア州法ではライダー及びタンデムライダーはDOT FMVSS218基準を満たすヘルメットの着用が義務づけられています。

 違反切符の可能性:車線間すり抜けができるからといって、他の道路交通法を無視できるわけではありません。あなたの運転が危険かどうか、安全で慎重な運転かどうかについては個々の警察官の判断によります。


車線間すり抜けをしてはいけないのはどんな時でしょう

  • 無理をしなければすり抜けできないとき
  • 料金所付近
  • 車線の流れが速く動きが予測できないとき
  • 路面状況が危険な時:濡れた路面、砂埃が多い路面、滑りやすい路面のペイント、工事中の道路、均一でない舗装、路面の継ぎ目の金属
  • 進もうと思っている方向が見えないとき:大きなバンやSUVが視界を遮っているとき等
  • トラックやバス、RV等の幅広の車の間
  • カーブが続くとき
  • 周囲に気を配る余裕がないとき
  • 状況の変化に即応できないとき
  • 周囲の状況になじめないとき


ドライバーへ伝えたいこと
(1)車線間すり抜けは安全で慎重な運転である限りカリフォルニアでは合法です。
(2)車に乗る人はバイクの車線間すり抜けをわざと邪魔してはいけません。
(3)わざと邪魔をしてライダーを危険な目に合わせるのは違法です。
(4)ドアを開けてバイクの進路を妨げるのは違法です。
(5)注意散漫になっているときには決して運転しないで下さい。
(6)以下の点に気を付けることでライダーも、そして道路全体が安全になります。

  • 車線変更や右左折時にはミラーをよく見てブラインドスポットに気を付けましょう
  • 車線変更や合流の際にはきちんと意思表示をしましょう
  • バイクの後ろを走るときには車間は広め(3~4秒分)とって下さい。それだけあれば緊急時にバイクが突然動いたり止まったりしても安全です

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日本にそのまま適用できることばかりではありませんが、周りを信用しないのは基本。あと3車線以上なら追い越し車線側が安全なのは私の経験でもそう思います。分岐や出口での車線間の車の移動が少ないのではないかと。

っつーか、すり抜けって日本では極めてグレーですよね。私は黄色線でなければすり抜け可とか判断はしてますが、どうなんでしょう。

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