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もてぎ行きに対するライダーたちのコメント:抵抗は続く

Motomatters.comがこれまでの状況を軽くまとめつつ、最新のライダーのコメントもアップしているので、翻訳。「日本GP鈴鹿開催説」に関する反論もあるので、まじめに全訳します。
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もてぎでの日本GP開催を5週間後に控え、ライダーの意志決定の時間はますますなくなってきた。もてぎ周辺の放射線の状況に関するドルナの独自調査報告が出されてからしばらく経っており、ライダーもチームも考える時間は十分あったろう。チームの中には既に参加を表明しているところもある。モンスター・テック3ヤマハはブルノで公式に参加を表明し、アスパーチームのホルヘ・マルチネスも今週初め、チームとして参加することを表明している。しかし、まだ多くのチームが意志決定をしていないのが実情である。

意志決定ができない最大の原因は現在でも制御下に置くための努力が続けられている福島第一原発の状況である。原発自体に関してはドルナの独自調査でも触れられてはおらず、またメディアでは連日また地震が起こったとか、新たに線量の高い場所が発見されたとかの報道が続いている。一方で原発が制御下に置かれたという報道は一向に入ってこない。おかげでライダーたちは相変わらず恐怖を抱いたままなのである。

また国によって勧告が異なっていることも状況の混乱に拍車をかけている。日本政府は20km圏内を立ち入り禁止区域としているが、オランダ、ベルギーの両政府は50km以内に入らないよう勧告しており、イギリス政府は60km(ただし東北高速道、東北新幹線で通過する場合を除く)、オーストラリア政府に至っては80km以内に立ち入らないよう勧告しているのだ。

福島から数百km離れた鈴鹿での開催を望む声もある。ブルノでそれが可能かと聞かれたHRCの中本副社長は「それは無理だと考えている。鈴鹿の安全性を考慮すればなおさらだ」と答えている。MotoGPの開催にはクラスAの認証が必要なのに対して鈴鹿はクラスCなのだ。中本副社長は、鈴鹿が好きだとも答えたが、これがイタリアメディアの一部に、GPが鈴鹿で開催されるとの誤解を生んだ。中本副社長の全発言がこちらにあるので、ご自身で判断されたい。スペインのテレビ司会者マルク・マルチンによれば、ドルナのマネージング・ディレクターであるヤヴィエ・アロンソ氏は、鈴鹿は選択肢に入っていないと言ったとのことである。「鈴鹿は安全ではないし、F1向けの改修によってさらに危険になっている」とのことだ。

当然のこととしてインディアナポリスに来たライダーたちは、もてぎについて聞かれることとなった。以下は彼らのもてぎに関する意見である。

ニッキー・ヘイデン「まだ行くかどうかは決めていません。チームとして他の調査報告も検討しているんです。現時点では行く可能性が高いと思いますが、2日前にも地震がありましたよね。ですから状況は日々変化しているということです。調査報告によって言ってることが少しずつ違っているんですけど、今週中はそのことを考えたくはないですね。(意志決定をいつまでにするか聞かれて)チームは情報を集めている段階なんです。そのためにすることはいっぱいあるし、ゆっくりしてはいられないですね。いずれにしても情報が集まるまでは決めませんよ」

ホルヘ・ロレンソ「問題は誰を信用するかってことです。もてぎが大丈夫だとか危険だとか、言うだけなら誰でも言えますけどね。状況は毎日変化していますし、地震も毎日起こってますよね。例の調査報告は情報源の一つに過ぎなくて、まだいろいろ情報が必要だと思ってます。いろんな情報がはいってくるけど、とにかく信頼できる情報が必要ですね」

ロレンソが決めるのは9月に入ってからとのことである。

ヴァレンティーノ・ロッシ「実はまだ決めてないんです。状況を正確に把握したくてね。でも喜んで行くって感じじゃないですよ。でもインディアナポリスとミサノの間には立場をはっきりさせますよ。他のライダーも同意してくれるといいんですが」

ここにきてロレンソとケイシー・ストーナーは反対の姿勢を弱めているが、ロッシは自分の立場をより詳細に語っている。「バイクレースのためにもてぎに行くのは良い考えとは言えませんね。だって危ないでしょ。もてぎは原発からそう遠くない場所にあるし、まだコントロールされているとは言えないし。それに日本では地震もあるし。怖いですよね。行きたくないですよ。それに僕が行くって言ったらついてこなければならないスタッフのみんなも怖がっていますよ。僕のスタッフもドゥカティのスタッフも、みんながね。だから良い考えじゃないって言ってるんです。こういったリスクはGPをやるのには適してないってわかるでしょ。(ドゥカティやスポンサーであるマールボロからのプレッシャーについて)それほどきつくはないですよ。他のメーカー程じゃないです。いずれにせよ今回のような件では外からのプレッシャーは問題ではないんです。自分の意志を貫くためには勇敢でなきゃいけないんです」

ベン・スピース「喜んで行くっていうわけにはいかないですね。みんなそうだと思いますけど。レースはしたいし日本にも行きたいとは思うし、みんなにレースを見せたいですけど、わからないことが多すぎるんで、まだ僕としても決められないんです。今はいいかもしれないけど、後になって出てくる影響もあるんだし。影響があると決めつけてるわけではないけど、誰にもわからないでしょ。日本だってわかっていないとおもうし、そもそも何にも情報を出してないですよね。微妙な問題だけど、レースをするには良い時期じゃないと思います、僕が心配しすぎてるわけじゃないと思いますよ。他にも選択肢はあるだろうと言いたいんです」

生活のために時速300kmで走るバイクレーサーが見えない放射線を恐れているのは皮肉なことに見えるのだが、スピースはそうは考えていない。「僕らは自分の意志で300km/hで走ってるんです。それは僕らにとっては特別なことじゃないし。今回の件はそれとは違うんです。僕らにどうこうできる問題じゃないってところがね。それにバイクレースに関して言えば、自分でやりたくてやっていて、心の中では何が起こっているか把握しているんです。でも今回の件についてはよくわからない。学校で習ったわけじゃないし、何も知らないけど、読んだ話からすると20年後に何が起こるか誰にもわからないんです」

ドルナにより実施された報告は役に立つとスピースは言っている。しかしライダーの恐怖を和らげることはできなかったようだ。「僕があの報告書を信じてないってことじゃないんです。問題はあの報告が1すべてだってわけじゃないことです。食べ物は大丈夫だって書いてあるけど、本当かどうかは誰にもわからない。後から何が起こるかについては書いてないんです。何も起こらないかもしれないけど、それはわからないでしょ。前に言ったとおり選択肢は他にもあるはずなんです。開催地を変えるとかね。1社を除いたらみんな日本メーカーなんで辛い状況なのはわかります。彼らが日本で開催したい気持ちもわかります。でも最終的にはなるようにしかならないし、開催に向いた状況とはとても言えませんよね。たかがバイクレースなんです。行くようにプレッシャーをかけるとしても、みんなが同じことを考えていて、それが最高のシナリオじゃないってわかってる。だったらどうすべきかは決まってるでしょ」
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というわけで、もてぎでGPは開催されるけど、ライダーはしぶしぶやってくる、ってのが落としどころかな。

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