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富沢選手の死因判明。併せて死亡時刻の問題について

しつこいようですが、大事なことだと思うので。

まずはANSA通信(イタリアの通信会社)が伝えることとしてMotomatters.comに掲載されていますが、富沢選手の死因は胸部への外傷で、肺と心臓が回復不能なダメージを負っていたとのことです。
先日お伝えした被疑者不詳のまま業務上過失致死の疑いで捜査が行われている件ですが、これを受けて基本的には捜査を終了し、起訴は行われない見込みとのこと(ただし、最終的には、コースサイドとクリニカ・モビーレで行われた処置が適切だったかどうかの判断を受けて決定されるそうです)。

一方、GPoneは、「死亡時刻が怪しい」という文脈で、ロレンソの追悼文に「スタート前に僕は彼が亡くなったことを知らされていた。公式の発表ではないが、信頼できるソースからだ」と書いてあるのを紹介しています。(クリニカ・モビーレの追悼文を読む限りは、死亡時刻の操作が行われる余地はないのですが)。

誤解はしないでほしいのですが、私は今回の判断(赤旗を出さなかったことや、すぐに救急車で搬送しなかったこと)で富沢選手の生死が分かれたとは思っていません。また、富沢選手の死亡が事前に確認されたからといって、MotoGPレースを中止すべきだったとも思っていません(The show must go onなので)。
しかし、どこかで興業優先という判断が働かなかったか(または興業優先という判断に陥る環境になってしまっていなかったか)ということについては,今後のライダーの安全(というか命)のために厳しく追及すべきと考えています。そのためにも関係者の免責を前提とした調査をもっと進めるべきではないでしょうか。

私が一番気になっているのは、致命的かもしれない怪我を負ったライダー(富沢選手)をコース外に動かすという判断が正しかったかということです。つまり、赤旗を出してコース上で救急車を待つのと、いち早くコース外に出してコース上の安全を確保するのと、どちらが優先されるべきか、ということなのですが。
これ、公道でバイク事故のライダーに遭遇したときも同じ判断が迫られるんだと思うので、みなさま(特にレースの現場に詳しい方!)ご意見をお願いします。

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コメント

はじめまして。
いつも楽しくブログ拝見してます。今回はTwitterから導かれて来ました。

実はあれから中継録画を見ることができず、ライブ中継での記憶しかありません。なんとなく覚えていることは、彼が転倒したときすぐに「赤旗?」ってコメントが青木さんからあったかと思います。

自分も同様で、即、赤旗だろう!?と思ったぐらいヤバイ転倒だと直感的に思いました。で、改めて冷静に思ったことは、

結果的に生死の分かれ目に影響がなかったとしても、赤旗を出さない判断によって、主催者自身が救急車での搬送か?コース外での治療か?という選択肢を狭めてしまったことが残念かな?と思います。

赤旗中断によって、現場のライダーのモチベーションダウンや興行的なアレコレに影響がでること、また富沢選手の容態についての情報公開タイミングによっては、その後のレースが成立しない可能性もという、さまざまな憶測が絡むのは、とても素人の自分が判断できるものではないですが、レースのディレクターにはやっぱり人の生死はレースの興行よりも重いものであってほしいと思いました。

なんかまとまってなくてすんません。

投稿: tomomasa | 2010/09/10 22:50

赤旗が出る出ないはコーナーのマーシャルが判断することではないので(要請はできるだろうけど)、赤旗が即座に出ないようならば、選手をコース外に運ぶのはマーシャルとしては当たり前の行為だと思います。

救急車に乗ってきた医師がどのような初診をしたのかはわかりませんが、おそらく、即死に限りなく近い昏睡状態だったのではないかと推測しています。

であるならば、その場で無為に時を過ごして死を待つよりはわずかでも可能性を信じて負傷者を搬送する判断というのは間違ってはいないと思います。

赤旗を出さなかったということに関しては正直、落胆していますけど。
最近は4輪はもちろん2輪でもペースカーを入れてでもレースを継続するのが当たり前のようです。
ですが、選手が生死の狭間をさまよっていることが判明した時点で、興行を中止してでもその救命作業にあたるという行為に出てほしかったというのが本音ですね。

特に今回のアクシデントは映像を見ていた人ならば、誰にでも相当シリアスな事態だということは容易に理解できたはずだから。

投稿: 赤い三角木馬 | 2010/09/10 23:29

>tomomasaさん
 はじめまして。
 私は、事故はやばいと思ったものの、ライダーも含めてコース上をクリアにするのが早かったので、実は赤旗の必要性を認識していませんでした。
 でも、あとの情報を見ると、やっぱりあそこで赤旗を出すのはありかと思うようになってきました。選択肢を狭めてしまったのは確かにそうですね。少なくとも興業より安全を優先していることがはっきりわかれば、ここまで問題になることはなかったんでしょうね。

>木馬さん
 実際、いろいろ読む限り、即死といって良いんだと思います。問題は心肺停止で死亡の判断は無理だったと思うので、はたから見ている主催者はレースを止めるべきだったと思います。ただ、レースを止めて、コース上で治療にあたるのが安全性の問題から可能だったかどうかが悩ましいところですね。

投稿: とみなが | 2010/09/11 00:08

今回の事故は大変残念です。

私自身、同じピットから出発した友人を亡くしたことがあり、その悲しさは癒されることはありません。
ライダーとしてもコース員としてもレースにかかわったことのある自分としての意見を述べさせてください。

私も赤旗を出すべきだという意見も納得できますが、赤旗を出してコース上で1秒でも早く救護するということが正しいとは思えません。
コースサイドのコース員は救急の知識はそれほどありません。救急車にも医師が乗っているわけではありません。ましてや、救急車にはドクターカーの設備はありません。
一般道の事故でも同じことですが、路上で倒れている人はコース外に搬出し安全を確保し、しかるべき機材と知識のある人が救護にあたるべきだと考えます。
とにかく、まずはサーキットのメディカルセンターに搬送することが大切です。

現在のサーキットはサービスロードという救急車・レッカー車用の道路がコースに沿って整備されていることが多くなりました。

サービスロードが整備されていたこと、赤旗が出ても実際にコースがクリアになるまでに数分の時間がかかること、今回のコース員の対応が速かったことなどを考えると、赤旗中断する必要もなく富沢選手をメディカルセンターに連れていけたと思います。

赤旗に対する考えは上記のとおりです。


あと、実際にコース員をやってみて教えられてことがあります。

「サーキットで人は死なない」たとえ即死状態であっても、病院までは救命措置をするのだそうです。コース員は選手が例え絶望的な状態であっても助けようとします。必死に心臓マッサージをしているコース員を見ましたので、間違えありません。そのために死亡時刻の発表が遅れても仕方がないことだと思います。死亡の発表が速いということは、救命措置を止めたのが速いということですから…


コースサイドでレースを見ているお客様、スタッフ、マーシャルがライダーやレースのことを真剣に考えていることは間違えありません。

ただ、私が以前レースオフィシャルの講習会に行ったときに、講師の人とコース員の温度差を感じたのは残念でした。
クールな講師とホットなコース員って感じです。
そんな空気が、今回の事故の対応の不満になっているのでしょうね。

投稿: 高野 | 2010/09/11 10:47

>高野さん
 はじめまして。
 詳しい書き込み、ありがとうございました。
「一般道の事故でも同じことですが、路上で倒れている人はコース外に搬出し安全を確保し、しかるべき機材と知識のある人が救護にあたるべきだと考えます。」
 ここ、なるほど、です。赤旗を出したからといって救護が早まるわけではないというご意見、すごく理解できます。
 救急車にドクターが乗っていない、というのはちょっとショックでした。考えてみたらメディカルセンターにいなきゃならないんだから当たり前ですね。今回はドクターがコースサイドにまでやってきたみたいですけども。
 わたしは一観客としてしかレースを見ていないので、今回のようなご意見、すごく参考になります。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

投稿: とみなが | 2010/09/11 13:28

はじめまして。
大変悲しい事が起こってしまい、いまだに信じられません。。。
皆さんのご意見、大変勉強になりました

私からも。
コースサイドには、コース員の他、レスキューやDrもいます(Dr等はもしかしたら全ポストではないかもしれませんが…何人かは出ているはずです)
 特にGPは。
なので、救急車の前にDrが診ていて然りかと。

安全な場所へ避難させ、二次災害(事故)を防ぐことが大切ですよね。おそらく管制では、後続車や次のラップまでに、事故者(車)の避難とコース上の安全がとれたので続行したのでしょう。走行の様子は画面でわかれど(特にトップ集団なので)、ライダーの状況は現場でないとわからないと思いますし、現場からの報告で救急車が出るので…。 画面で見てたらすぐ出していることもありえますが。

現場の人間は、皆、救うためにその時の最善をつくしているはずなので、何が良かったかは難しいですね。。。
もちろん、管制側も全体を安全にすすめるということで判断しているはずですので…


現場の方々と講師陣の温度差は… 講師というか管制では冷静に全体を見ることが出来ないといけないので、そのようになってしまうのかなぁ と…

 長々となってしまい失礼しました。。。

投稿: ハナ | 2010/09/15 09:04

>ハナさん
 ご意見、ありがとうございます。やはり二次災害の防止が優先なのですね。
 管制が冷静でなければならないのはその通りだと思います。そして安全を優先するのも。
 今回の赤旗がでなかったのも結果論で、富沢選手が亡くなったからいろいろ言われちゃってるのかもしれません。ただ、ここのところのドルナの興業優先っぽい態度を見ていると、不安になるのも確かですね・・・。

投稿: とみなが | 2010/09/15 17:49

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