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事故遭遇で考えたこと(長文)

お客さん(病院)のところで打ち合わせが終わって、さあ東京に帰ろうってんで、タクシーに乗って50mばかり走ったところで事故に遭遇。

まずは状況報告。
1.遭遇時の状況
(1)私はタクシーの後部座席右側。ついでに言うなら当然シートベルト付き。
(2)そのときタクシーは3台くらい先の同一車線右折車待ちで前車と3mほど開けて停止中。
(3)道は片側1車線の幅6mくらいの比較的交通量の少ない道路。現場は横断歩道から30mほどのところ。

2.事故の状況
(1)その停まったタクシーの前を、小学1年生くらいの女の子がいきなりタクシー進行方向左側から走って横断。
(2)そこに対向車(中型セダン)が時速5〜10kmくらいのゆっくりしたスピードでやってくる。
(3)危険に気づいたタクシーはクラクションを鳴らす(私はおもわず「危ない!」と声を上げる)。
(4)結果、少女は対向車セダンの右フロントフェンダー(タイヤの前)に走って激突
(5)車はすぐに停止。
(6)少女は尻餅をついて泣いている。
(7)セダンのドライバーはすぐに降車し、少女のそばにしゃがみこんで様子を観察。

3.救護の状況
(1)すぐに同僚(タクシー後部座席左側)と車をおりて現場に走る。
(2)私は意識があること(泣いているから確認するまでもない)&足首から先しかダメージを受けていない様子を確認して、すぐに抱きかかえ病院の救急室に搬送。少女の靴はぼろぼろになっていて、左足つま先を中心に創傷。「ママー」と泣いている。
(3)救急室看護師に状況を報告して、現場に戻る。
(4)現場では、タクシーは脇の空き地に乗り入れ、セダンは事故時と同じ場所に停まったまま。目撃者が少女のランドセルの中身を確認しながら連絡先を探している。
(5)「こりゃまずい」と思い、セダンを脇の弁当屋の駐車場に誘導させるとともに、目撃者に警察への通報を指示。ランドセルは救急室に運び病院職員に保護者への連絡を要請。

4.現場およびセダンの状況(ここらへんで気づいたかもしれませんが、あえて「加害車両」とは言ってません)
(1)少女の白い靴がこすれてできたと思われる白い擦過痕(50cm程度)が道路に。タイヤのスキッドマークは視認できず。
(2)セダンのフロントフェンダー(タイヤより前側高さ80cm程度)には赤い擦過痕(30cm程度)あり。

結局、わりとすぐに女の子のお母さんに連絡がついたしまた女の子の怪我も擦過傷で済んだらしく大した事故ではなかったんでよかったです。お母さんも冷静かつ穏やかで、セダンの運転手さんともなごやかに話してたし。

以下、いろいろ思ったこと。

<その1:事故は簡単に起きるし、それで簡単に人は死ぬ>
 今回は対向車のスピードがすごくゆっくりだったんですが、それでも数十cmの擦過痕が路面に残っています。例えば時速3.6km(歩くより遅い)でも、「あっ」と思ってブレーキが「効きはじめる」まで0.5秒かかれば、それだけで50cm。こーんな便利なサイトがあるので、ちょっと計算してみると気づいてから停まるまで82cmは動いてます。フェンダーに真横にあたったからいいものの、時速10kmなら2.64m。小さな女の子をはねとばしたり、踏みつぶしたりするには充分です。たまたまセダンの運転手さんが病院前の薬局に入ろうとしていてゆっくり走っていたからよかったものの、そうでなければ制限速度でも時速40kmで走っていた可能性も。
 これまで自分では割と注意深く運転してると思ってたけど、全然甘い。今回のような事故を避けるには・・・、タクシーの運ちゃんは「こういうときは前を見ないで下を見れば足が見えるんで停まれるんだけどね」って言ってたけど、私にはそれでなんとかなるとは思えない。少なくとも、右も左もわからない子供を簡単に殺せるものを運転してるということだけは忘れちゃいかんよと。

<その2:目撃証言なんて、まーったく当てにならない>
 タクシーの後部座席に乗っていた私と同僚と、さらに近くを歩いていて事故を目撃したおばさんは、女の子がフロントフェンダーにぶつかったと認識していたけど、タクシーの運転手さんはミラーに頭がぶつかったと言ってました。要するにタイヤの前側なのか後ろ側なのかについて見解が分かれたということ。路面の白い擦過痕やフェンダーの赤い擦過痕を見ても、私たちの方が正しい気がするけど、それだって怪しいもの。タクシーの運転手さんの認識は、セダンのミラーが傷でがりがりになっていたせいかとも思うけど・・・。ついでに言うなら、白い擦過痕も私が思っていたより(こちらからみて)遠くにあったし、印象っていいかげんです。
 さらに、女の子をかかえて走った私にしてからが、ぼろぼろになった白い靴の先から見える血のにじんだつま先しか覚えてなくて(意外に血が出てないなとも思った)、女の子については、通学帽と、長袖、長ズボンを着用してたこと、そしておかっぱだったこと以外は、何色の帽子(黄色?)で何色の服(なんだかうねうねした青っぽい模様だった?)とズボンの色(暗色?)、顔はどんなだったか(ママーと言ってたことしか・・・)等々全く覚えていませんでした。同僚も同様。
 いやはや、CSIじゃないですが「証拠は嘘をつかない」けど人間は信用できないってことですよ。路面の白い擦過痕だって、本当に女の子の靴によるものかどうかわかりゃしないし、私がそれを言うことで、他の目撃者が「女の子の靴がタイヤにはさまって引きずられたのを見た」と思いこんじゃうかもしれないし。
 冤罪ってのも簡単に起きるなあと実感。

<その3:意外にみんな事故慣れしてない>
 いや、当たり前ですけど。私は自分がバイクで当事者になったことが何回かあるんで、比較的落ち着いていたし、どうするべきかの判断(車を脇によけるとか、警察に電話するとか)もできたと思うけど、今回、目撃者もセダンの運転手さんも、病院が目の前にあるにも関わらず、ただ女の子の周りをとりかこむだけでした。うーむ、教習所のドライブシミュレーターもいいけど、事故処理シミュレーターみたいなものもあっていいんではないか。

<その4:とは言え、私の判断は正しかったか>
 超反省。女の子が泣いていて意識があるからって、頭を打っている可能性に思い至らないまま、病院の救急室に運んでしまいました。本当は看護師さんなりお医者さんなりを呼んで、専門家の判断を仰ぐべきだったかも。同僚によると女の子は車のフェンダーに体ごとぶつかって、その勢いで頭をごつんとやっていたとのこと。うわっ。
 もっとも、誰かが病院にかけこんだらしく、私が抱えて運んでる途中で看護師さんがこっちに走ってきたんで結果オーライですが、あくまで結果オーライ。ただ、迷いが状況を悪化させることも事実で、一応、医療関係の学部を出てるしCPRも心得ているし、その場では最も自分が判断できる人間だったんだよなあ・・・。これも宿題だな。

そういえば、自分が事故の当事者(っつーか被害者)になったことはあっても、目撃するのは初めてだった。なんにしても病院の目の前でよかったし、女の子も大した怪我でなくて、ほんとによかった。でも1日に3人くらいは交通事故で亡くなってるんですよ、みなさん。

<追記>
あらいやすさんからのご指摘で、「左フロントフェンダー」っつー間違いを「右フロントフェンダー」に修正しました。はい、その通りです。

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