公式リリース>日本GP2017

ホンダドゥカティ(英語)ヤマハスズキアプリリア(英語)KTM(英語)

いやー、最終ラップ最終コーナーについてプレカンでドヴィツィオーゾは「マルクが来るのはわかっていた」と語ってましたが、確かにリプレイを見るとインにねじ込まれるとすぐにマシンを起こして、直後に立ち上がりに向けてマシンを寝かすんですよね。まるでわかっていたかのような動き、っつーか、わかっていたんでしょう。すごいすごい!
そしてスズキ!

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ノビー上田:自身のGPキャリア、そしてロッシのこと

日本GPに合わせて公式が上田昇選手のインタビューを掲載しています。
珍しくディクテしたよ。
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友達がみんな言ってましたね。「ノビー、おまえクラッシュしすぎだよ」って。「あと1レースか2レースクラッシュしてなかったらチャンピオンになってたよ」。まあね(笑)。

いろんな人に眼鏡についても聞かれましたね。あんまり眼鏡をかけてるライダーはいませんからね。「何か問題はないの?曇ったりしないの?」って聞かれましたけど、全然問題なんてなかったんですよ。

1994年はマシンは完璧ですごく速かったし、メカさんもすごがんばってくれたし、あの時がいちばんチャンピオンに近かったですね。

1997年鈴鹿「アナウンス:上田がポールを獲得も何か問題があったようだ。ピットから最後尾のスタートだ。最悪だ!」

いいスタートが切れてレース中盤にはトップグループに追いついたんです。最後の最後にヴァレンティーノ(ロッシ)の後ろについて、そしたらシケイン立ち上がりで彼が後ろを振り返ったんですけど、僕がいたんで二度見したんですよ。だから「やあ!」って挨拶したんです。

彼を負かすのはすごくたいへんでしたね。あの年(1997年)は彼が11勝して、でも残りは全部僕が勝ってるんです。僕の人生の中でも彼といい戦いができたってのは誇れるところですね。

1998年に大けがをしたんです。右腕の橈骨神経を切断しちゃったんです。6か月くらい右腕をまともに動かせなかったんですよ。
でもなんとかレースに復帰したんです。またバイクに乗れるようになった。たぶん怪我をしてから1年と6か月くらいですかね、ブラジルGPでメランドリとバトルして、最終ラップで彼を抜いて勝ったんです。ほぼ2年ぶりにまた優勝できて、ゴールして、ウィニングラップの間、泣いてました。

全力でやってました。辛いことと嬉しいことが良いバランスで(笑)。「あ、ノビー・ウエダ!チャンピオンを2回獲り損なった人だ!」って言われたらこう言うんですよ。
「クラッシュしてなきゃ2回チャンピオンを獲ってる人だよ」
で、みんなが笑ってくれるんですよ。
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ほんとにかっこいいなあ。大好き。

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ホンダヤマハドゥカティ(英語)スズキ(英語)アプリリア(英語)、KTM(未)。

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日本文化へのダニ・ペドロサの情熱に驚愕せよ!

ヘルメットに「侍」の文字を入れていて、前回日本で勝ったときにはダウンヒルで袈裟懸けまで披露したペドロサですが、彼の日本文化への情熱は本物です、って記事をレプソル公式から。6月の記事なんですけどね。
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カステラ・デル・ヴァレス出身の彼は何度も言っている。「日本文化が大好きなんだ」。そんな彼にレプソルのピットでプレスカンファレンスでは出ない質問をしてみることにした。そしてそれはまたひとつダニの人柄を浮き彫りにすることになる。彼は日出ずる国を尊敬しているのだ。ニックネームである「ベイビー・サムライ」というのは伊達ではない。

:こんにちはダニ。あなたのニックネーム、ベイビー・サムライってのはみんな良く知ってますけど、日本が好きだからそう言われてるんですか?それともあなた自信が選んだニックネームです?

ダニ:どっちが先かはよくわからないんです。でも前からサムライや日本の文化に惹かれていたんです。どっちがどうとかはわからないですけど僕にぴったりの名前ですね。


:身近に日本を思い出させるようなものを置いたりしてるんですか?

ダニ:そうですねぇ、僕のロゴマークのリトル・サムライは毎日あちこちで目にしますよ。それにキャリアを通してこれまでずっとホンダに乗ってきていて、日本のファンやスタッフにもらった小物とかがあって、そういうのを見ると日本のことを考えますね。日本や日本の人たちとずっと強い繋がりを感じているんです。僕の人生のかなりの部分を占めているんですよ。


:日本GPをあなたが得意としているのもみんな良く知っています。GPの時に日本ではどんな風に過ごしているんですか?

ダニ:実は残念なことにレースの最中は忙しくてあんまりいろいろ見られないんですよ。ずっとサーキットホテルにいますしね。だから見るものと言えばコースとホテルだけで、レースが終わればすぐに次のレースに出発なんです。


:休暇で日本にいったことはありますか?また行きたいと思います?その時に一番気に入ったのはなんですか?

ダニ:日本で休みがあったことはないんですよ。でも引退したら日本に何ヶ月か滞在してあちこち行きたいといつも思ってます。お寺や日本の伝統的暮らしを見て、座禅とかも覚えたいですね。みんなすごくフレンドリーで良くしてくれる。それに是非体験したい文化もたくさんあるんです。


:日本から何か持ち帰ったりしてます?あとスペインのもので日本に持ち込みたいものはなんでしょうか?あ、もちろんスペインの生ハムは別ですよ(笑)。

ダニ:日本に持ち込むものは全然ないですね。日本にいったら日本の文化を全力で楽しみたいんです…。日本から持ってきたいのは侍の刀ですね。うちに飾るんです。


:カラオケは好きですか?どんな声で歌うんです?日本でカラオケをやったことはあります?

ダニ:へへ、実はあんまり得意じゃないんです。ひどい声なんですよ!場所も大事だけど誰といくかも大事ですね!すごく照れ屋なんで知らない人とか、みんなの前で歌いたいとは思わないんです。でも友達2〜3人と行くならありかもですね。2013年に一度日本で言ったことがありますね。もてぎのレースの後、かなりの大人数で成田のThe Cageってカラオケバーに行ったんです。チームのみんなと歌ったりしてかなり楽しみましたね。


:日本の諺にもいろいろ印象的な日本を象徴するようなものがあります。あなたの印象に残ったものをふたつほど教えてくれませんか?

ダニ:諺とはちょっと違うんですが、チームが教えてくれた大事な文化がありますね。ひとつはダルマってお守りみたいな人形なんですけど、最初はどっちの目も白いままなんです。で目標を決めたり願い事をしたら一方に黒目を入れる。そして願いがかなったらもう一方にも目を入れるんです。


:日本食はお好きですか?何が好きです?寿司とかてんぷらとかの日本の伝統料理を作ったりするんですか?

ダニ:鉄板焼きと寿司が大好きですね。あと麺類も好きです!料理はあんまり上手じゃないんで専門家におまかせしますよ。


:格闘技はお好きですか?その思想が気に入ってる格闘技とかあります?

ダニ:ええ、大好きですよ。特に合気道が好きですね。直線的な動きじゃなくて円を基本にしてるんです。攻撃してくる相手の直線的なラインをはずしながら守りの動きをして、そのまま相手の動きを利用して勝つんです。守るって言っても相手のパンチをブロックするとか相手の力に対抗しようとするとかじゃないんです。僕の体格だと守るだけで、相手の力を利用しながら対抗するってのはすごく興味深いですね。


:日本語はわかりますか?日本語のフレーズを3つ連続でお願いします。証拠としてあとからビデオを送って下さい。

ダニ:基本的なあいさつならできますよ。「こんにちは、ダニ・ペドロサです。初めまして。またあとで!」みたいな(笑)。


:何か他に日本の伝統芸術とか試したことはありますか?華道とか書道とか料理とか日本画とか…。

ダニ:あんまりないですね。でも弓道は学んでみたいです。瞑想の一種で、自分の中の「ゼン」的なものを見つけるみたいな感じで、過去を振り返ったり未来を心配したりしないで現在に目を向けるんです。そうやって初めて自分の最高の能力を引き出して、自分の中にハーモニーを見つけられるんです。感性と知性の両方で体得するものなんです。でも稽古の時にはどちらも捨てる。そして知性のことは忘れて純粋に弓と自分だけになる。的に当てることとか考える必要はないんです。そうやって正しい呼吸と正しい心理状態と正しい身体の状態を保つ稽古ができるんです。目を閉じていてもいいくらいなんです。それくらいのものなんですよ。でもそういう境地に近づくには何年も何年も修行を積まないと行けない。そしてそれでもそこまで達しないこともある。でも弓道は、他の「道」もそうですけど、過程が大事なんです。ゴールが大事なんじゃないんですよ。


:先日 #AskMarcDani2017 で禅とか瞑想について学びたいって言ってましたけど、東洋哲学についてはどんなことを知ってるんですか?

ダニ:禅は日本語で瞑想のことなんです。僕が知ってるのはそれがすごく力がある古からの瞑想の方法だってことですね。高いレベルの自己抑制が必要で、リラックスするための技術と思想を含んでいて、自分の内なるエネルギーを引き出して、共感力と忍耐力を高めるんです。


:ニンジャと侍だったらどっちが勝つと思いますか?

ダニ:誰が勝つかは重要じゃないんです。大事なのは戦いに臨む姿勢なんです。で、僕は侍の姿勢が好きなんです。


ダニについて新たな姿を知るのはとても楽しいことです。みなさんも楽しんで頂けたでしょうか?彼が弓道と合気道が好きだってしってましたか?私たちは知りませんでした。これからも私たちの知らないライダーたちの一面をひきだしていきます。

レプソル仲間でいてくださってありがとうございます!
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へー、弓道。

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ダニ・ペドロサQ&A:状況を変えたらどうなるだろうって好奇心はある

motorsport.comは日本語版もあるので基本的に遠慮しているのですが、ダニだしね。しかもこんな内容だし。Oriol Puigdemont氏の記事です。
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MotoGPに参戦して10年以上になるが、ダニ・ペドロサはまだレプソル・ホンダ以外のチームを経験したことはない。しかし彼は環境を変えたらどんな景色が見えるのか気にはなると告白している…。

ダニ・ペドロサ。先週金曜に32歳の誕生日を迎えた彼がMotoGPで走り始めたのは2006年のことだ。以来一貫してホンダ・ワークスで走っている。そして2013年からはマルク・マルケスがチームメイトだ。

現時点のランキングはマルケスから54ポイント差の4位。数字上ではペドロサはまだタイトル獲得のチャンスを維持しているが、彼自身それの可能性が遠のいていることは自覚している。先月のミサノでのウェットレースが14位という結果で終わったことでさらにタイトル獲得は厳しさを増したのだ。

過去2シーズンの反省を踏まえてペドロサは自分のやり方、特にコース上にいない時のやり方を変えている。そのひとつがMotoGPで華々しい活躍をしたセテ・ジベルナウをアドバイザーに迎えたことだ。

そうした人的資源の充実には満足している一方で、ペドロサはミシュランタイヤが小柄なライダーにとって神経質に過ぎることには不満を感じているようだ。

Q:ダニ、これまでのところ2017年はキャリアで最高のシーズンと言える状況ですか?

「ええ、そうですね。、昨シーズンはちょっと変でしたからね。浮き沈みが激しかったですから。それに引き替え今シーズンは安定してますし。でもタイトル争い自体がかなり変化しているというのも事実なんですけどね。
 タイヤがこんなんで、あと電子制御も新しくなって、それで争いが激しくなってるんです。僕も前より状況をうまくコントロールできるようになってますけどね。特に厳しい状況をうまくコントロールできるようになりました」


Q:ミザノみたいなことが起こった時にはミシュランはなんて説明するんですか?あの時は温度が上がらなくてタイヤが機能しませんでした。

(肩をすくめて笑いながら)「そこは答えたくないですね」


Q:最近のインタビューではレースへのアプローチの仕方を変えたと話してますが、どういうことですか?

「以前よりリラックスしてレースに臨むようにしてるんです。あといろんなことのとらえ方が変わってきてますね。おかげでレースの週末をうまくコントロールできるようになったんです」


Q:そういうやり方は自分でみつけたんですか?それとも誰かのアドバイスでしょうか?

「主に僕自身で見つけたんです。ここ何年かの経験とチーム内や僕の周りが変わったことでそこに行き着いたんです」


Q:ホンダが進めているマシン開発には満足していますか?それとあなた自信の貢献度合いについても満足です?

「ええ。満足していますよ。すごくうまくやれていて、マシンも去年に比べて着実に良くなっている。
 マシンの感触も良いし、望んだり必要だったりする情報がちゃんとメーカーから返してもらえる。去年までは、そういう前に進むための返しがなかったんですよ」


Q:マルケスがチームメイトでいることの良いところと悪いところを教えて下さい。

「いいところはですね、彼がすごく強くて野心があるってことですね。おかげで参考にできる。
 悪いところも同じです。だって戦う相手が彼なんですよ。それがすごくたいへんなこともあるんです。
 でもまあそういうことは置いといて、僕は戦うのも好きだし、ピットの反対側にすごく速いライダーがいることを気にしたことはないですよ」


Q:あなたはドヴィツィオーゾとチームメイトだったこともありました。彼がこれほど強くなるなんて思ってましたか?

「アンドレアの今年の成績にはみんな驚いているのは確かですよ。彼はこれまで努力を重ねてきて、僕らはそれが花開いたのを見てるんです。
 もちろんドゥカティのマシンが違うものだったら彼はここまでの成績を残せなかったかもしれません。現時点ではドゥカティとドヴィツィオーゾのどちらも賞賛に値するってことですね」


Q:見える風景を変えてみるってのはあなたにとっていいことだと思いませんか?

「興味はありますよ。新しいことを学んだり誰かのために働いたりするのは以前から好きですから。マシンを開発してるときに、何かの役に立ちそうなことに気付くと、それを伝えるのがとても嬉しいんです。
 ホンダにはもう何年もいますしね…。だからいつも似たようなマシンに乗っていた。つまり発生する問題もいつも似てたってことです。
 確かに外の世界が気になることはありますし新しいことを学びたいって気持ちもあります。
 ま、それを別にすればこのチームにいられて良かったっていつも思ってます」


Q:MotoGPを引退しても関連の仕事を続けたりするんですか?

「ぜひそうしたいですね。先のことはわかりませんけど心からそう思ってます。僕はここで育って、ここでずっと人生を送ってきて、ここで経験を積んで、違う見方もできる。現役ライダーの身ではまだ言えないこともあるんです。
 でも他の人が気付いていないことも見えている。僕がバイクレースに心血を注いでいるんです。子供の頃からの夢だったんですから」


Q:これからの人生で新たにやってみたいことってありますか?

「たくさんありますよ、でもみんなバカみたいなことばかりです。例えば友達と公道用バイクで砂漠に行ってフルスロットルで砂丘を走るとか。そういうバカみたいなことですね。そういうのがしたいんです」
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なんか涙が出てきた。でも引退前にチャンピオンを獲るんだよ。

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スズキのMotoGP活動…いったいいつになったら底を打つのか…

去年の着実は進歩はどこへやら、なんかもう散々なシーズンとなっているスズキについてマニュエル・ペッチーノ氏の記事を。PECINO GPより。
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2016年のアラゴンGP。シルバーストンで2016年そして復帰後の初勝利を飾ったスズキのMotoGPプロジェクトは順調に歩みを進めていた。モーターランド・アラゴンでもその状況は変わらない。マーヴェリック・ヴィニャーレスはマルク・マルケスのRCV、ホルヘ・ロレンソのM1に次いでGSX-RRをフロントローに並べてみせたのだ。翌日のレースでも一時はトップを走り、2人のチャンピオンをバトルを繰り広げた末、4位でゴール。3位のヴァレンティーノ・ロッシとの差はわずか2秒だった。そしてチームメイトのアレイシ・エスパルガロは7位でゴールしている。スズキのMotoGPプロジェクトは軌道に乗っているように見えた。

2017年の同じアラゴンGP。スズキのピットにおける人々の表情は現在おかれている厳しい状況そのままだった。今シーズンは初戦からフラストレーションが溜まる一方である。そしてモーターランド・アラゴンの結果が最後の一滴となってついには我慢も限界に達することとなった。イアンノーネのスターティンググリッドは10番手。これは今シーズン最悪のものというわけではない。決勝結果も最悪ではなかった。10位でスタートして12位でゴールというのは彼の今シーズンの標準的な成績と言ってもいいだろう。しかしアラゴンでの恥ずべき問題はアプリリア1台とKTM2台がトップのスズキの前でゴールしているという事実なのである。MotoGPという極めて難しいカテゴリーにおいてスズキと比べたら遥かに経験の少ない2メーカーだ。そしてどちらもMotoGPプロジェクトを始めたのはスズキに遙か遅れてのことだ。そういうことだ。実に恥ずべき状況なのである。

成績が奮わないということだけがスズキを悩ませている問題ではない。一致団結してプロジェクトを前に進めていかなければならない組織の中に、傍目にも明らかな分断が生じているのである。例えば技術開発面で何か重大な失敗があったとしよう。去年であればホンダ、ヤマハ、ドゥカティという3強に追いつくための発展途上につきものの出来事ととらえることができたはずだ。しかし今年は違う。そうしたミスのせいでMotoGPに参戦する6メーカーの最後尾に追いやられてしまっているのだ。

状況は複雑だが、しかしレースの世界ではこうしたひどい成績をなんとか取り戻す時間というのも普通は確保できるのである。現在のレギュレーションではシーズン中のエンジン開発は凍結されている。つまり状況を改善する時間は以前より長く確保できると言うことだ。しかし負のスパイラルから完全に脱却するためには全員が同じ方向を向くことが必要である。日本にいるワークス部隊もレース現場のスタッフもライダーも全員が同じ方向を向かなければいけない。そしてダヴィデ・ブリヴィオが率いるこのチームに欠けているのが正しくそれなのだ。

ここで話題にしているのは今シーズン時々見られるイアンノーネの振る舞いのことである。もちろんシーズン当初にアンドレアが高いモチベーションと積極的に取り組む姿勢を維持していたのは間違いない。しかし度重なるクラッシュと奮わない結果に彼は完全にやる気を無くしてしまっている。そして彼はそれを隠そうとしないどころか、火に油を注ぐような態度さえ見せているが、こうした態度のせいで彼の抱える問題を解決しようと考えていた人たちからの信頼も失ってしまったのだ。チームは既に彼をメンバーの一員として見てはいない。なんというめんどくさい状況だろう。

一方、アレックス・リンスの最高峰クラスへの習熟っぷりも遅々としたものである。最初のプレシーズンテストが行われたヴァレンシアでのクラッシュと2017年のアルゼンチンGPでの転倒のおかげで、彼の実質的な開幕は第11戦となるオーストリアになってしまった。しかもチームメイトは参考にできない。アンドレアがまともに走ることはないし、そもそも誰もそんなことを期待していないのだ。こうした状況のせいでリンスの挑戦はさらに厳しいものとなっている。彼の成績はそこそこと言ったところだ。良い結果と満足できない結果が混在している。そんなわけで再び「犯人はライダーなのかマシンなのか」という疑問がわき起こってくるしまつだ。

チームは既に2018年に向けて動き始めている。他のメーカーと異なりレース後にそのサーキットで彼らが行うのは2018年用の新型のテストである。今年は間違いなくスズキにとっては試される年となっている。しかし彼らはこの危機的状況を過去何年もレース現場で蓄積してきた経験に基づき克服しようとしている。技術的な側面についてはいつだって復活は可能である。しかし今回については、真に問題なのは人的側面、はっきり言えばライダーなのである。
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ううう。

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公式リリース>アラゴンGP2017

ホンダヤマハドゥカティ(英語)、スズキアプリリア(英語、KTM(英語)

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公式プレビュー>アラゴンGP2017

ホンダヤマハドゥカティ(英語)スズキ(英語)アプリリア(英語)、KTM(未)。

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MotoGPアラゴン:レディング「やっと家族がどんな気持ちなのかわかった」

パートナーのキアラ・フォンタネージが先日5度目の女性モトクロスの世界タイトルを獲得したスコット・レディングがその心中を告白しています。CRASH.netよりPeter McLaren氏の記事を。
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先週末のフランスGP、キアラ・フォンタネージはドラマチックな状況でFIMウィミンズ・モトクロスの世界タイトルを獲得した。そして彼のボーイフレンドであるMotoGPレーサーのスコット・レディングはコース外から彼女を応援していた。

最終戦を迎えてタイトル獲得のチャンスがあるのはフォンタネージを含む4人。そして最後のラウンドは大雨による最悪のコンディションとなった。

そして彼女は1ポイント差でリヴィア・ランスロットを下してチャンピオンを獲得したのだ。

「正直僕はまだ全然回復してないですよ!」。木曜のアラゴンでレディングはそう語った。

「もう疲れ果てましたね…、精神的にですけど。こんな風にごく近い人のせいで気持ちが動くなんてね…僕がバイクに乗ってレースに出るとき家族がどんな気持ちでいるのかやっとわかりましたよ。
 もうあんなに長く見ているだけってのは無理ですよ!」

そして彼はこう付け加えた。「可能性はあったし彼女ならきっとできると思ってました。でも運も必要ですからね。そして第1レースでは運が彼女に味方した。トップのライダーがスタックして、それで彼女は前に出て勝ったんです。きちんとゴールまで走りきった。完璧です。
 第2レースでも少しリードしたけど雨が降り出して、グリップに苦しむことになった。そういう感じでしたね。ずるずる下がって行ってしまった。彼女はどうすることもできず、タイトルも手放さなきゃならない感じでした。
 でもあと2周というところでフィニッシュされたらタイトルが獲れなくなるって相手が一人、登りでスタックしたんです。ほんとに精神的にきつかったですね。彼女は自分の仕事をやりきった。スタックもせず、安定して、限界も超えず、きちんと坂を登ってタイトルまで帰り着いた。
 ほんとにちょっとした幸運が必要なことがあって、タイトルを争う世界では本当にそうですよね。僕は(2015年のMoto2で)タイトルを逃してしまった。運がなかったんです!そういうことってあるんですよ。
 キアラは今シーズン初めはついてませんでした。インドネシアではスタックするし、他にもメカトラブルとかもあって、だから彼女にツキが戻ってきてほんとに良かったです。すごくがんばってましたからね。

What more can i say. 5x WORLD CHAMPION! Team work is Dream work ! Kept a cool head and strong heart. I love you @kiarafontanesi ❤️

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(これ以上言うことは無いよ。5回目のタイトル!チームも最高の仕事をしたね!常に冷静に、気持ちは強く。愛してるよキアラ)

2018年からはプラマック・ドゥカティを離れてアプリリアで走るレディングは残り5戦は来年を視野に入れながら走るとのことだ。

「トップ10に残るのとドゥカティGP16組でトップになるのが目標ですね。以前は目標を高くし過ぎてたし、あとマシンにも問題があった。悪くはないんだけど1ラップあたりコンマ何秒か遅いんですよ。でもシルバーストンとミザノでは安定してラップを刻めるようになってます。
 あんまりプレッシャーを気にしないで来年に向けて学べるだけ学びたいですね。来年はマシンが変わりますけど、まあ2輪でスロットルがあって電子制御がついてるってのは同じですからね。自分自身も含めて改善できる部分があれば、その中には来年に持ち込めるものもあるでしょう。
 違うマシンに合わせてライディングスタイルを変えるのは一番たいへんなことってわけじゃないんです。みんな違うマシンですからね。たいへんなのは自分とマシンの間でやりとりしながらマシンをコントロールすることなんです。リアホイールの空転やロックやスライドなんかを感じながらね。どうやってそういうのをコントロールするかがポイントなんです。
 アプリリアを見てるとハンドリングはすごく良さそうですね。実際そういう評判もきくし。加速は現時点ではまだちょっと足りない。でも現代の技術ならパワーを出さなきゃならないってのはそれほどひどい話じゃない。ハンドリングがダメってより遥かにマシですよ。そうなるとかなりきついですからね。
 今シーズンの終わりまでにはもっと良いマシンになるだろうと確信してますし、そしたらあとは自分の仕事をきちんとこなして準備をするだけです。アプリリアに乗ったらすぐガツンとやれるって言ってるわけじゃないですよ。でも自分としては今と同じくらいのポテンシャルは見せたいし、もっと良くなっていきたいですね。
 今年が終わるまでには厳しいレースもあるでしょうけど、そんなのにはめげませんよ」
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確かにあんな最終戦、見てる方は胃が痛くなったでしょうねえ。

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2017年アラゴンGP木曜まとめ:ロッシの素早い復活、そしてヒロイズムについて

腓骨(太い方:fibula)と脛骨(細い方:tibia)の骨折後20日余りという驚くような速さでレースに復帰しようとしているロッシについての話を中心にMotoMatters.comから木曜のまとめです。
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ヴァレンティーノ・ロッシは右の脛骨と腓骨を骨折してわずか22日後にレーサーに乗っていったい何をしようとしているのか?答えは実に簡単だ。レースがしたいのである。なんでそんなに早くレースがしたいのか?これまた簡単だ。脚の状態が予想を遥かに上回る回復ぶりだったからだ。

前回彼が脚を骨折したのは2010年のことだ。その時の彼は今よりひどい状態だった。「2010年のことを思い出しますね。手術の後、5〜6日はほっんとにひどかったんですよ」とロッシはプレスカンファレンスで語っている。「今回はもう次の日には家に帰れましたからね」

そしてその時、彼は2010年より早く復帰できるかもしれないと考え始めたのだろう。事故後の混乱の中で彼が目標としていたのはもてぎでの復帰だった。しかしその目標はすぐに前倒しされることになる。「最初の何日かで前回と比べると痛みが全然違うってことに気付いたんです。だから前より早く復帰できるかなって思い始めたんですよ。最初の1週間はきつかったですけど、10日もするとかなり良くなってきたんですよ。毎日良くなっているのがわかる。脚も足首もいい感じなっていく。それでアラゴン出場を考え始めたんです」

ロッシをパドックで目にするまでは彼がとても乗れる状態ではないだろうと考えている人もいた。しかし彼がパドックに車を乗り付け、そして車から降りると、私たちの誰もが予想していなかったほど状態が良くなっていることが明らかになったのだ。びっくりするほど軽い足取りで車を降りるた彼はが手にしていたのは一本の松葉杖だけだった。ギプスはなし。サポーターを脚に巻いているだけだったのである。

予想以上に良い

ロッシが予想以上に簡単にサーキットのメディカルチェックをパスしたことでも状態の良さは明らかだった。「テストに関しては自信がありましたよ。だって前回(2010年)のザクセンリングはもっとひどい状態でしたからね。今回は松葉杖なしで歩けたし。脚に体重を掛けられたのも大事なポイントですね。かなりいい感じでした。それと膝も足首もちゃんと動く。そういうところをチェックされたんです。でもそれだけじゃなくて脚の見た目もよくなってるんですよ。腫れてもいないし色も普通。だからチェックは楽勝でしたね」

昔々、あるところにこう疑う人たちがいました。「サーキットドクターというのは、ドルナか有力チームか大スポンサーの強い意向を受けてチケット売り上げに貢献できるライダーのチェックに手心を加えている」。しかしFIMとドルナは四肢を骨折したライダーに対するチェックを標準化することでこうした疑念を振り払っているのだ。

下肢(脚、足首、足)の骨折に対しては4つのチェックが行われることになっている。股関節及び膝関節は通常の50%以上動くか、ライダーは片足で5秒以上立っていられるか、物理的支援なしに20mを15秒以内で歩けるか、階段10段を20秒以内に登り切れるか、の4つである。

ロッシはこうしたテストのすべてをパスしているのだ。そして彼がプレスカンファレンスの席から歩いて退場するのを見れば、素人目にも彼が楽々とチェックをパスしたろうということは明らかだった。彼の足取りはいつもの優雅なステップとは程遠いものだったが、びっこを引いているというよりちょっと足がうまく動かないという程度だったのだ。彼は右足にも体重をかけていたし、躊躇無く歩いていたのだ。もちろん、例えば10kmのハイキングに出かけられるような状態ではないのも明らかだったが、それでも動くのに苦労している様子はなかったのだ。

現代医学の脅威

当然のことだが木曜のパドックでの話題の中心はロッシの怪我についてだった。ある広報担当が私たちに語ったところによれば、その人もロッシと同じような怪我をして脛骨にボルトを入れたのだそうだ。医師によればボルトのおかげで骨が荷重を支えるようになるとのことだったが、依存症にならないよう医師が3日目にオピオイド系鎮痛剤(訳注:モルヒネとかへロイとか)の投与を止めると問題が発生したという。脚の強度には問題がないかもしれないが、痛みのせいで脚に力を掛けるなどということはとても考えられなかったのである。

しかしその広報担当はレーサーでない(そういう意味では大したものだが)。痛みはバイクレーサーには友達のようなものだ。痛みをコントロールするのは彼らの仕事のひとつだと言ってもいいだろう。ロッシは一旦バイクにまたがればなんとかできるだろうと信じているのだ。「マシンに乗れば折ったところが痛むでしょうね。脛骨は下の方で折っていて腓骨は上の方で折ってるんです。向き変えでもちょっと苦労してますし。ベストの自分に比べたらかなり遅いのは間違いないでしょう。特に右コーナーでは痛みのせいで辛いんです」。モーターランド・アラゴンが右コーナーより左コーナーの方が多いというのは幸いである。

誰の頭にも浮かぶ最大の疑問は、なぜロッシがこれほど早く復帰できたのか、ということだろう。わかりやすい答えはこうだ。彼はまだタイトル獲得をあきらめてはない。ホルヘ・ロレンソの言葉がそれを裏付けている。「彼はまだタイトルの可能性を失ってるわけじゃないですからね。もちろん失ったポイントを取り戻すのは簡単じゃありません。怪我もしてるわけだし。それは間違いないです。もちろん彼の中ではタイトル獲得の最後のチャンスを逃すわけにはいかないと思ってるでしょう。それに彼はまだタイトル争いをしているつもりでいる。それこそが彼を突き動かしているんです。彼の考えていることがわかるんです。金曜に試せばいいじゃんってことなんですよ」

大事なのはアラゴンではなくアジア太平洋ラウンド

ロッシ自身は今回の復帰についてタイトル争いとは関係無いと言っている。「いや、タイトル争いのためじゃないんですよ」。そう彼はプレスカンファレンスで語っている。「まだ決まってはいないし、トップの3人について言えば本当に誰がチャンピオンになるのかわからない。でもそのためじゃないんです。状態が良くなったらできるだけ早く復帰したかっただけなんです。それが一番いいと思っていたんです」。復帰の目的は自分の状態を確認することなのだ。どれほど脚が回復しているのか、そしてなによりバイクに乗ることで脚の状態が日々良くなっているのか悪くなっているのかを確かめることなのである。

「まず大事なのはマシンに乗った時の状態と脚の状態を日々こつこつと改善していくことなんです」とロッシは語る。今週末の目的を聞かれての答えだ。「完走は既に見えてきているし、ポイント獲得も可能だと思います、でもまだはっきり言えるほどではないですね。欠場しないことが大事で、あともてぎまで3週間稼げるってものありますね。それにシーズン終盤に向けてトップ争いのために脚をどうしていかなければならないのかを正確に見極めたいってのもあります」。つまりロッシにとってはアラゴンでのレース自体よりパシフィックラウンド3連戦に向けて自分の状態を把握することが大事だということである。タイトル争いはあきらめているのかもしれないが、しかし今シーズンのあと1勝か2勝はまだまだあきらめていないのである。

第三の男

そんなわけで哀れなミハエル・ファン・デル・マルクは寒空の下に放置されることになった。彼はロッシの代役として初のMotoGPマシンで走るのを楽しみにはるばるアラゴンまでやってきたのだ。とは言えファン・デル・マルクは状況を冷静に把握している。「僕が彼なら同じことをしたでしょうしね。だからそれほどがっかりはしてませんよ」

彼にとってはそれも想定済みだということだ。「レースウィークに入る前の時点でヴァレンティーノが走るつもりでいるのはわかってましたしね」とファン・デル・マルクは言っている。「ずっと彼が走るかもしれないってのは覚悟してましたから。明日の朝から走ることしか考えてなかったってわけじゃないんです。ずっと『まあ様子見だね』って思ってましたから」。とは言えロッシがマシンに乗ってみようというところまで回復したのには驚いたとも彼は言っている。

もしロッシが金曜に試し乗りをして、その結果無理だとなったらファン・デル・マルクは想定より遥かに少ない練習時間でMotoGPマシンの初レースに挑むことになる。しかし彼はそれほど気にしてはいないようだ。「いや、でもMotoGPマシンにはみんな乗ってみたいでしょ?もちろん理想的な状況じゃないですけど、そもそもGPマシンなんてテストでも乗ったことがないですからね。まあ状況次第ですね。コースに出て、マシンの性能をでいるだけ引き出して、この素晴らしいチャンスを楽しむだけですよ」

まだチャンスはある?

そういう意味ではファン・デル・マルクにとっては金曜に乗るよりプレッシャーが少ない状況で土曜を走ることになる。期待は高まる。そしてもしファン・デル・マルクが今週走ることができなければヤマハは彼に借りを作ることになるだろう。実際、「もしマイケルが今週レースで走らなければ、彼がMotoGPマシンに乗る機会を作るためにテストを設定しますよ」とリン・ジャーヴィスがGOOneのパオロ・スカレラに語っているのだ。

代役をオファーされてファン・デル・マルクは驚いたことだろう。Pataヤマハのチームメイト、アレックス・ロウズは去年テック3でブラッドリー・スミスの代役を務めており、ファン・デル・マルクも彼にオファーがいくものと思っていたようなのだ。「ヴァレンティーノが脚を骨折したのを知って最初に思ったのは、乗るのはアレックスだろうなってことでした。彼は経験もありますからね。でも僕を選んでくれた」。ファン・デル・マルクは去年の段階でロウズからマシンについて話をきいていたのだそうだ。「アレックスとはずいぶん長いことマシンについて話してたんです。すごく良いマシンだって言ってましたね。そして『すごく楽しめた。めっちゃ面白いよ。これ以上は伝えられないね。あとは自分で体験しないと』って言ってましたよ」

確かにアレックスの方が経験豊かだがヴァレンティーノ・ロッシの代役としてはファン・デル・マルクの方がすぐに適応できただろう。身長も同じくらいだし、ロッシと同じようにひょろっとしている。さらにライディングポジションの調整も少ないだろう。

さらにファン・デル・マルクが乗る予定だったロッシのマシンには伝説がつきまとっている。カル・クラッチローによれば、彼が2011年にテック3に加入した時に彼に与えられたのは2010年終わりにワークスのピットにあったマシンだったのだが、クラッチローはロッシのバイクに乗るように指定されたのだそうだ。全然違いがわからなかったとクラッチローは悲しそうに告白していた。翌年与えられた、ロッシがまったく関与していないマシンと全く同じだったのだそうだ。

ヒロイズムはまだ死んでいない

今般のヴァレンティーノ・ロッシの件を語る中で、どうしても他のライダーの同じような話も引き合いに出したくなる。怪我をしたライダーがとんでもなく短い時間で復帰した例として真っ先に挙げられるのは2013年のアッセンで鎖骨を折ったホルヘ・ロレンソの事例だろう。このときは実に多くの議論が巻きおこっている。彼はバルセロナにもどって鎖骨の手術を行い、一晩おいてマシンにまたがり、結局、鎖骨骨折後わずか32時間で決勝を走っている。

もし自分がヴァレンティーノ・ロッシと同じ立場だったらレースをするかと聞かれたロレンソは実にすがすがしくこう答えている。「わからないですね。それに、普通だったら2013年のアッセンでも走らなかったですよ。またやるよなんて普通言いませんよね。でももし同じことが起こったらやっちゃうかもですねで。それは誰にもわからない」

無理してアッセンを走ったせいでその後厳しい状況に陥ったことを後悔しているのだろうか?そんなことは全くない。「自分で選んだことですからね。それはずっと考えていましたし、許可ももらえたんで走ったんです。確かにまた転倒したらと思ったらものすごくリスキーでしたね」。彼はアッセンでは転倒しなかった2週間後、ザクセンリングの悪名高きウォーターフォールのてっぺんで転倒し、2週間前に鎖骨に入れたばかりのプレートを曲げてしまうことになる。「でも「転倒したのは2週間後のザクセンリングでした。それでまた同じ側の鎖骨を折ってしまった。リスクはあったんです。アッセンでは転倒しなかったけどザクセンリングで転んでしまった。正しい判断だったのか?そりゃすべてがうまくはまっていればそういうことになりましたよね!でもアッセンのせいでタイトルの望みを失うことはなかった、まあザクセンリングでやらかしちゃったんですが」

本命とダークホース

誰もがヴァレンティーノ・ロッシに注目する中、アラゴンでは粛々とレースが進行していた。モーターランド・アラゴンは多くのライダーが愛するコースだ。変化に富んだコースだからである。高速コーナー、低速コーナー、登りと下り、そして多くの抜きどころがある。そんなわけでこのコースを悪く言う者はいない。マルク・マルケスはこのコースを得意としているが、それはここが半時計回り、つまり彼がいつも練習しているダートトラックと同じだからだろう。

しかし注目すべきは彼だけでははい。マーヴェリック・ヴィニャーレスも去年スズキで良い走りを見せている。そしてヤマハがGSX-RRより良いマシンなのは数字が証明している。ダークホースはホルヘ・ロレンソだ。彼は自分が得意なコースならドゥカティをで強さを発揮できるのだ。「アラゴンともてぎは僕らにとっていいコースになりそうです。特にもてぎはね。でもアラゴンでも上手くやれると思ってますよ」とロレンソは言っている。

2010年にケイシー・ストーナーが優勝し、さらに表彰台の残りの一角をニッキー・ヘイデンが占めて以降、ドゥカティはここでは苦労続きだ。しかしロレンソはドゥカティについて何かをつかんだようだ。ミザノでは大きな一歩を踏み出している、「どんどん良くなっているのがわかるんです。どんどん目標に近づいている。このマシンで勝つという目標ですね。かなりいいところまで来ています。ミザノでは勝てそうだったのにクラッシュしてしまった。だから雨で勝てる力はあるんです。でもドライでも優勝争いができると思いますよ。ここでもそうだといいですね」

この週末は雨のスタートとなりそうだ。金曜の午前中何時間かは雨予報である。午後には天気は回復し、昼過ぎには雨も弱くなるらしい。ヴァレンティーノ・ロッシにとってはあまり良い復帰とはならないだろうし、アラゴンで勝つつもりでいる何人かにとってもそうだろう。しかしMotoGPはアウトドアスポーツなのだ。何が起こるか決めることなどできはしない。あるがままを受け入れるしかないのだ。折れた脚、傷めた指の腱、天気。それでもレースはスタートするのだ。あなたの準備ができているかどうかはお構いなしなのだ。
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ロッシ、すごいねえ。そしてロレンソ、期待していいの?

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